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2016.4.20
2016.4.20
サンクコストとは「もう戻ってこないコスト」を意味します。
コストはお金や労力、時間をなど「これまでに費やしたリソース」すべてを指します。
多くの場合「サンクコストに縛られて適切な意思決定ができない」という文脈で使います。
文脈と一緒に覚えておくと便利ですよ。
経済学の言葉なので、言葉にピンと来る人は少ないかもしれません。
ただ、日常生活の中にも「サンクコストに縛られて適切な意思決定ができない」ことが多々あります。
彼女がほしいので、ある女性を口説いているとします。
これまで何度もデートに出掛け、食事をして、たくさんの会話をしてきました。
まだ付き合ってはいなかったけれど、クリスマスにはプレゼントをあげました。
ただ残念ながら、彼女になってくれる気配はほとんどありません。
ただここで諦めたら、ここまでデートやプレゼントにかけたお金、費やした時間がもったいない。
見込みが薄いのはわかっているけれど、また食事に誘ってしまう。
これが「サンクコストに縛られて適切な意思決定ができていない」例の一つです。
この場合
「これまで費やしたデート・食事代」
「プレゼント代」
「費やした時間」
「彼女に会うために断ってきた他の予定」
がサンクコストにあたります。
客観的に判断すれば、今後この女性と「彼女がほしい」という目的で接するのは合理的ではありません。
誰かに相談をしても「やめたほうがいい」とアドバイスをくれることのほうが多いでしょう。
でも、なぜまた食事に誘ってしまうのでしょうか。
サンクコストの影響なのです。
3ヶ月前から楽しみにしていた映画を観ているとします。
予告編を観たときから公開初日に観ると決めていました。
公開初日には仕事が入っていたのですが休暇をとりました。
良い席で観たかったので六本木ヒルズの映画館のVIP席(4000円)のチケットを買いました。
六本木は家から遠いので片道1時間、約1000円の交通費をかけてきました。
ただ30分観ても、まったくおもしろくありません。
これまで映画を何十、何百と観てきました。
これまでの経験上、30分見ておもしろくない映画は、すべておもしろくありませんでした。
でもずっと楽しみにしてきた映画だし、この映画はこれからおもしろくなるかも知れない。
もうしばらくだけ我慢して観よう。
これも「サンクコストに縛られて適切な意思決定ができていない」例の一つです。
この場合
「映画を楽しみにしてた気持ち」
「仕事を変わってもらった労力」
「映画代」
「家から六本木までの移動の労力」
「往復の交通費」
がサンクコストにあたります。
経験上これから映画がおもしろくなる可能性は0%なので1秒でもはやく席を立つべきタイミングです。
でも、なぜ映画を観続けてしまうのか。
これもサンクコストの影響なのです。
サンクコストを日本語でいうと「埋没費用」となります。
コンコルド効果という言葉も、サンクコストとまったく同じ意味で使われています。
コンコルド効果の由来は、超音速旅客機コンコルドが、ビジネスとしてうまくいかなかった例に由来します。
コンコルドは世界初の音速の旅客機、未来の旅客機として注目を集め、航空会社各社から多額の資金提供を受けて開発されていました。
ただ開発中に
「開発費が高い」
「燃費が悪い」
「非現実的なほど長い滑走路が必要」
「騒音がすさまじい」
「多くの人を乗せられない」
など、あらゆる問題が発生しました。
コンコルド完成までにかかるコストと得られるリターンを計算すると、うまくいっても大赤字であることが明らかになりました。
つまり、いますぐ航空会社各社に違約金を支払って開発をストップするのが一番合理的な判断なのです。
それでもすぐにやめる決断ができず判断を迷いながら開発を続けてしまいました。
結果は試算通りの大赤字でした。
コンコルドの事例は、サンクコストのせいで正しい意思決定ができなかった典型的な例といえます。
この記事を読んだ方にオススメのアクションアイテムは
「今後すべての意思決定をサンクコストを含めないで判断する」
です。
目安は「もったいない」と感じるタイミングです。
もったいないと感じるのであれば、すでに何かしらのサンクコストを感じていて、その状態での意思決定は適切ではないことの方が多いからです。
今後サンクコストに縛られないためには、すべての意思決定にサンクコストを含めないと決めるのがポイントです。
サンクコストは主観的な体験を基にすることがほとんどなので、合理的な判断をしたいときは人に相談しながら決めるのもオススメですよ。