終身雇用を維持できる企業を見分ける5つのポイント

戦後の経済成長が終わり、今後はゆるやかな後退をしていくと予測される日本の経済環境においては、日本経済の象徴的制度の一つであった終身雇用制度は崩壊しているといわれています。ただ現状、企業によっては終身雇用を継続できている企業もあります。この記事では、日本で今後も終身雇用を維持できる可能性が高い企業を見分けるポイントを5つまとめました。

終身雇用制度は実質崩壊している

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2000年以降、上場企業のうち37%にあたる1343社が「早期退職・希望退職」を募集しています。

電通、ソニー、シャープ、ベネッセ、日本マクドナルド、東京電力、東芝、パナソニック、三洋電機など、日本を代表する超大手人気企業も2010年以降「早期退職・希望退職」に踏み切っています。JAL(日本航空)に至っては2010年に従業員の3分の1にあたる18,000人の希望退職を募っています。

関連記事にまとめた通り、終身雇用制度は実質崩壊しているといえます。

 

終身雇用を維持できる企業の条件は?

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そんな中、終身雇用制度を維持できている企業も存在します。

岐阜県にある電機メーカー「未来工業」や長野県にある食品メーカー「伊那食品工業」は、約50年の間一度もリストラをしていない企業です。以下に5つ、今後も終身雇用を維持できる企業を見分けるポイントをまとめました。

 

1「優れた製品・サービスがある」

世の中に求められる製品やサービスを作り、その質を継続して維持できる企業であれば、終身雇用を続けられる可能性が高いです。ただ、「世の中のニーズの変化」「競合製品の進化」という2つの変数があるなかこれらを継続して維持するのは、難易度が高いです。

 

2「成長市場を選び続ける」

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成長市場を選んで事業をしている企業は、市場の成長にあわせて企業の成長もしやすく、雇用を維持できる可能性が高いです。

日本国内は人口が減るので市場全体は減少しますが、その中でも伸びる市場はあります。例えばシニア向けビジネスは、高齢者の数や比率は伸びるので、成長市場といえます。また、インターネット広告ビジネスは、日本全体の広告費が横ばいのなかでも伸びており、5〜10年ほどは堅調に推移するだろうマーケットです。

全体が減少しているなかでもよく見わたせば、成長する市場が見つかります。

 

3「売上高構成の海外比率が上昇」

日本国内市場は減少傾向ですが、世界全体でみれば人口は増えており、至るところに成長市場はあります。

売上高における海外比率が高い企業は、海外市場でのビジネスにすでに着手できているので、日本国内が減少していても着実に成長し、雇用を維持できる可能性が高いです。

今後は東南アジアやアフリカが高い確率で経済成長をする地域です。今日現在の比率は低くても、これらの地域に挑戦できている企業にも注目してみてください。

 

4「上場企業ではない」

上場企業とは毎年、毎四半期での売上や利益成長を不特定多数の株主と約束をしている企業です。

社長や大株主の意向だけでは雇用戦略を意思決定できないこともあります。また、上場している知名度や安定感から常に一定の就職希望者がいるので、早期退職など既存社員の整理をしやすいという背景もあります。

上場企業よりも、オーナー経営者の意向が強く反映される非上場企業のほうが終身雇用の観点では狙い目かもしれません。

 

5「経営者が終身雇用を宣言している」

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終身雇用制度とは経営戦略の一つです。

経営者が「終身雇用制度を維持したほうが合理的である」と判断していることが継続における前提です。会社説明会や株主総会などで「御社の経営者は終身雇用制度を維持する意向はありますか?」と質問をしてみて、現在の経営方針の理解を深めるのもオススメです。

 

終身雇用を維持できる企業は希少な存在

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日本は戦後約50年にわたり経済成長をしてきました。

終身雇用は経済成長が前提の国では合理的な戦略といえますが、成長が止まった国の人材戦略としては必ずしも王道ではありません。

そんな中でも終身雇用を維持できる、維持しようという意志がある企業は貴重な存在なのです。合理的な判断というよりも、「理屈抜きに従業員の未来を守る」という意志や使命を感じることすらあります。

「自分が働いている間は終身雇用を維持できそうだ」という企業に出会えなければ、自分でビジネスパーソンとしての価値を向上し、自分で自分の雇用を維持することが必要になります。

目先のキャリアだけでなく、40歳、50歳になったときの世界情勢や自分の市場価値を考えたうえでキャリアプランを考えるのがオススメです。


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