転職

30代で転職を考える場合に必要な最初のステップは、企業、業界、自分自身のトレンドの整理

1994年生まれ。埼玉県立川越高校、法政大学文学部卒。ライターが記事を作成する行為は「無から有を生み出す行為」であり、無のときにはなかった価値を提供する意味のある行為と感じている。「膨大な知識量と独自の視点で世の中の潮流を見極めるコンテンツメイカー」を目指して活動中。
30代となれば、社会に出て様々な経験をして、10年以上が経った頃でしょう。大学時代の友人や会社の同期、同僚と比べて、人生の過ごし方に大きな違いが出てくる頃だと思います。結婚した、していない。子どもがいる、いない。ローンの有無。様々な要素があります。30代は、様々な社会経験を経た結果、周囲と自分の違いから「このままでいいのか」という不安が強まる時期ではないでしょうか。環境を変えたいと転職を検討する、あるいは検討したいという方も多いでしょう。この記事では、30代が転職を考える際に考えることをおすすめする内容や知識についてまとめました。

経験や周囲との違いから感じる不安

30代は20代よりも社会人経験が長く、多くの経験を積んできています。その経験から、20代では見えなかった社会の動向にも目を向ける事ができると思います。

近年は大企業であっても倒産したり、買収されたりする時代です。

世の中の動きが見えることで、かえって経験の浅い20代ではわからない将来の不透明さから、将来的な不安を感じてしまうのではないでしょうか。

 

また、周囲との違いが大きくなってくる時期でもあるともいます。結婚や子どもがいるかどうか、ローンの有無など、仕事だけでなく生活も大きく変わってくるのが、30代だと思います。

周囲との違いから「自分はこのままでいいのだろうか」と不安を抱えることもあると思います。環境を変えるために転職を検討する、もしくは検討しようとしている人も多いと思います。

 

ただ、そんな不安から転職を決断する前に、確認していただきたいことがあります。それは、企業と業界の動向です。

業界の動向は企業の動向に影響を与えます。そして企業の動向は働く人の将来に影響を与えます。つまり、業界と企業の動向を確認することが、不安を解消し、自分の将来を考える手助けとなるのです。

 

企業と業界の動向から将来を考える

企業と業界の業績の関係は、以下の4パターンが考えられます。

企業の属する業界
アップトレンド ダウントレンド
所属
企業
アップトレンド
ダウントレンド

あなたが所属する企業がダウントレンドの場合

③と④は企業がダウントレンドの状態です。この場合、今の企業に残り続けても業績回復を期待するのは難しいかもしれません。

③の場合

業界がアップトレンドにもかかわらず、会社の業績が落ち込んでしまっています。

業界が伸びているときには企業も成長しやすい環境ですが、その状況で業績が落ち込んでいるということは、今後アップトレンドに持ち直すパワーを持っていない可能性があります。

このまま所属する企業に残っても、業績悪化が続く可能性から、ご自身の感じる不安を解消することはできないかもしれません。

ただ、業界そのものはアップトレンドですので、ご自身の持つ経験やスキルを活かして同業他社に転職することができれば、ご自身の力で将来を切り開くことができます。

④の場合

業界も会社の業績もダウントレンドなので、ここからアップトレンドに持ち直すのはなかなか難しい状態です。

業界が縮小している時は企業の業績も落ち込みやすいので、そのまま倒産や買収される可能性があります。

この場合は、業界そのものが縮小傾向です。

同職種であれば、業界は違ってもご自身の経験やスキルを活かせますので、他業界も含めて幅広い選択肢の中から転職先を探すことをおすすめします。

 

あなたが所属する企業がアップトレンドの場合

①と②の場合は、企業がアップトレンドの状態です。この場合、所属する企業の将来に対する不透明感は③や④と比べると薄いと言えます。

①の場合

企業も業界もアップトレンドの場合、今後も業界の成長とともに会社も成長できる可能性があります。

業界がアップトレンドのときには企業も成長しやすい状況です。追い風が吹いている状況ですので、このまま成長を続けられる可能性が大きいです。

②の場合

会社のみがアップトレンドの場合、業界がダウントレンドにもかかわらず成長できている会社ということになります。

劣勢な状況でも業績を悪化させないパワーがある企業と言えるので、業界内でも力を持っている企業と言えます。

 

①と②の場合、所属している企業は成長しているタイミングなので、感じている不安は将来的なものではない可能性があります。

もし、将来的な不安が大きくないにもかかわらず漠然とした不安を抱えているのであれば、それはご自身のトレンドの問題かもしれません。

 

