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2016.6.11
2016.6.11
イスラム教は7世紀頃中東地域で成立しました。カタール半島及びその周辺地域を治めていたムンディール部族の首長アル・ムンディール・イブン・サウィ・アル・タミームは直ちにイスラムを受け入れます。それ以降、この土地に住む人々はイスラム教を信仰しています。
18世紀から19世紀にかけてクウェートやアラビア半島内陸部の部族がカタールに移住したことにより、現在のカタールの部族構成が成立しました。
1868年までバーレーンのハリーファ家がカタールを支配していましたが、イギリスの仲介によりバーレーンの支配から開放されます。ただその年にオスマン帝国がカタールを占領しました。
第一次世界大戦後にイギリスの保護下に入りますが、1968年にイギリスがスエズ以東からの軍事撤退を宣言したことにより、1971年9月3日にカタールは独立を果たしました。同年9月11日にアラブ連盟に、9月21日に国際連合に加盟しています。
IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のカタールの人口は約242万人と推計されています。同資料によると、2005年のカタールの人口は約82万です。10年間で約3倍に増加しました。
アラブ湾岸諸国のなかでも非常に裕福な国であること、好調な経済を背景に周辺国からの労働者が増加したことが要因と考えられています。
同資料によれば、2021年のカタールの人口は約278万人と予想されています。カタールの人口は今後も増加傾向にあるのです。
WORLD BANK(世界銀行)「Data Indicators」によると、2013年のカタールの出生率は2.02です。アメリカの出生率が1.87、ドイツの出生率が1.38、日本の出生率が1.43ですので、先進国とくらべて高い水準にあるといえます。
公用語はアラビア語です。インドやパキスタンなどの外国人労働者が大半を占めていることやイギリスの植民地であったことから英語も広く話されています。その他、ヒンディー語、ウルドゥー語、マラヤーラム語、タミール語、ネパール語やタガログ語なども話されています。
カタールで最も信仰されているのはイスラム教です。人口の約67%が信仰しています。そのほかキリスト教が約14%、ヒンドゥー教が約14%、仏教が約3%となっています。
カタール国籍の人に限定すると約95%はイスラム教を信仰しているとされています。そのため豚肉類や酒類などの持込が禁止されており、外国人でも許可証を購入した上で国が定めた場所でしか飲酒することが出来ません。
カタールでは一夫多妻制が認められており、3人まで妻にすることができます。また「2年以内に子供が出来ない場合離婚することができる」という法律もあります。
IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のカタールのGDPは約1854億ドルで世界第51位です。中東では第6位の規模となっています。
中東のGDPトップ5は以下の表のようになっています(データはすべて2015年)。
【中東のGDPトップ5】
順位 | 国名 | 名目GDP |
---|---|---|
1位 | トルコ | 7336億ドル |
2位 | サウジアラビア | 6532億ドル |
3位 | イラン | 3876億ドル |
4位 | アラブ首長国連邦 | 3455億ドル |
5位 | イスラエル | 2960億ドル |
IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のカタールの1人あたりGDPは7万6576ドルです。これは世界第3位となっています。
ランキング上位には北欧諸国を中心とするヨーロッパ諸国が多くランクインしています。1位はルクセンブルクで10万1994ドル、2位はスイスで8万675ドル、4位はノルウェーで7万4822ドルとなっています。
カタールの他の中東の国では、上位30位にアラブ首長国連邦(3万6060ドル、24位)、イスラエル(3万5343ドル、25位)、クウェート(2万9363ドル、28位)がランクインしています。
国際労働機関(ILO)「Statistics and databases」によると、2014年のカタールの平均月収は1万483カタール・リアルです。単純計算で平均年収は12万5796カタール・リアルと推定できます。
カタール・リアルは固定相場制を採用しており、2016年6月現在「1ドル=3.64カタール・リアル」で取引されています。2014年のカタールの平均年収は3万4560ドルということになります。2014年のドルの平均値である約106円で日本円換算すると約366万円です。
最も平均年収が高いのはルクセンブルクの6万1511ドル(約652万円)、次いでアメリカの5万7139ドル(約605万6000円)、スイスの5万7082ドル(約605万円)となっています。
カタールは豊富なオイルマネーにより国民は所得税がかかりません。また、医療費や電気代、電話代が無料で、大学を卒業すると一定の土地を無償で借りることができます。借りた土地は10年後には自分のものにすることができます。
国税庁「平成26年民間給与実態統計調査結果」によると、2014年の日本の平均年収は415万円です。カタールの年収は日本よりは多くありませんが、待遇に大きな差があるのです。
カタールは潤沢なオイルマネーで急激に成長しています。GDPこそ中東で6位ですが、1人あたりGDPは世界第3位です。
今では多くのホテルが立ち並び、2022年にはワールドカップの開催も予定されています。観光産業も今後カタールの主力産業となりえます。エネルギー資源の需要はこれからも高まると予想されており、カタールの経済もそれらに伴って成長すると考えられます。