20代におすすめの転職エージェント全15選!選び方は?そもそも使ったほうが良い?転職サイトとの違いは...
2018.8.28
2018.8.28
段ボール業界大手のレンゴーが、2019年4月より、定年を60歳から65歳に引き上げるようです。これまでは再雇用制度によって65歳まで働ける状態を会社として用意していました。今回の変更に伴って、給与や賞与などの待遇を変更せずに正社員待遇のまま65歳まで働くことができるようになります。
定年を引き上げることによって、新たに数億円の人件費が発生しますが、なぜレンゴーはこのタイミングで定年の引き上げを決断したのでしょうか。
理由の1つに、好調な企業業績があります。
その背景には、Amazonを始めとするインターネットを利用した小売業や、フリマアプリなどによる個人間の取引が増えたことによって、段ボールの需要が増加したことがあります。ITイノベーションによって、ペーパーレス化が進んで苦しむ製紙業界と段ボール業界の違いが興味深いですね。
レンゴーは、定年引き上げによるシニア層の士気の高まりによって
などが期待できるとしています。
ただ、単純に定年を引き上げただけで、2や3が期待できるのでしょうか。2や3を実現するためには、定年の引き上げだけではない制度設計が必要です。
例えば
など、シニア層の役割を明確化することで、2や3への道筋が見えてくるのではないでしょうか。
もちろん、ぱっと思いつきの例示で解決できるほど、甘い課題ではありません。業界が右肩上がりの今だからこそ、先を見据えた制度設計が必要です。
逆に言えば、単なる定年の延長では、人件費の重石が将来にわたってのリスクになりかねません。掛け声倒れにならない、シニアも若手も中間管理職もみんなが幸せになれる取り組みをレンゴーには期待したいものです。
「レンゴー、定年65歳に 60歳から延長、給与は維持」(2018/08/27)、日本経済新聞
「アマゾン関連株広がる 丸和運輸やオイシックス 中堅にも恩恵 」(2018/08/18)、日本経済新聞
「高知の段ボール会社買収 レンゴー、四国で事業強化」(2018/08/08)、産経新聞