30代で転職を考えるなら自分自身のトレンドも考える

30代の転職は自分自身をアップトレンドに乗せる最後のチャンス

転職をするかどうか検討する際には、企業や業界の動向だけでなく、自分自身がアップトレンドかダウントレンドか、という視点もあります。

もし、今の会社で出世の見込みが薄かったり、ご自身が想像よりも成長できていないのであれば、それは人生という尺度においてダウントレンドである、と言えるかもしれません。

もし、今まで1つの会社に勤め上げたけれど、自分自身がアップトレンドになっていない、つまり出世や成長の見込みが薄くなってしまっているのであれば、今の会社で今後アップトレンドに乗せるチャンスはないかもしれません。

一般的に、30代に入ると転職の選択肢は狭まってきます。30代での転職は、転職によって自分自身をアップトレンドに乗せる最後のチャンスとも言えるのです。

 

転職の選択肢の幅を広げる

30代での転職は、自然に求人の選択肢が狭まってくるので、20代以上にしっかりとした準備をして、視野を広く持って考えることが大切です。

まずはこれまでの実績とスキルを棚卸しして、それをどのように活かすことができるか考えていきます。業界の動向も考えて、自分の実績とスキルを活かせそうな企業、業界を探してみてください。

その際には、地方や地元への転職も視野に入れて考えてみることをおすすめします。

地方は物価が安いので、金銭面での将来的な不安を解消することができますし、地元であれば精神的な安定も同時に手に入れることができます。

 

転職は、身の回りの環境を変えて新たなスタートを切るチャンス、と考えることもできます。企業、業界、土地を新たに、自分自身をアップトレンドに乗せるためのリスタートとして転職をする、という考え方もあるのです。

将来の不透明感や、周囲との違いから不安を感じることも多いと思いますが、転職をきっかけとして不安を払拭し、新たなスタートを切ってみてはいかがでしょうか。

 

転職を検討するのであれば、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントは無料で使える転職サービスで、求人紹介から転職のアドバイスまで、転職に関する全てをサポートしてくれます。

30代は、責任も大きくなり、仕事も忙しいと思います。使えるものは使って、転職を成功させましょう。

 

30代の転職は不利?

30代で転職を考えると、年齢が転職にどう影響するのか、気になるところではないでしょうか。

30代となると、10年以上経験を積んでいるので、年齢によって転職に大きく不利になることはないと考えられます。

 

大切なのは、企業に貢献できるかどうかです。

多くの場合、30代での転職は即戦力となることを企業側は期待すると言われています。つまり、入社後に活躍するためのスキルや経歴を持っていることを示すことが大切といえます。

そのためにも、実績やスキルの棚卸しなど、ご自身が何をできて、企業に対してどんな貢献ができるのか、しっかりと整理することが大切なのです。

 

30代の転職事情は?

厚生労働省の発表によれば、2019年9月(令和元年)の有効求人倍率は1.57倍です。これは、求職者1人に対して1.62件の求人があるということを表しています。

今の日本社会は人手不足で、求職者側から見れば転職に有利な状況なのです。

 

ただ、人手不足だからといって転職のハードルが大きく下がっているわけではありません。しっかりと企業のニーズを汲み取ることが大切です。

企業は30代に対して、

  • 即戦力
  • 新しい取り組みへの適応能力
  • リーダーシップ

といったものを期待すると言われています。ご自身の経験やスキルを棚卸しして、これらを持っているか、確認してみることをおすすめします。

 

適応能力を身につけるためには、スロー思考を意識することが大切と言われます。

スロー思考とは、注意深く合理的な判断をする思考パターンのことで、例えば「自分は10年後にどうなっていたら幸せだろう」と思考することを指します。

反対のファスト思考とは、「赤信号だから止まる」など、直感や感情的な連想に基づいて判断する思考パターンのことです。

新しい取り組みなどに抜擢された場合は、深い洞察が必要になりますので、このスロー思考を身に着けておくと対処しやすいと考えられます。

 

また、もし家庭を持っている場合は、

  • 年収が下がる
  • 福利厚生が良くない
  • 勤務地が遠くなる

などの理由で、家族から反対される場合もあると考えられます。転職は家族の協力が必要ですので、しっかりと話し合いをしておくことが大切です。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和元年9月分)

 

