会社を辞めるために退職代行の利用を検討している人の中には、「どんな流れで辞められるんだろう」「自分は何をしなきゃいけないんだろう」と疑問に思っている人もいるかもしれません。
本記事では、一般的な退職代行の流れを5段階に分けてご紹介します。また、退職代行を利用する上での気になる疑問にも答えているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
退職代行の一般的な流れ
それでは早速、退職代行の流れをご紹介します。業者ごとに細かいステップは異なりますが、一般的には次の5ステップで退職手続きが進んでいきます。
1. LINE・メールなどで申し込む
まず、退職代行サービスへの申し込みが必要です。
ほとんどの退職代行サービスで、料金を支払う前の「無料相談」を行っているので、気軽に相談してみるといいでしょう。この段階では申し込み確定ではなく、料金も発生しないので、数社に問い合わせして比較するのもいいかもしれません。
退職代行業者への連絡方法として一般的なのは、LINEまたはメールです。LINEならチャット形式で気軽に相談できるので、便利ですよね。
2. 無料相談でヒアリングを受ける
無料相談では、個人情報や勤務先の情報、退職の条件などに関する希望などを聞かれます。特に、以下の点をしっかり確認しておくとスムーズです。
- 退職理由
- 退職の意向を伝える日時
- 退職希望日
- 離職票などの必要書類の送付
- 備品・私物の返却の希望
- 有給消化の希望の有無
- 退職金や未払い賃金などの有無
- 本人・家族への連絡の可否
なお、退職代行業者によってはこれらの希望を叶えられないこともあります。例えば、有給消化を交渉してほしいと思っていても、民間企業運営の退職代行では違法行為にあたるため対応していません。
後々「有給消化は交渉してもらえなかった…」などと後悔しないために、無料相談の段階で希望するサービスが受けられるか確認しましょう。
また、他にも「本当に辞められるか」など不安がある場合は、疑問点を解決しておくことが大切です。
無料相談の段階で、自分の希望するサービスが受けられないことがわかったり、担当者の対応に違和感があったりする場合は、別の業者の利用を検討しましょう。
後悔なく退職代行を利用するために、この無料相談はとても大切なステップなので、しっかりと準備して臨んでくださいね!
3. 料金の支払い
退職代行サービスを利用すると決めたら、料金の支払いに進みます。
支払いはクレジットカードや銀行振込が一般的ですが、業者によっては電子マネーなどに対応しているところも。
なお、料金は先払いが一般的ですが、中には後払いが可能な業者もあります。退職が成功してから料金を支払いたいという人は、後払いOKの業者を検討してみるのもいいかもしれません。
4. 退職届を提出
入金を確認でき次第、退職代行業者が退職手続きを開始します。退職代行業者が希望日に退職の意向を会社に伝えたら、基本的にその日から出社する必要はありません。
事前の打ち合わせ内容に応じて手続きを進めてくれるので、後はお任せすれば大丈夫です。もし会社から直接電話が来てしまったとしても、対応する必要はありません。
なお、退職届は基本的に自分で提出する必要があります。事前に用意しておくと、スムーズに手続きができるでしょう。
退職届は郵送で大丈夫なので、出社は嫌だという人も安心してくださいね。
5. 会社から離職票などの書類を受け取る
退職代行業者にお願いすれば、後は退職完了日を待つのみ。この間に、備品の返却などの対応があれば済ませておきましょう。
退職が完了した後は、会社から離職票などの書類が送付されます。書類を受け取れば、晴れて退職手続きは完了!会社との関わりもなくなり、明るい気持ちで次のステージへ進むことができます。
退職代行サービスによっては、退職後のアフターフォローとして転職支援を行っているところもあります。「すぐに転職活動したい」という人は、積極的にサポートを受けてみるといいですね。
なお、退職代行利用者のその後については、こちらのページでもご紹介しています。「転職はうまくいく?」「退職代行の利用がバレたりしない?」など疑問がある人は、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
>>退職代行を利用したその後はどうなる? 実際に利用した人に聞いてみた
退職代行の気になる疑問
この章では、退職代行を利用する上で、「退職に失敗したらどうなるの?」「会社から借りているものがたくさんあるけどどう対応すればいい?」など多くの人が心配する疑問について回答します。
どんな小さな疑問でも、スッキリ解決してから退職代行を利用してくださいね!
Q1. 電話でやり取りはできないの?
多くの退職代行では、LINEまたはメールでのやり取りが主流です。ただ、中には電話でも相談や連絡が可能な業者もあります。
退職代行サービス名 | 連絡方法 |
---|---|
辞めるんです | 電話・LINE |
ニコイチ | 電話・メール・LINE |
いちいち文章を打たなくていいので、電話のほうが楽という人もいるでしょう。その場合は、電話対応している上記のような退職代行業者の利用を検討してみてください。
ただし、電話は担当者とのやり取りが履歴として残らないというデメリットも。後になって言った・言わないのトラブルを避けるには、やり取りの記録が残るLINEやメールのほうが安心かもしれません。
Q2. 退職に失敗した場合はどうなるの?
