インドの歴史、人口、宗教、公用語、GDP、平均年収は?

この記事の結論は「インドはかつてイギリスの植民地だった影響で、公用語のヒンディー語の他に準公用語で英語が定められている。GDPは世界第8位で、経済成長を続ける国として大国になりつつある」です。インドは人口が増加し続けており、今後5年以内に中国を追い抜くともいわれています。この記事では、インドの歴史や人口、宗教、公用語、GDP、平均年収についてまとめました。

インドの歴史は?

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インドの北西部を流れるインダス川流域には、紀元前2500年〜紀元前1500年頃に世界四大文明の1つであるインダス文明が誕生しました。紀元前1500年頃から侵入してきたアーリア人のもとで、カースト制度が形成されます。

インドで最初の統一王朝が誕生したのは紀元前4世紀頃です。西方からインダス川流域まで到達したアレクサンドロス大王のインド侵入に刺激されて、チャンドラグプタがマガダ国のナンダ朝を倒してマウリヤ朝を建てました。北西インドに進出して、インドを統一します。

マウリヤ朝第3代アショカ王は仏教を信仰し、インドに仏教が根付きました。その後インドは分裂し、クシャーナ朝によって統一されます。クシャーナ朝のカニシカ王も仏教を信仰しましたが、この頃の仏教は初期とは異なり、大乗仏教が主流となっていました。

4世紀になると、グプタ朝が誕生します。グプタ朝ではヒンドゥー教が定着します。その後のヴァルダナ朝が滅亡すると、インドは諸王国乱立時代になりました。

7世紀に入ると、インドにイスラム勢力が侵入してきます。14世紀には、西トルキスタンに建国されたムガール帝国が侵入し、ヒンドゥー教とイスラム教が2大勢力として主流派となりました。

15世紀後半からはヨーロッパ勢力が侵入します。1489年にはヴァスコ・ダ・ガマが東廻り航路でカリカットに到達すると、インドとの交易をめぐってヨーロッパ諸国が対立しました。プラッシーの戦いに勝利したイギリスがインドを植民地化し、東インド会社を設立してインドを支配しました。

イギリスの支配への不満が高まると、インド大反乱が発生しました。ただこの反乱は失敗して鎮圧され、イギリス領インド帝国として再び支配されます。

ガンディーが登場すると、非暴力・不服従運動(サティーヤグラハ)により、インド民族運動は広まっていきました。ガンディーは1930年に塩の行進を開始して反英独立運動を広めます。イギリスは各州の自治拡大を認める新インド統治法は発布しました。ガンディーはインド独立の父といわれ、「マハトマ(偉大なる魂)」と称されています。

第二次世界大戦が終わると、戦争に疲弊したイギリスはインドを手放します。ただインドのヒンドゥー教徒とイスラム教徒の争いは収まらず、パキスタンと分離しました。インド憲法は1949年11月26日に憲法制定議会で成立し、1950年1月26日に施行されます。この日をもってインドはインド共和国となりました。

イギリスから独立した1947年8月15日にちなんで、8月15日が独立記念日とされています。

 

インドの人口は?

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IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2016年のインドの人口は約13億971万人と推計されています。同資料によると、人口が最も多い中国の2016年の推計人口は約13億8145万人ですので、中国に迫る勢いです。

第二次世界大戦後の1955年のインドの人口は4億人ほどでした。およそ60年で約3.3倍になっています。今後5年以内に人口は中国を抜いて世界第1位になるという予測もあります。5年後の2021年のインドの人口は13億9816万人と予想されており、人口は今後も増え続けると考えられています。このまま人口が増加し続ければ、2050年には17億人に到達するといわれています。

The world bank「Fertility rate, total (births per woman)」によると、2014年現在のインドの出生率は2.4です。日本をはじめとする多くの先進国の出生率は2を下回っているので、インドは高い出生率を保っているといえます。

 

公用語は?

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インドは多様な言語を持つ国です。海外情報サイト「Compathy Magazine」によると、インドの通貨であるルピー札には15の言語が表記されています。

インド憲法では、公用語はヒンディー語で、準公用語として英語が定められています。さらに連邦憲法は第8附則において22の指定言語を定めており、方言はインド全域で2000もあるといわれています。

 

インドの宗教は?

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インドは言語と同様に宗教も多様です。外務省の「インド基礎データ」によると、2011年現在のインドで信仰されている宗教は以下の表の通りです。

宗教 割合
ヒンドゥー教 79.8%
イスラム教 14.2%
キリスト教 2.3%
シク教 1.7%
仏教 0.7%
ジャイナ教 0.4%

現在、多数派のヒンドゥー教とは、古代インドから続いている風習や儀式、制度などすべてのことを指します。神への信仰と共に輪廻や解脱などの独特な概念を持ち、身分や職業、生活様式が深く関係するカースト制を持つ宗教として有名です。

 

インドのGDPは?

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IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のインドのGDPは約2兆907億ドルで世界第8位です。2005年のインドのGDPは約8342億ドルでしたので、10年間で約1兆3000億ドル増加しました。およそ2.5倍です。インドのGDPは急速に伸びており、順位も徐々に上がってきています。

同資料によると、2015年の名目GDPにおける世界トップ5は次の表の通りです。

順位 国名 名目GDP
1位 アメリカ 17兆9470億ドル
2位 中国 10兆9828億ドル
3位 日本 4兆1232億ドル
4位 ドイツ 3兆3576億ドル
5位 イギリス 2兆8493億ドル

 

インドの1人あたりGDPは?

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IMF「World Economic Outlook Database」によると、2015年のインドの1人あたりGDPは約1617ドルで、世界第143位です。インドは人口が多いためにGDPの総額では上位に位置しますが、1人あたりGDPではアジア第20位となります。

アジア第1位はマカオで、1人あたりGDPは約6万9309ドルです。日本は約3万2486ドルで世界第26位、アジア第4位となっています。GDPの総額でアジア第1位だった中国は、1人あたりGDPでは世界第75位、アジア第10位です。

 

インドの平均年収は?

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情報サイト「TRADING ECONOMICS」によると、2014年のインドの1日の給料は272.19ルピーです。平均年収はおよそ10万ルピーとなります。

2014年12月31日の変換レート「1ルピー=約1.9円」で計算すると、インドの平均年収は約19万円です。2016年4月現在の日本の平均年収はおよそ366万円ですので、10分の1以下です。インドの物価は日本より安いですが、平均年収には大きな差が生じています。

 

成長を続けるインド

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人口が多く国土が広いインドですが、言語、文化、宗教、どれをとっても多様な国です。人口が多いためGDPの総額に対して1人あたりGDPは低いですが、国の経済規模は拡大が予想されています。

インドは世界に影響を与える大国になりつつあります。