30代前半

30代前半の場合は、即戦力を期待されるものの、まだ伸びしろを期待される場合もあります。

また、もしベンチャー企業に転職する場合は、年収が下がった場合でも、昇進やストックオプションが将来的に期待できます。

職種、業種ごとの転職ハードルは以下のように言われています。30代後半と併せて、転職を考える際に参考にしてみてください。

同業種 異業種
同職種
異職種

 

30代後半

30代後半は、30代前半と比較すると転職のハードルは高くなります。一般的に、マネジメント能力を期待されることが多いです。

転職は、求職者の年齢が上がるに連れて企業は採用に慎重になり、案件も少なくなっていきます。そのため転職期間は長くなりがちです。

また、住宅ローンや子供の教育費など、考慮しなければならないことも増えて来ると思います。

 

年収が高くなれば当然求められるスキルも高くなるので、実力主義であることが多い外資系企業などに転職した場合は、実力が不足していれば試用期間のみや早期退職を迫られる可能性もあります。

ただ、期待されるだけの能力があれば、年収が高くなっても転職は十分に可能です。

 

30代後半の職種、業種ごとの転職ハードルは以下のようになっています。参考になれば幸いです。

同業種 異業種
同職種
異職種

 

30代女性の転職事情は?

女性で30代の場合、企業の採用担当者が心配するのは、転職してもライフプランの関係で辞めてしまうのではないか、ということです。

もし30代で出産を考えている場合は、転職や育休のタイミングが大切です。

 

2011年に政府は「女性の指導的地位の割合を2020年までに30%にする」という閣議決定をしているので、女性のキャリアアップには追い風が吹いている状況です。

ただ、育児をしながら働くことを考えている場合、育休などの制度は企業によって異なるので、転職前に事前リサーチが必要になります。

 

女性の場合でも、30代では専門性や即戦力として期待されることが多いです。

女性は一般的に、共感力やコミュニケーション能力が優れていると判断されるので、チームで何かを成し遂げた経験や専門性などがあれば、マネジメント経験がない場合でも強みとすることができると言われています。

 

女性の転職については、「女性は生き方の選択肢がたくさんある。転職は「自分らしい生き方」を実現する選択肢の1つだ。」「女性が転職を検討したらどんな準備が必要?注意点や未経験の転職についても解説!」の記事も併せてご覧ください。

 

30代で未経験職への転職は?

30代で未経験、つまり異職種への転職をする場合は、ハードルが高い事を意識することが大切です。

30代は即戦力として採用されることが多いです。そのため、未経験で転職を考える場合は、教えてもらうという受身の姿勢ではなく、これまでの経験を応用してうまく活かすことを考えてみてだくさい。

 

スキルはグラデーションです。

例えば店頭販売をしていれば、企業相手の営業に回った際にもトークスキルを活かすことができます。営業から全く畑違いのエンジニアに転職した場合でも、クライアントとのコミュニケーションは必要です。

使えないスキルというものはなく、どう活かすかを考えることで、強みにすることができるのです。

 

30代未経験で転職する場合、戦略を立てて転職することも検討してみてください。

例えば、最初は派遣社員や契約社員として働き、ノウハウを身に着けてから再就職をすることで、正社員に再就職するときには未経験ではない状態を作ることができます。

また、就職しやすい業界、例えば離職率が高いを狙うことで、未経験でも転職しやすくなります。ただこの場合、薄給だったり激務だったりする場合も多いですので、企業をしっかりと調査する必要があります。

 

成長している業界を狙うのも手段の1つです。成長している業界は、業績拡大と企業成長が追いつかず、企業に人手が不足している可能性があります。ただそこでスキルアップする必要がありますので、意欲がないと続かないかもしれません。

ご自身の状況に合わせて、戦略を立ててみてください。

 

転職をするためには、しっかりとした準備が必要です。関連記事に、30代で転職するために準備についてまとめましたので、併せてご覧ください。

 

年代別で選ぶ転職エージェント

自分の「年代」によって選ぶべき転職エージェントも変わってきます。自分の年齢により特化している転職エージェントを選びましょう。

 

30代

30代全員におすすめの転職エージェントの他に、正社員未経験もしくはブランクが長い場合、マネジメント経験がない場合とある場合、女性の場合に分けて、おすすめの転職エージェントをまとめて「30代におすすめの転職エージェント14選!選び方、使い方、転職実態、年代による違いについても解説」にて詳しく紹介しています。

 

40代

「全員におすすめ」「キャリアに自信がある人におすすめ」「女性におすすめ」の3つに分類して、「40代におすすめの転職エージェント10選。選び方、活用のポイント、転職事情についても解説」内で詳しく紹介しています。

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