オピニオン

独立とは心構えのこと。開業・起業もキャリアの一手段。

1983年生まれ東京都在住。青山学院中等部・高等部卒。 慶應義塾大学総合政策学部にて、国際政治学を専攻。 卒業論文で学部優秀論文賞(SFC AWARD)受賞。 2006年住友商事に入社し、海外駐在を含めた実務経験から 様々なビジネスの知見を得る。 現在、歴史を軸にしたコンテンツ作成者として活躍中。 冷徹な分析力で現代社会とビジネスを診断する。

独立と起業は何が違う?

「独立」と「起業」、この2つの言葉は似たような意味と思われがちです。

一般的には、それぞれ「独立=個人事業主となること」「起業=法人を立ち上げること」とされていますが、BraveAnswer編集部では、

  • 独立→組織に依存せずにやりたい事をやる心構え
  • 起業→やりたい事を実現する手段の1つ

であると考えています。BraveAnswer編集部の定義では、この2つの言葉は同じレイヤーにはありません。

 

会社を辞めて個人事業主となり、全ての仕事を元の会社から委託している場合を考えてみましょう。

この場合、一般的には個人事業主となっているので独立したと言えますが、BraveAnswer編集部の定義では、独立にあてはまらないことがあります。

例えば、自分が本当にやりたい事をしているわけではなく、ただ元の会社からの業務に依存している場合です。

そもそも、元の会社から受託する業務が、全てやりたい事なのだとしたら、その会社を退職するリスクを取って、個人事業主になる選択をしなくてもいいはずです。

 

独立とは心構えであり、その実現の手段として、個人事業主としての開業や、法人設立による起業という選択肢があるのです。

「独立」のためには「自分がやりたい事がある」という状態が前提にあります。手段として、開業しようとも起業をしようとも、そもそものやりたい事がない場合の行動は、本質的に独立に当てはまりません。

もしやりたい事をする上で、法人を立ち上げたほうが実現しやすいのであれば起業をすればいいし、個人事業主の立場で事が足りるのであれば、コストや手間のかかる法人設立をする必要はありません。

独立と言った場合に「起業」が結びつくことが多いのは、税金や雇用関係などの観点から、誰かと一緒に事業をやるなら起業の方がメリットがある場合が多いからなのです。

 

あなたが成し遂げたいことは何でしょうか。会社に縛られない自由な時間を確保することでしょうか。自分のやりたいビジネススキームを実現するための仲間との共同作業なのでしょうか。

まずは自分のやりたいことを明確化していくことがポイントになってきます。

 

退職届を出す前にするべき準備

やりたい事が明確になっていても、いきなり独立・起業をするのはハードルが高いと思います。わからないことも多いでしょうし、そもそもやりたい事が社会で通用するのかも分かりません。

 

まずは、リスクヘッジのために副業からスタートしてみてはいかがでしょうか。副業を始めて、経験やスキルが身についたときに独立・起業することで、全く知識がなかったり、経験していなかったり、という状況を防ぐことができます。

 

また、興味のある業界に転職するところから始めてみてもいいかもしれません。

まず業界に入ってみて、現状を肌で感じて経験してから、自分のやりたい事にチャレンジする、という選択もあります。

 

視野を広げて、あらゆる選択肢を検討した上で、決断してみてください。

BraveAnswer編集部でも相談を受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

 

選択肢を広げるためには、まずはその選択肢について知識を付ける必要があります。この記事では、主に独立の心構えについてまとめています。

ぜひ知識を身に着けて、やりたい事を実現できるような選択をしてください。

起業については「起業したい。0から始める起業・会社設立の方法教えます。起業家のアイデアも」にまとめていますので、併せてご覧ください。

 

独立する前に考えたいポイント

独立する前に考えたい2つのポイント

  1. 「どうして辞めるのか」を理解しているか
  2. 本当に今よりも改善するのか

1.「どうして辞めるのか」を理解しているか

独立したい理由はなんですか?

「こんな未来を実現したい」「こういう方法を試したい」

理由はそれぞれあると思います。

 

会社を辞める理由はたくさんあります。理想の未来を実現するだけでなく、人間関係や環境の問題もあるでしょう。

ただ、自分が実現したい状態を人に語っているうちに、元々問題があった部分を忘れていってしまうことがあります。

 

社内の人間と合わなかった、という問題があったとしても、理想ばかり追い求めてその問題を忘れてしまっては、新しく独立して仕事を始めても同じ問題にぶつかってしまいます。

そもそも、人間関係が問題で独立しようと考えているのであれば、もしかしたら部署異動や転職で問題が解決するかもしれません。

 

自分が本当に独立したい理由は何か。それは単に目の前の問題から逃げるためではないことをはっきりさせましょう。

行動を起こす前に今一度「どうして辞めるのか」考え直す必要があります。

 

