楽天時代の学びや将来は?シンガポールで働く日本人のキャリア③

この記事はインタビュー記事です。現在、シンガポールで働く川畑 亜瑠真さんのキャリアの紹介をします。第3回目の今回は、川畑さんのファーストキャリアである楽天時代のお話や現在のシンガポールでの生活、将来の夢についてお聞きした内容をまとめました。関連記事「シンガポールで働く日本人のキャリア①②」と併せてご覧ください。

シンガポールで働く日本人、新卒では楽天に入社

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BraveAnswer(以下BA)編集部: 楽天では楽天トラベルの営業として北海道に配属されたとのことですが、北海道での仕事はいかがでしたか?

期待通りでした。

これまでまったく知らなかった田舎のリゾートホテルの魅力に触れたり、知られていない観光スポットで絶景が見れたり、日本に眠っているローカルコンテンツの魅力をたくさん発見できました。

また楽天トラベルの広告主であるホテルの皆様から「アジアの方々を北海道に呼び込むインバウンド広告を出したい」という相談を受けることもありました。

自分がやりたい「日本の魅力をASEANに伝える」ことにニーズがあると現場から知れたのも大きかったです。得たいものが期待以上に得られて、自分の成長も感じられたので、当初計画通り2年とちょっと勤務して楽天を退職しました。

 

BA編集部: 楽天は次の進路を決めずに退職したのですか?

はい、次の進路は決めずに退職しました。

北海道は東京に比べて、転職の相談ができる人も情報も少ないのです。正直、北海道にいながらの転職活動は捗りませんでした。なので次の就職先を決めず、とりあえず埼玉の実家に戻りました。いわゆる無職です。

「30歳手前で勝手に会社を辞めてきて、実家に居候する無職」というのも居心地が悪いので(笑)、カプセルホテルやマンガ喫茶に泊まることもありました。貯金も少しはありましたが、フリマに行って安く仕入れたものをメルカリで売ってお金は稼げていました。

就職していなくてもお金は稼げるなと自信を得られたのがこの無職の期間でしたね。

 

BA編集部: 無職の期間にも着実に成長してますね。シンガポールで働いている今、何を感じますか?

日本は宝の山だと感じています。

たとえば、田舎の田園風景や野山はシンガポールにはありません。どんどん裕福になって受験競争も日本より激しくなってるといわれているシンガポールなので、子どもにかける教育費は年々増加していく。

となると、山村留学というニーズが生まれてくる。山村留学とは、田舎で寝泊まりして、田植えや山登り、農作業を通じて自然の大切さや、普段食べているものがどのように作られているかを知る学び方です。

親のバカンスと一緒に子どもの山村留学を絡めた旅行の企画は、需要があると思いますね。日本では田舎の田園風景や野山なんて、至るところにあるじゃないですか。この環境に魅力をつけ、適切な情報発信ができれば、シンガポールの富裕層親子を呼び込める可能性が充分にあると考えています。

 

日本人にとっての当たり前がコンテンツに

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BA編集部: シンガポールの人にとっては日本の田園や野山もコンテンツになるのですね。

そもそも海外の人にとって、日本の情報は東京、大阪、京都くらいしかありません。

いまこの3つの地域以外に訪日外国人が来ているなら、不便をしながら色々と調べて辿り着いているのは間違いないです。新しい魅力を開発せずとも、いまあるコンテンツを正しく情報提供するだけでも訪日外国人への認知度は変わるでしょうね。

私の彼女のリアちゃんは「日本の天気が好き」といってます。天気が好きっていわれても、ピンとこないですよね?春夏秋冬があって、四季折々の景色や食事の変化を楽しめるのって、日本人からすれば当たり前ですが、海外の人からすると充分「日本に来る理由」になるのです。

BA編集部: 今後シンガポールでしていくことは?

5月から彼女のリアちゃんと同棲をはじめました。国際結婚をするつもりです。

リアちゃんはインドネシア人なのですが、常識が日本人とはまったく違うので、毎日が新鮮です。日本人からすれば束縛に感じる距離感が、信頼の証だったりしますし、家族ぐるみの付き合いも親戚含めた100人くらいの付き合いだったりします(笑)

また、本業とは別にトーキョージャンクションという新サービスを作りました。日本の優れた製品をASEANの富裕層や中間層に販売するサービスです。

日本では当たり前に買えるオムツや化粧品、釣りで使うリールなど、あらゆる日本製品はASEAN諸国で人気があります。彼女や彼女の友人、家族から「現場のニーズ」をいち早くキャッチして優れた日本製品を届けられるようにしたいと画策中です。

トーキョージャンクションで「日本から海外」の流れを作りつつ、海外の方に日本の魅力を発信して「海外から日本」という流れも作っていきたいですね。

 

ニーズは現場から見つける

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次の進路を決めずに楽天を辞めた川畑さん。

無職の期間を不安に思う人が多いなか、フリマとメルカリでのセドリを駆使し、「無職でも稼げる」と逆に自信をつけるところに、頼もしさと彼らしさを感じます。

シンガポールの教育事情や田舎がない事実から日本への山村留学ニーズを結びつけたり、インドネシア人の彼女「リアちゃん」の情報から日本製品で人気があるものの情報をいち早く察知したりと、ニーズを現場から見つけているスタンスにはビジネスセンスも感じます。

これまで3記事に渡ってご紹介してきた川畑さんのキャリアインタビューも次回が最終回です。彼の仕事の最新の成果である、2016年5月に行われたシンガポールでのイベントについて、お話をお聞きしています。

特集 〜シンガポールで働く日本人のキャリア〜
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