外資系

外資系企業への転職で望むものは何?外資系企業の実態から自分の望みを考える

1994年生まれ。埼玉県立川越高校、法政大学文学部卒。ライターが記事を作成する行為は「無から有を生み出す行為」であり、無のときにはなかった価値を提供する意味のある行為と感じている。「膨大な知識量と独自の視点で世の中の潮流を見極めるコンテンツメイカー」を目指して活動中。
外資系企業。この単語でどんな企業が浮かびますか?外資系金融や外資系コンサルが思い浮かぶのではないでしょうか。それでは、それらの企業にはどんなイメージがあるでしょうか。実力主義、個人の裁量が大きい、自由な働き方ができる。こんなイメージでしょうか。外資系金融や外資系コンサルに転職したらこんな華々しい働き方をすることができる、もしそう思っているのであれば、転職をする前に立ち止まって考えるべきことがあります。この記事では、外資系企業に転職する前に考えるべきことについてまとめました。

外資系金融や外資系コンサルの9個の特徴

モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスのような外資系金融。

マッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン・コンサルティングのような外資系コンサル。

実は、外資系企業と呼ばれるこれらの企業には共通する特徴があります。

孫子の言葉に「彼(かれ)を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」という言葉がありますが、外資系企業への転職を考えるのであれば、まずは「彼」を知ること、すなわちその特徴を知ることが大切です。

外資系企業の9個の特徴

  1. 忖度は通じない
  2. 形式的な会議はない
  3. 個人のやるべきことが明確である
  4. 明確な成果主義をとっている
  5. 組織で人を育てる感覚が薄い
  6. 人事権は上司が持っている
  7. 時間の使い方がはっきりしている
  8. 年収は成果に左右される
  9. 本国の決定に左右される

1.忖度は通じない

外資系企業には、様々なバックグラウンドを持った人が働いています。そのため、日本の「当たり前」は通用しません。

例えば、「◯◯の資料を確認してください」と言った場合、言葉通り資料を確認するだけにとどまる場合が多いです。この場合、「変更点がある場合は◯◯日までに返信ください」など、やってほしいことを具体的な指示を送る必要があります。

また、「◯◯してください」をメールの最初に置かないと「自分への要求がない」と思われることもあります。

日本のように「言わなくてもここまでやるのが普通」という忖度は通用しませんので、指示出しには注意が必要です。

 

2.形式的な会議はない

上司に話を伝えるためだけに設置されるような、形式的な会議はありません。会議は多くの場合、何かを決定するために開かれます。

そのため、会議に出席してメモをとるだけでは意味がありません。自分の意見をしっかりと発信して、価値を提供することが必要になります。

会議は時間を奪う場ではありません。プロジェクトが前に進むための価値提供をすることが求められます。

また、形式的な報連相は重要視されず、無駄なコミュニケーションが少ないので、組織全体の意思決定のスピードが早い、という特徴もあります。

 

3.個人のやるべきことが明確である

日本の企業にある終身雇用制や年功序列制は、時間をかけて長期的な目線で社員が企業に貢献することが前提で設計されたモデルです。そのため、部署異動などを通じて様々な領域で価値を発揮することが求められます。

外資系企業の場合は、個人が企業に貢献する範囲が明確に決められています。業務範囲が決まっており、専門知識や技術などを活用できる分野での業務しか担当しません。基本的に人事異動はありません。

そのため、他の人の業務を手伝って、そこで成果が上がったとしても、それは評価には入らないことも多いです。

転職の際には、募集内容のしっかりと確認し、業務内容と業務範囲を把握することが大切です。

 

4.明確な成果主義をとっている

上記したように、外資系企業は日本の企業のように長期的な目線で社員が組織に貢献することを想定していません。

そのため、眼の前の仕事に対する成果が大切です。

しっかりと成果が出せれば相応の評価がもらえますし、入社後すぐでも、成果次第では管理職へのスピード昇進など、出世のスピードも早くなります。

一方で、成果を出せない場合の評価についてもシビアです。必要ないと判断されれば、入社してすぐにまた転職、ということもありえます。

成果主義にはそのような一面もあるのです。

 

5.組織で人を育てる感覚が薄い

外資系企業は成果主義で、年功序列などもないことが多いです。

そのため、組織で人を育てる感覚が薄く、教育制度や研修制度が充実していない場合もあります。会社に頼らず、必要であれば仕事や自己学習を通じて積極的に学ぶ姿勢が必要になります。