2.本当に今よりも改善するのか

独立したとしても、すぐに儲かるわけではありません。むしろ、お金を稼ぐのは非常に難しいことを痛感すると思います。

お金は、問題を解決してほしい人(もしくは企業)がいて、その問題を解決して初めて、その対価として支払われます。

その問題を、クライアントが満足できるレベルで解決できなければ、対価に見合った報酬は支払われません。

 

また、給与所得を20万円受け取ることと、20万円を稼ぐことは違います。

利益には保険や税金、年金等がかかりますし、その他にも交通費や備品、光熱費、通信費など、会社に勤めていたときには直接感じなかったお金もかかります。

そのため、20万の給与所得を受け取るためには50万円が必要とも言われます。

税金の中には黒字か赤字かに関係なく支払わなければならないものもありますし、独立すれば当然退職金制度などが整っているわけでもありません。

 

また、お金だけでなく時間の問題もあります。

中には以前よりも自分で使える時間を増やすために独立したい、という人もいるでしょう。ただ独立すると、これまで事務職の人が処理してくれていた仕事を自分でやる必要があります。

 

独立して、本当に今よりも状況が改善するのか、もう1度考えてみてください。

 

独立に向いていない人の特徴

以下のような人は、もしかしたら独立に向いていないかもしれません。もし当てはまると感じるのなら、行動を変える必要があります。

独立に向いていない人の3つの特徴

  1. 自分が何にいくら使っているかわからない
  2. 使うお金に意義付けができない
  3. お金をもらうことに罪悪感を覚える

1.自分が何にいくら使っているかわからない

食費にどれくらい使っていて、家賃や光熱費がいくらで、交際費や交通費がどれくらいか、把握できていますか?

自分の出費の内訳が把握できていないうちは、独立はおすすめしません。

自分の出費は、もし独立・起業した場合経費として計上する場合があります。

経費とは、何かをするときに必要となる費用のことです。もし、事業に必要ないことまで経費で落とそうとしているのであれば、その費用は本当に必要だったのか、今一度考え直す必要があります。

経費で落とすと税金がかからないことから、経費を利用することは節税になりますが、それに頼り切っていると、費用が大きくなり、節税分よりも出費が多くなりかねません。

特に個人で活動している人は、お金の流れについてしっかりと把握するのが大切です。その意味で、自分の出費を把握する必要があるのです。

 

お金の流れを知るためには、お金に関するリテラシーを身につける必要があります。そのためには、マネーセミナーなどを1度受講してみることもおすすめです。無料の講座が多いというのも魅力的です。

講座名 内容 料金
ファイナンシャルアカデミー「お金の教養講座」
年間255講座、延べ43万人が受講したお金の学校の定番講座。 無料
アットセミナー 国内最大級のマネーセミナー。 平日夜や土日にも開催 無料

 

2.使うお金に意義付けができない

必要以上にお金をつかうのは問題ですが、なぜそのお金を使っているのか説明できないのも問題です。

独立している人は、自分自身が商品です。そして、自分自身が商品として提供できる価値をあげていくためには、自己投資が必要です。

それは、新しい知識を入れるために本を買うことかもしれませんし、ビジネスを広げるために誰かと会う事かもしれません。

もし、何のために出費しているのか説明できないのであれば、そのお金は自己投資に役立たないものに使っている可能性があります。

使うお金に意義付けができていること。これが大切です。

 

3.お金をもらうことに罪悪感を覚える

お金は、問題解決に対する正当な対価として支払われるものです。クライアントは、その問題解決と報酬額が見合っていると判断しているからこそ、その額を払っているのです。

にもかかわらず、報酬を受け取ることに罪悪感を覚えるということは、自分の中で仕事に対する自信がなくなってしまっている証拠です。

自分の仕事が報酬に見合っていない。そう感じるから、お金をもらうことに罪悪感を覚えてしまうのです。もし罪悪感を覚えるようになったら、自分の仕事をもう1度見直す必要があります。

 

独立に向いている人の特徴

独立に向いている人の5つの特徴

  1. 判断が早い
  2. こだわりを持っている
  3. 没頭できる
  4. 謙虚
  5. お金を増やすのが好き

1.判断が早い

会社という組織を出ると、自分から働きかけない限り新しい出会いも新しい仕事もありません。そんなときに、チャンスに対して判断を早くし、自分から働きかけないと、チャンスを掴むことはできません。

 

2.こだわりを持っている

自分なりのこだわりを持っているということは、新しく仕事を始める上で大切です。これまでの決まりや慣習に沿うのではなく、こだわりを持って既成概念を壊すことができれば、他のサービスとは違った価値を出すことができます。

 

