好奇心の赴くままに。シンガポールで働く日本人のキャリア④

この記事はインタビュー記事です。現在、シンガポールで働く川畑 亜瑠真さんのキャリアの紹介をしています。第4回目、最終回の今回は、直近のシンガポールで仕掛けたことについてお聞きした内容をまとめました。関連記事「シンガポールで働く日本人のキャリア①②③」と併せてご覧ください。

シンガポールで大人気だった日本の祭り

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BraveAnswer(以下BA)編集部:川畑さんの最近のお仕事について教えてください。

2016年5月13日〜22日まで「スーパージャパン」というイベントがあったのですが、そのイベントの1つの企画として「日本流のお祭り」を開催しました。

「Super Japan Matsuri」というイベント名で出店、射的、ヨーヨー釣り、千本釣り、輪投げなど日本のあらゆる地域で行われているお祭りにある代表的なコンテンツをシンガポールに紹介するというコンセプトだったのですが、大人気でしたね。

2016年は「SJ50」という、日本とシンガポールが外交関係を樹立してからちょうど50年という節目の年なのです。

その影響もあってか、シンガポールの人たちは日本のローカルコンテンツに興味津々でした。Facebookのイベント機能での「参加予定」は1万5000人になっていましたからね。実際に大盛況でしたね。日本のお祭りはシンガポールでも人を呼べるコンテンツであることがわかったことが収穫です。

 

BA編集部:どのような成果がでたのでしょうか?

「Super Japan Matsuri」には3日間で約1万5000人の方が来場してくれました。

主催者側の発表によると、お祭りをしている場所の前を通った人は3日間で約7万人いたので、実際にお祭りには来場しなかった人にも日本のお祭りをアピールできたことも収穫です。

肌感覚ですが、来場者の約80%は日本に関心のあるシンガポール人やマレーシア人でした。着物を着た人もたくさんいましたね。日本でも着物を着ている人なんて珍しいじゃないですか。それが異国であるシンガポールにたくさんいた。嬉しかったですね。誇らしいというか。

人気があったコンテンツはヨーヨーや射的です。出店では焼き鳥やお好み焼きなど主に食べ物を売ったのですが、売り切れ続出です。1日で100万円以上売上をあげたお店もありましたよ。出店で1日100万円以上なんて、考えられますか?

 

シンガポールでの成功を他のASEAN国でも

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BA編集部:早速成果を出されているのですね!今後はどんな展開になるのですか?

「Super Japan Matsuri」がシンガポールでこれほどの盛況になるなんて想定外でした。嬉しい悲鳴ですね。今後は他のアジアの国でも「Matsuri」を開催したいです。タイとかインドとか。

心の底から感じるので繰り返しますが、日本のコンテンツのポテンシャルは本当に計り知れません。日本の文化は海外で求められていることは間違いないと思います。

日本の子供や10代は、はやくから英語に取り組んだり旅行・留学をしたりとグローバルを意識した教育戦略のなかで生きている人も増えていると思います。

グローバルに意識を向けるのはとってもいいことですが、同時に日本のローカルにも目を向けて学んでおくのがオススメです。海外で日本の文化を紹介する機会は多いからです。

 

編集後記「やりたいことを好奇心の赴くままに」

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これまで4記事に渡って川畑さんのキャリアをご紹介しました。

朴訥な雰囲気、内に秘めるエネルギー、動物的な生命力を感じる川畑さんの行動のすべての根底には「好奇心」を感じました。

21歳でイスラム教に改宗し、名古屋大学の農学部から京都大学大学院に進むときにはイスラム教に興味の対象が変わっています。名古屋大学では「アライグマの食性」の研究をしていたとのことですが、「イスラム教」も「アライグマの食性」もその時々の「好奇心」に突き動かされて選んだテーマなのでしょう。

「国立大農学部から研究職」というエリートコースの進まなかったり、27歳まで就職をしなかったり、次の進路を決めずに会社をやめたり、多くの人は躊躇しそうな決断を次々としていくのも「人と違うことをしたらどうなるのか」という単純な好奇心に突き動かされた結果の選択のように思います。

一般的なキャリア選択にはどこか

「せっかく良い大学に入ったのだから、大手一流企業に進めば?」
「せっかく一流企業に入ったのだから、我慢して続けてみたら?」

といった「一貫性」が求められているように思います。

川畑さんには「せっかく国立大学農学部に入ったから研究職で就職するか」という、これまでのキャリア観における「一貫性」の発想が一切なかったのが印象的でした。自分の好奇心の赴くままに、興味があることをやるという意味での一貫性こそ、今後のキャリア選択において重要なのかもしれません。

シンガポールでのこれからの仕事や、国際結婚、新サービスの立ち上げなど、今後も次々と「やりたいことを好奇心の赴くままに」していくだろう川畑さん。

彼の勇敢なキャリア選択から多くの学びがあるインタビューとなりました。
(BraveAnswer編集長: 和田)

特集 〜シンガポールで働く日本人のキャリア〜
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