政治・経済

シンガポールの経済や産業、有名企業は?大統領は?

この記事の結論は「シンガポールの名目GDPは世界第39位で、今後も成長する。アジア交通の要所でグローバルに活躍する企業が多い。一党優位の政治体制から開発独裁国家と呼ばれている」です。シンガポールはマレー半島南端に位置し、シンガポール島と60以上の小さな島で構成されている国家です。この記事では、シンガポールの経済や産業、企業、大統領、日本との関係についてまとめました。

シンガポールの経済、産業は?

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IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のシンガポールの名目GDPは約2927億ドルと推計されています。世界第39位の規模です。同資料によると、10年前の2005年のシンガポールの名目GDPは約1274億ドルでした。

10年間で約2.3倍に経済成長しています。

同資料によると、2021年のシンガポールの名目GDPは約3473億ドルと予測されています。2015年からの約6年間で約500億ドル増加する見通しです。シンガポールの名目GDPは今後も増加傾向が続くと予測されています。

シンガポールの主な産業は製造業(エレクトロニクス、化学関連、バイオメディカル、輸送機械、精密器械)や商業、ビジネスサービス、運輸・通信業、金融サービス業です。

シンガポールは東南アジアと東アジアやヨーロッパ、中東、オーストラリアを結ぶ交通の要所であるため、海運産業や航空産業が発達しています。

また限りある資源の中で国家を運営するため、資源の効率化を目指す施策が取られています。積極的な外資導入により重工業を中心とする工業化政策をとっており、東南アジアでは最大級の工業国となっています。

IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のシンガポールの失業率は1.9%と推計されています。最近では雇用・労働需要のミスマッチの問題が顕在化しています。政府は国家的人材開発戦略のもとで、個人の就業能力の向上と高技能の人材開発に取り組み更なる国際競争力の強化を目指しています。

 

シンガポールの有名企業は?

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シンガポールはアジア圏における交通の要所であるため、グローバルに活躍している企業が多くあります。

  • オーラム・インターナショナル
  • クリエイティブテクノロジー
  • グリーンドットキャピタル
  • ヨー・ヒャップセン
  • シンガポール航空
  • シンガポールテレコム
  • DBS銀行
  • United Overseas Bank

オーラム・インターナショナル:農業総合商社で、アジアのみならず全世界で事業を展開。

クリエイティブテクノロジー:マルチメディア機器製造企業。日本法人はクリエイティブメディア株式会社で、アイ・オー・データ機器との合弁会社となっています。

グリーンドットキャピタル:投資会社。シンガポール政府の投資公社であるテマセク・ホールディングスが所有しています。

ヨー・ヒャップセン:投資持株会社で、シンガポールやマレーシアの飲料メーカーとして有名。アジアやアメリカ、ヨーロッパ、オセアニアに事務所をもっており、国際展開しています。自社製品のほかにペプシコからライセンスを取得しており、ペプシコーラやセブンアップ、マウンテンデュー、レッドブル、ゲータレード、エビアン、ボルビックなども販売しています。

シンガポール航空:チャンギ国際空港をハブ空港としており、世界でも有数の規模を誇る。航空会社の格付けでも実質最高評価を獲得しています。

シンガポールテレコム:中国を除いたアジア地域最大の携帯電話事業を行う通信企業で、略称は「Singtel」です。

DBS銀行:東南アジアで資産において最も大きな銀行で、アジアの中でも大規模な銀行の1つです。

United Overseas Bank:シンガポールに本社を置く銀行です。東南アジア全域で活動を展開しています。

ウィルマー・インターナショナル:食用油の加工・販売や特殊油脂、油脂化学・バイオディーゼルの製造、肥料の製造、販売などを行っています。

 

シンガポールの大統領は?

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シンガポールは立憲共和制です。ただ建国以来一貫して人民行動党が議会議席の大多数を占めており、一党優位となっています。そのためシンガポールは「開発独裁国家」といわれます。一方で一般市民は経済的・政治的安定を享受しているため不満は少なく、政治への興味も低いといわれています。

ウェストミンスター議院内閣制を取っており、シンガポールでは大統領は儀礼的な存在です。実際の統治権は首相がもっています。

2016年6月現在の大統領は無所属のトニー・タン氏です。 1940年2月7日生まれの76歳で、第7代大統領として2011年より在職しています。

トニー・タン氏は1980年に教育大臣として入閣すると、通商産業大臣、財務大臣、保健大臣を歴任します。1991年に閣僚を退任しますが、議員ポストは維持していました。1995年に内閣に戻ると副首相と国防大臣を兼任します。

2005年に閣僚を退くと、翌年の国会改選には出馬せず、さまざまな機関の指導ポストに就きます。2011年8月29日のS・R・ナザン大統領の任期満了にともなう大統領選挙では人民行動党を形式離党して出馬し、8月27日の投票で当選します。同年9月1日に現職に就任しました。

首相はシンガポールの行政府の長の役割を持ち、シンガポールの大統領が国会議員の中から任命する形をとっています。

2016年6月現在、シンガポールの首相は初代首相でシンガポールの経済的繁栄を実現したリー・クアンユー氏の息子であるリー・シェンロン氏が2004年より務めています。

 

シンガポールと日本の関係は?

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日本政府は1966年4月26日にシンガポールと外交関係を樹立しました。現在は政治的に懸案事項は存在せず、両国関係は良好です。

広範囲な分野で日・シンガポール間の交流が行われており要人往来も活発です。2002年に発効した日・シンガポール新時代経済連携協定では、貿易・投資のみならず、金融や情報通信、人材育成といった分野を含む包括的な二国間の経済連携を図っています。これは日本にとって初めての経済連携協定となりました。

「21世紀のための日本・シンガポール・パートナーシップ・プログラム」(通称JSPP21)では、主にアジア太平洋、アフリカ及び中東の国々を対象として共同で途上国支援を行う先進的な取り組みが行われています。

 

交通の要所にある国、シンガポール

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シンガポールは小さな国土で限りある天然資源を有効に活用すべく、外資企業の誘致や高い技術人の人材開発などを行っています。アジアの交通の要所として地の利を活かしてグローバルに活躍する企業が多く、今後も経済成長は続く見通しです。