3.没頭できる

自分のサービスに没頭することができれば、新しいスキルや経験を生み出ことができます。

没頭するということは、それを優先して取り組むということです。自分のサービスや仕事を最優先に取り組んでいれば、それだけサービスや仕事は磨かれていきます。

 

4.謙虚

仕事に対して正当な報酬をもらうことにためらいは必要ありませんが、例えば誰かから頼られたときに、恩を売ったような気持ちになるのはよくありません。

独立した以上、人とのつながりは重要です。

自信を持ちつつも常に謙虚で、立場に上下関係を作らず対等に接すること。これが、つながりを保つ上で大切な心がけです。

 

5.お金を増やすのが好き

お金は、問題解決に対する対価として支払われます。誰かの問題を解決するのが好きな人は、問題解決を繰り返していくことで、結果としてお金が増えていきます。

また、問題解決のスキームを上手く作ることで、適切なときに適切な資金投資を行うことが出来るようになり、無駄な出費を防ぐこともできます。

 

もし不要な出費を防ぎたいのであれば、マネーセミナーを受けてみるのも選択肢の1つです。

 

独立に対する3つの支援

独立に対する3つの支援

  1. 国などの公的機関が行う支援
  2. 市区町村等が行う支援
  3. 開業時と開業後の支援

1.国などの公的機関が行う支援

独立しようとする時、具体的にサービスや商品を考えている場合もあれば、漠然と「独立したい」と考えている場合もあります。

公的機関では、どのようなタイミングでもセミナーなどの支援を受けられる事が多いです。

 

独立行政法人中小企業基盤整備機構

中小企業や小規模企業者を支援することを目的とした独立行政法人です。

独立して起業しようとしている人や、独立して間もない人を対象に、起業のための課題や問題解決のための情報を提供したり、専門家が相談に乗ったりしてくれます。

 

都道府県等中小企業支援センター

各都道府県ごとに作られた、中小企業などを支援するための機関です。

独立や様々な経営課題を抱える経営者などを対象に、課題を解決するための情報提供や専門家への相談受付のほか、独立を考える人の事業可能性についても評価してくれます。

 

よろず支援拠点

国が全国に設置している経営相談所です。

中小企業や小規模事業者などを対象に、売り上げの拡大や経営改善など、経営上のあらゆる課題に対して相談を受けたり、適切な専門家を紹介したりしてくれます。

 

経営革新支援アドバイザーセンター(シニアアドバイザーセンター)

各地方の商工会議所などで、独立や経営革新に関する相談をするために作られた機関です。

  • 中小企業や独立予定者などに対して専門家が相談してくれる
  • 中小企業診断士や技術士等の専門家が訪問して個別に課題に対してアドバイスをくれる
  • 独立や経営革新に必要な情報やアドバイス、ノウハウ提供、マーケティング調査などをしてくれる

といった支援を行っています。

 

経営革新等支援機関

中小企業支援の多様化や活性化を図り、中小企業に対して専門性の高い支援事業を行うために中小企業庁より認定された機関です。

都道府県ごとにあり、中小企業や小規模事業者などを対象に、財務内容などの経営状況の分析や、事業計画の策定支援などを行っています。

 

2.市区町村等が行う支援(起業支援)

市区町村は、国から認定を受けた起業支援の事業計画に基づいて起業や独立に関する様々な支援を行っています。

商工会議所や商工会、金融機関、NPO法人などの民間の起業支援事業者と連携して支援を行います。例えば、専門家による相談窓口を設置したり、セミナーを開催したりしています。

 

また、市区町村では「特定創業支援事業」を展開しています。ビジネススキルの研修や専門家による支援など、起業支援事業者が実施する独立や起業につながる効果的な事業のことを指します。

独立した人や起業した人が特定創業支援事業の支援を受けると、証明書を市区町村から発行してもらうことができ、それによってさらなる融資などの支援を受けることができます。

 

特定創業支援事業で優遇を受けられる融資制度

信用保険協会創業関連保証の特例では、保証限度額が1000万円から1500万円に広がります。また、融資を受けられる対象が起業2ヶ月前から起業6ヶ月前に広がります。

日本政策金融金庫の融資制度では、起業前または起業後税務報告を2期終えていない事業者に対する融資制度を利用することができます。

 

3.開業時と開業後の支援

独立や起業に対してたくさんの支援がありますが、課題解決のための相談等だけでなく、有利な条件で融資や補助金が受けられる場合もあります。

このような支援は、知らないと受けることができません。

また、開業時には開業届や申告承認申請書を提出する必要があり、確定申告に向けた準備も必要です。国税庁のホームページを確認すれば、様々な知識を手に入れることが可能です。また、「開業freee」といったサービスもあります。

自分に適した支援を受けられるように、常に情報収集をしておくのがおすすめです。

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