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【新聞から読み解く今】あえて共有することが権威付けにつながる(2018/12/18)

1994年生まれ。埼玉県立川越高校、法政大学文学部卒。ライターが記事を作成する行為は「無から有を生み出す行為」であり、無のときにはなかった価値を提供する意味のある行為と感じている。「膨大な知識量と独自の視点で世の中の潮流を見極めるコンテンツメイカー」を目指して活動中。

日本企業による、知的財産権(知財)の海外収支が、ここ10年で3倍以上伸びています。

ただ一方で、その割合は子会社が親会社に知財の使用料を支払っている場合が多く、他社が知財の使用料を支払っている割合は、全体の3割未満となっています。

 

特許権や著作権のある知財に対する使用料を、英語でroyaltyと言います。

このroyaltyという単語を英語語源辞書で調べると、原義は「王の身分」や「王位」ということがわかりました。

つまりroyaltyを支払うということは、単純に特許権や著作権のある知財を使う使用料という意味合いだけでなく、権威を借りるための料金という意味もあると言えます。

 

そう考えると、他社がroyaltyを払ってでも使用したい知財を持つということは、他社が権威を借りたいと感じる知財を持つ、ということになります。

日本企業は、自社の知財を守るために特許を取ることが多いようですが、むしろ他社に使ってもらうことが、その知財を持つ企業の権威の底上げにつながるのではないでしょうか。

 

この構図は、ビジネスにも当てはめることができます。

例えば、より効率的な仕事の進め方を見つけたら、人に言わずに自分だけ黙々とその進め方をするよりも、それをチームメンバーに伝えたり、上司や後輩に伝えたりして、自分の見つけた方法で組織全体が効率化することで、その人の仕事の進め方をスタンダードにすることができます。

他社が知財を使うように、他の人が自分の方法を使う状態です。自分の進め方を広めることで、「この方法はあいつが考えたらしい」と、社内において自分自身を権威付けすることができます。

 

この進め方を広めずに自分だけが使えば、他の人よりも効率的に仕事が進められる分、早く仕事を終えられます。ただそれだけでは、「仕事が早い人」止まりです。

もちろんそれは素晴らしいことですが、更に上を目指したければ、その方法を広めて自分に権威づけすることで「仕事ができる人」になることができます。

 

仕事の進め方に限らず、何か改善策を思いついたのであれば、それを自分のためだけに使うのではなく、あえて広めることで、より評価される状態になるのではないでしょうか。

 

参考

知財、守りから攻めに 国際収支の黒字額、10年で3倍」(2018/12/17)、日本経済新聞


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