わからないことがあれば自分から質問し、自分の意見をはっきりというなど、自分から行動することが大切です。黙っていて上司が教えてくれることはありません。

積極的にコミュニケーションをとりに行く姿勢が大事なのです。

 

6.人事権は上司が持っている

外資系企業の場合、出世の鍵となる人事権は人事部ではなく上司が持っている場合も多いです。外資系IT企業のGoogleなどは、人事部を社内に持っておらず、外部委託しています。

そのため、上司と積極的にコミュニケーションを取ったり、上司に自分の成果を示したりするなど、上司との関係性を大切にすることが出世に近づく手段の1つです。

 

7.時間の使い方がはっきりしている

プライベートは趣味や家族との団らんに充てる時間である、という意識から、会社が企画しての社員旅行や部活動などは行われないことが多いです。

そのため、休日や産休、育休を取得しやすかったり、強制的な残業や休日出勤がなかったり、といったメリットがあります。上司が長期で連休を取得することもあります。

有給取得率が高く、休みを取ることも社員の権利という意識が浸透している企業が多いです。

ただし、仕事が終わらずに残業や休日出勤をした場合には、仕事ができない人、というレッテルをはられてしまう可能性もあります。

もし、裁量オーバーなタクスが振られたら、断ったり、優先度の低いタスクを後回しにしたりして、タスク管理をしなければなりません。

ワークライフバランスを保てる、というイメージがあるかもしれませんが、それは徹底した時間とタスクの監理ができて初めて可能なのです。

 

8.年収は成果に左右される

成果主義なので、成果が出れば高収入、出なければ低収入になります。

インセンティブが付く場合も多いので、成果さえ出せれば年収1000万円を超えることも十分に可能ですし、成果が出なければ最低賃金レベルで働くこともありえます。

外資系企業の年収が高い理由の1つに、給与の中に福利厚生が含まれている、という考え方があります。そのため、退職金や福利厚生が充実していない場合も多いです。

その分、成果を出した人には相応の報酬を支払えますし、生産性が低い人に人件費を割かなくて済みます。

 

9.本国の決定に左右される

外資系企業の本社は国外にあります。そのため、本国の都合で日本支部が撤退するのでリストラ、という可能性も考えられます。

また、意思決定に本国の許可が必要な場合は、時差の関係でスピーディに進まないことがあります。場合によっては、時差の関係で深夜などに会議をすることもありえます。

本国での決定に大きく左右されることを忘れないようにしてください。

 

外資系金融や外資系コンサルで求められる人材は?

上記したような特徴がある外資系金融や外資系コンサルでは、どのような人材が求められるのでしょうか。この後では、外資系金融は外資系コンサルで求められる人材について6つの分類でまとめました。

 

ロジカルシンキングができる人

外資系企業は成果主義です。

効率よく最短で成果を出すことが求められるため、論理的で効率よく物事を考えることができる人が求められます。

 

自己管理ができる人

仕事に対する個人の裁量が大きいため、モチベーション管理や時間管理などができることが大切です。

オーバータスクで成果が出ない、残業をしているなど、自己管理ができない事で成果が出なければ、評価は上がりません。

 

コミュニケーション能力の高い人

自分の意見を持って自己主張できることが大切です。会議で積極的に意見を出すなど、意見発信することで価値を提供する必要があります。

また、様々なバックグラウンドを持った人が働いているので、自分と違う常識を持った人ともしっかりと意思疎通することが求められます。

上司が日本人でも本国から来た外国人上司でも、変わらずに成果をあげられることが大切です。

 

外資系企業の習慣に適応できる人

外資系企業は日本の企業と比べて、習慣や社風、制度などに大きな違いがある場合も多いです。個人の仕事の領域が明確に分かれているなど、慣れが必要な部分もあるかもしれません。

これらの違いも、文化の壁として割り切り、郷に入っては郷に従うことを心がけることが大切です。

ただ、上司への気遣いなど、日本の企業で身につけたことを活かせる機会もありますので、日本での学びを発揮できるタイミングは見逃さないようにしましょう。

 

上司をビジネス関係と割り切る人

上述したように、外資系企業の人事権は人事部ではなく直属の上司が持っていることも多いです。そのため、出世もリストラも、上司やその上司が決定します。

外資系企業は仕事とプライベートを明確に分けている企業が多いので、仕事の中でどのように評価されるかを考えることが大切です。

プライベートも含めての付き合いではなく、ビジネス上のパートナーとして評価されることを考える必要があります。

 

