政治・経済

ブラジルの経済や産業、企業は?大統領は?

この記事の結論は「ブラジルの名目GDPは5年間で約1兆円減少した。2016年6月現在の大統領はルセフ大統領だが職務停止中」です。ブラジルは2016年にリオデジャネイロ・オリンピックが開催されます。この記事では、ブラジルの経済や産業、企業、大統領、日本との関係についてまとめました。

ブラジルの経済、産業は?

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IMF「World Economic Outlook Databases」によると、2015年のブラジルの名目GDPは約1兆7726億ドルです。世界第9位の規模となっています。同資料によると、ブラジルの2011年の名目GDPは約2兆6214億ドルで、世界第6位でした。4年間で約1兆ドル減少したことになります。

ブラジルは2000年代後半から「BRICs」の1つに数えられています。BRICsとは成長著しい新興国の頭文字をとったもので、ブラジル(B)ロシア(R)インド(I)中国(C)の4つの国をさします。

ブラジルは2014年にワールドカップを開催したり、2016年のリオ・オリンピック開催が決定していたりと、国際的にも経済成長が認められている国です。

ただ近年は、物価の高騰や財政緊縮などによる内需の不振、中国など新興国経済の減速による輸出の不振などが原因で経済成長は停滞しています。同資料によれば、2016年のブラジルのGDP成長率はマイナスが見込まれています。2015年の失業率は約6.8%と推計されていて、経済の悪化により失業率は増加傾向です。

2021年の失業率は10%になると予想されています。

ブラジルは原油の産出国で、鉄鉱石やアルミニウムの輸出が世界有数です。日本貿易振興機構(JETRO)によると、ブラジルの輸出品目のうち鉄鉱石が約13%を占めています。

そのほか製造業や、砂糖やオレンジ、コーヒー、大豆などの農牧業を主産業としています。

 

ブラジルの有名企業は?

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ブラジルには以下のような企業の本社があります。

  • ペトロブラス
  • ヴァーレ
  • ブラジル銀行
  • イタウ・ユニバンゴホールディングス
  • ブラデスコ銀行
  • JBS SA(ジェイ・ビー・エス・エッセ・ア)

国営石油会社である「ペトロブラス」はリオデジャネイロに本社を置いていおり、石油・天然ガスの採掘、石油製品の製造・販売を行っています。1997年までブラジルの石油採掘を独占的に行っていたブラジルを代表する企業です。ただ、2014年に発覚した汚職スキャンダルや近年の原油価格暴落で経営が危ぶまれています。

資源系の開発会社である「ヴァーレ」は、鉄鉱石の生産・販売のシェアが35%で世界一です。

「ブラジル銀行」「イタウ・ユニバンゴホールディングス」「ブラデスコ銀行」はブラジルの金融機関です。ブラジル銀行は日本にも複数の支店を展開しています。

牛肉の加工・販売を主とする「JBS SA」はサンパウロに本社があります。ブラジル国内だけでなく世界中の食品加工メーカーを買収しており、世界で最大規模の会社です。

 

ブラジルの大統領は?

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2016年6月現在の大統領はジルマ・ルセフ氏です。2011年にブラジル初の女性大統領として就任しました。第36代にあたります。

ルセフ大統領は1947年12月14日にブラジル南東部ベロオリゾンテ州でブルガリア人の父とブラジル人の母の間に生まれました。2016年6月現在68歳です。

1960年代の軍事政権時代には非合法ゲリラ組織の武力闘争に参加した活動家でもあります。

前大統領の下で鉱業エネルギー省や官房長官をつとめ、ブラジルの経済成長加速計画推進役として頭角を現しました。2010年に大統領選挙に出馬し、2011年から大統領を務めています。2014年の大統領選挙で再選され現在2期目です。

ブラジルでは政府内の汚職が問題視されています。ルセフ大統領も政府会計の粉飾決算に関わったとして2016年5月12日に職務停止となり、弾劾裁判にかけられています。

 

ブラジルと日本の関係は?

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日本とブラジルは1895年11月5日「日伯修好通商航海条約」調印により外交関係を樹立しました。2015年には外交樹立120周年を迎えています。

約25万人の日本人がブラジルに移住しており、現在ブラジルには日系ブラジル人が約160万人いるとされています。その多くは戦前や戦後にブラジルに渡った人々です。

日本とブラジルは活発に要人が行き来するなど伝統的に強い友好関係にあります。近年は国連安保理改革やG4など、国際的な協力関係も構築しています。

日本の経済力や技術力とブラジルの資源は相互補完的な関係が結べることもあり、日本とブラジルはお互いにとって重要な国です。そのため日本とブラジルは「遠くて近い国」とも呼ばれています。

 

課題解決が経済成長につながる

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ブラジルは2000年代に入ってから大きな経済成長を果たしました。

ただ近年は、インフレや海外からの投資減退による景気低迷、さらに所得格差の拡大など多くの課題を抱えています。また政府や行政の腐敗は国内外から批判をうけています。今後継続的な成長のためには、これらの課題解決が求められているのです。