非正規雇用とは?日本の非正規労働者の人数や推移は?

この記事の結論は「非正規雇用はヨーロッパやアメリカには存在しない雇用形態。日本の非正規労働者は約1962万人で約25年で2倍以上増加した」です。非正規労働者の増加は日本の政策課題のひとつです。この記事では、非正規雇用や日本の非正規労働者の人数、内訳、推移についてまとめました。

 

非正規雇用の定義は?

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非正規雇用とは一般的に、期間を限定して比較的短期間で契約を結ぶ雇用形態のことを指します。法律による明確な定義はありません。1日の労働時間や1週間の労働日数は労働者の契約よって異なります。臨時社員や派遣社員、契約社員、パートタイマー、アルバイトなどがこの非正規雇用に含まれます。

非正規雇用の反対が正規雇用です。正規雇用とは期間を特に限定せず契約を結ぶ雇用形態で、いわゆる正社員です。

ヨーロッパやアメリカにはこの正規雇用と非正規雇用という分け方はありません。パートタイム労働とフルタイム労働で待遇に大きな差がないので、このような概念が生まれないのです。

 

日本の非正規労働者の人数は?

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総務省「平成28年労働力調査」によると、日本の雇用者は役員を除くと約5338万人います。

正規労働者が約3375万人、非正規労働者(派遣社員、契約社員、嘱託社員、アルバイト、パートタイマー)が約1962万人です。非正規労働者は日本の雇用者全体の約40%を占めています。雇用されている方のうちおよそ3人に1人以上は非正規雇用なのです。

雇用形態別の非正規労働者の人数は以下の表のとおりです。

雇用形態 人数
パート 969万人
アルバイト 384万人
派遣社員 125万人
契約社員 288万人
嘱託社員 127万人

 

日本の非正規雇用の内訳は?

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総務省「平成26年労働力調査」によると、非正規社員のうち、男性は32.1%で女性は67.9%です。非正規労働者の3人に2人は女性ということになります。

年齢層別に見ると、男性の非正規労働者で最も多いのは55歳〜65歳の25.5%、次いで65歳以上の20.9%となっています。男性の非正規労働者の約45%は55歳以上が占めているのです。

年金を受給できるのは65歳からです。このデータからは、年金受給までの間や、年金をもらいながらでも「非正規雇用」で働き続けている方が多いことがわかります。

女性の非正規労働者で最も多い年齢層は35歳〜44歳の24.4%、次いで多いのは45歳〜54歳の23.9%です。35歳から55歳までの年齢層で女性の非正規労働者の約50%を占めています。

女性は結婚や出産などで会社をやめることが多いため、育児が一段落した35歳以降の年齢層で非正規雇用で働く人が多いと考えられます。

 

日本の非正規労働者の推移は?増えている?

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総務省統計局の調査によると、 1990年に881万人だった非正規雇用者数は2014年に1962万人となりました。約25年で2倍以上に増えています。一方で正規雇用者数は1990年代半ば以降ほとんどの年で減少しました。

非正規雇用が雇用者に占める割合も増加しています。1990年には非正規労働者は雇用者全体の約20%でした。2016年には約37.5%になると推測されています。

人件費が正規雇用に比べて安い非正規雇用労働者は今後も増加していくと予想されます。

 

同一労働には同一賃金を

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非正規雇用で働く人は雇用者全体のおよそ40%を占めています。正規雇用との格差が縮まらなければ今後も非正規労働者は増加していきます。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査(平成26年)」によれば、一般労働者の正規労働者は1時間あたり平均賃金は1937円なのに対し、非正規労働者は1229円です。日本では、「同一労働同一賃金」の概念の浸透がヨーロッパやアメリカに比べて大きく遅れています。

格差是正のための環境づくり、制度実行が早急に求められているのです。

 

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