「もし退職に失敗したらどうしよう…」と心配な人もいるでしょう。
確かに、退職代行を利用して退職に失敗する可能性もゼロではありません。しかし、多くの退職代行サービスがほぼ100%の成功率を誇っています。
ちなみに、「退職成功率100%」と公式サイトで明示している大手退職代行業者は次の通りです。
- 退職代行Jobs
- わたしNEXT
- EXIT
「自分の上司はパワハラで悪質だから辞められないかも」「辞めたら訴えると言われているから無理かも」と思う方もいるかもしれませんが、退職代行ではそのようなケースも多く取り扱っているので、ほとんどの場合退職に成功できるでしょう。
それでも心配な方は、「返金保証」がある退職代行サービスがおすすめ。万が一退職に失敗した場合に利用料金が全額返金される保証があるので安心です。
Q3. 料金が安い業者は危険?
料金が安い業者が全て危険というわけではありませんが、料金が安すぎる退職代行には注意が必要です。なぜなら、次のようなトラブルになる可能性があるからです。
- オプション料金がかさみ、結局トータルコストが高額になる
- 料金支払い後連絡が取れなくなる
- 途中で連絡が取れなくなる・後は自分でやってと丸投げされる
このような悪質業者に依頼してしまうと、退職に失敗する可能性が高いです。料金が安い業者を検討している場合、特に次の点に気を付けてください。
- 良い口コミ・評判が多いか
- 運営元が明記されているか
- 料金体系・サービス内容が明確か(オプション費用の発生の有無など)
公式サイトに運営元や料金、サービス内容が詳しく記載されている場合は、信頼性が高いと言えます。加えて、実際に利用した人の口コミなどもチェックし、悪い評判がないか調べておきましょう。
また、退職代行の運営元は主に「弁護士」「労働組合」「民間企業」の3つがあり、民間企業の運営している業者は料金相場が安くなっています。しかし、対応できる業務も限定されます。
運営元 | 対応できる業務 | 料金相場 |
---|---|---|
弁護士 |
|
5万円~ |
労働組合 |
|
3万円程度 |
民間企業 |
|
2~3万円 |
料金の安さだけを見て民間企業運営の退職代行を選ぶと、有給消化の交渉などは対応してもらえません。まずは、自分がどんなサービスを希望しているのかを明確にして、対応している業者の中で料金比較を行うといいでしょう。
いずれにしろ、料金が安い退職代行業者を見てもすぐには飛びつかず、しっかりと運営元や口コミ、対応する業務を確認することが大切です。
当サイトおすすめの退職代行サービスは、以下のページでご紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
>>退職代行でおすすめはどこ? 後悔しないための選び方も解説
Q4. 会社から借りているものがある場合はどうしたらいいの?
会社からの貸与物がある場合、必ず返却するようにしてください。
貸与物は退職代行業者を通さず、自分で返却する必要があります。返却する方法は、主に次の2通り。
- 最終出勤日の退勤時にロッカーやデスクに置いておく
- 退職の意向を告げた後、会社宛てに郵送する
最終出勤日に置いてくるほうが手間もかからず簡単なので、可能であれば事前に整理しておくといいですね。ただ、制服など洗濯・クリーニングが必要なものは後々郵送することになります。
また、中には返却しなくていいものもあるかもしれません。自分での判断が難しい場合は、退職代行業者を通して会社に確認するようにしましょう。
また、会社からの貸与物と同時に整理してほしいのが、会社に置いてある私物です。私物を残したまま退職代行を利用して退職すると、会社側が私物を処理することになります。
会社側に手間をかけさせて心象を悪くするだけでなく、全ての私物が無事に返却されるとは限らないため、こちらも退職代行を利用する前日までに自分で整理しておくようにしましょう。
Q5. 上司や同僚から電話が来たらどうすべき?
退職代行を利用した後に、上司や同僚と話すのはできれば避けたいですよね。
退職代行業者から、「本人への連絡は控えるように」と会社・上司に伝えてもらえるので、ほとんどの場合連絡が来ることはありません。
しかし、退職に対する抗議や引き留めだけでなく、引継ぎに関することなどで電話がかかってくることも考えられます。引継ぎに関しては、退職代行業者を通して行うことができるので、直接対応しなくても大丈夫です。気になる場合は、退職代行決行前に引継ぎ事項を書面にまとめ、会社に置いてくるといいでしょう。
仲の良かった同僚などからの電話を無視することに罪悪感がある場合は電話に出ても構いませんが、退職代行を利用したことを詮索されたり嫌味を言われたりする可能性があるならば、無理に対応する必要はありません。
まとめ
以上、退職代行を利用する流れについてご紹介してきました。
どの退職代行サービスを利用しても、基本的に流れは同じです。必ず担当者との打ち合わせがあるので、その時に自分の希望を伝え、疑問点は解決するようにしましょう。
また、どんな些細な点でも気になることがあれば、事前に退職代行業者に質問しておきましょう。信用できる業者なら、丁寧に疑問に答えてくれますよ。
退職代行の流れを把握し、心配事を解消してから退職代行の利用に進んでくださいね!