「いざという時」を考える事ができる人

外資系企業はプロサッカーチームと同じと考えるとわかりやすいです。働く社員はサッカー選手で、実力と成績に応じて年収が変化します。

サッカー選手は、個人としての実力があればビッグクラブを渡り歩けますが、実力がなければ放出され、獲得してくれるクラブも限られます。

そんな環境でリストラに怯えるよりも、リストラされても食べていける状況を作り出すことが大切です。

副業ができる企業も多いので、外資系企業で働きながらフリーランスで仕事をすることもできます。

自分でスキルを身に着け、しっかりとした実力を持って外資系企業に務められると、いざリストラされても、別の企業に移ったり、独立したりすることができます。

 

外資系企業を紐解く

ここまで、外資系企業の特徴や求められる人材についてまとめてきました。

外資系には共通する特徴があることが分かりましたが、イメージ通りだったでしょうか?

外資系への転職を希望する人の多くは、ここまでに述べてきたような、日本企業にはない環境を求めているのではないかと思います。

 

ただ実は、外資系企業と呼ばれる企業の中には、ここまでにまとめたような体質を持たない企業も多く存在します。

年功序列が存在し、基本給が高くない代わりに福利厚生がしっかりしているような、日本企業のような体質の外資系企業もあるのです。

 

外資系企業の意味とは

そもそも、外資系企業とはなんでしょうか。

実は外資系企業には明確な定義はありません。

「外国法人又は外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業」を外資系企業と呼ぶとされていますが、どれくらいの割合を出資したら外資系企業になるのか、明確な決まりが存在しないためです。

 

外資系企業が生まれる方法は大きく3つあります。

  1. 海外の企業が日本に子会社を設立(日本IBM、Inter、日本マイクロソフトなど)
  2. 海外企業が日本の企業と協力して共同出資(富士ゼロックス、日本マクドナルドなど)
  3. 日本の企業が買収される(日産、シャープなど)

例えばシャープや日産は、元々日本の企業でしたが、海外の企業が買収したことによって外資系企業となりました。

ただ、元は日本の企業ですので、外資系企業でありながら体質は「外資系」ではありません。

 

つまり、「海外から出資されている」という意味での外資系企業と、「実力主義で個人の裁量が大きい」というような外資系企業からイメージされる体質は、イコールではないのです。

この記事ではわかりやすく、以下の表記で統一します。

表記 意味
外資系企業 海外から出資されているという表面的な意味
「外資系」 外資系企業という言葉からイメージされる体質

 

外資系企業で、実際に「外資系」であっても、営業部門だけ日本企業的な体質であることも多いです。

Googleなども、企業全体は「外資系」ですが、営業部門だけは日本企業的だと言われています。

 

なぜなら、外資系企業と言えど、日本にある以上は日本人を相手に営業をするからです。相手が日本の企業なら、営業部門も日本的であったほうが効率がいいのです。

 

このように、外資系企業と呼ばれていても、実態は「外資系」でない場合も多くあります。

「外資系」の環境を望んで転職したのに、働いてみたら思っていた環境ではなかった、ということも起こり得るのが実情です。

 

外資系企業への転職で望むものは?

彼を知り己を知れば百戦殆からず。外資系企業について知ることができたら、今度は「己」について知ることが大切です。

自分自身が、外資系企業に何を求めているのかを言語化して、リストアップしてみてください。

求めているのは、「外国法人又は外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業」に就職することではないと思います。

「外資系」の何に魅力を感じて、どんな状態になることを望んで転職しようと考えていましたか?

 

外資系企業に求めるものを言語化したら、それに当てはまる企業を、外資系企業に絞らずに幅広く探してみてください。

例えば「実力主義」を求めるのであれば、日本企業的な体質をもつ外資系企業よりも、日本のベンチャー企業のほうが求める環境に当てはまるかもしれません。

自分が求めるものをはっきりとさせて、自分が望むものを手に入れるための転職を考えてみてください。

 

自分が望むものを手に入れる転職をするためには、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントは無料で利用できる転職サービスで、転職のアドバイスから求人紹介まで、転職に関する全てのサポートをしてくれます。

求めるものや転職に関する考えの整理も一緒にしてくれますので、転職を検討するのであれば、登録をおすすめします。

外資系企業への転職におすすめの転職エージェントは関連記事にまとめてあります。考えた結果、いわゆる外資系企業への転職も考えたいと思うのであれば、参考にしてみてください。

あわせて読みたい

カテゴリー