オピニオン

我々は皆「自分」株式会社への投資家である。株式投資とは経済や社会を学ぶ行為だ。

1983年生まれ東京都在住。青山学院中等部・高等部卒。 慶應義塾大学総合政策学部にて、国際政治学を専攻。 卒業論文で学部優秀論文賞(SFC AWARD)受賞。 2006年住友商事に入社し、海外駐在を含めた実務経験から 様々なビジネスの知見を得る。 現在、歴史を軸にしたコンテンツ作成者として活躍中。 冷徹な分析力で現代社会とビジネスを診断する。

そもそも投資とは「なりたい自分像実現のための手段」である

①利益を得る目的で、事業に資金を投下すること。出資。
②比喩的に、将来を見込んで金銭を投入すること。出典:広辞苑

広辞苑によれば、投資にはこのような意味があります。一般的には、何かリターンを得るためにお金をつぎ込むことを投資と呼んでいます。

 

これに対してBraveAnswer編集部では、投資を「なりたい自分像実現のための手段」と定義しています。

「なりたい自分像」を実現するために使える手段として投資があります。

投資という言葉をこのように捉えれば、「あえてブラック企業で働くのは成長するための投資」と考えることもできますし(あくまで選択肢であっておすすめしているわけではありません)、「有給休暇をとって旅行に行くのはリフレッシュするための投資」という考え方もできます。

 

様々な投資

例えば以下のようなものも「なりたい自分像」実現のための投資と言えます。

  • 本をたくさん読む(知識をつけるため)
  • 運動をする(健康のため)
  • 飲み会に参加する(人脈を作るため)
  • 株式投資をする(世の中の流れを勉強するため)

様々な選択が投資になり得ます。

 

投資における大切な考え方

金銭的な投資をする場合、「何がリターンなのか」を考えることが大切です。

株やFXなどに投資をする場合、リターンをお金だけでと捉える必要はありません。投資という行為を通じて、経済や社会を学び、経験や知識を蓄えることも大きなリターンです。

 

株式投資をすると、株価の動きに敏感になります。株価は重要な社会経済指標です。株式投資をすることで、日本の経済を知る事ための指標を自分事として捉えることができます。

その指標を理解するためには、ある程度の会計知識(損益計算書貸借対照表など)やマクロ経済の知識が必要です。

つまり、株式投資をするためには知識が必要であり、実際に株式投資を行うことで、どのように社会と経済が関係しているのか体験することができます。

 

投資のリターンを「経験や知識」とすることで、投資はギャンブルや投機ではなくなります。

投資は経験や知識を得るためのツールです。

お金を増やすことだけを目的とするのではなく、社会を知ること、マネーリテラシーを向上させることを目的とする。これが、投資を始めるにあたっての大切な考え方です。

 

この考え方に加えて、必要最低限の知識を持つことによって、投資に挑戦することができます。

この記事では、主に株式投資についてまとめました。

まずは基礎知識をつけるところから「なりたい自分像実現のための手段」としての投資を始めてみてください。

 

マネーリテラシーを付けたい方へ

まずはマネーリテラシーを付けたいと考えている方は、マネーセミナーに参加してみるのもおすすめです。お金に関する知識を得る、という観点でこれも投資と言えます。

以下のマネーセミナーは無料で開催されているので、もしお金に関する知識をつけたいのなら、受講してみてください。

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株式投資と貯蓄の違いは?

株式投資は増やすことに、貯蓄は貯めることに重点をおいています。

投資

  • 株式、投資信託、債券などで運用
  • 長期投資と分散投資が基本
  • 運用成果は予測できない

債券は、基本的に満期まで持ち続けるのが通常です。リスク、リターンともに、投資の中では低くなっています。

株式投資は商品によってリスクとリターンに差があります。ハイリスク・ハイリターンの選択も可能です。

 

貯蓄

  • 増やすことより貯めることを重視
  • 元本保障など確実性を重視
  • 運用成果は商品の選択時に決定
  • 普通預金、定期預金、積立定期など

預貯金はローリスク・ローリターンです。リスクがほとんどない分、収益性は低いです。

 

株式投資の魅力とリスクは?

魅力

企業は株式を発行して株主を募り、そこで得た資金を事業に投資します。事業が拡大して得た収益の一部は「配当金」として株主に還元します。

株主は配当金の他に、購入した株式が値上がりしたタイミングで売却することで売買益(キャピタルゲイン)を手に入れることができます。

また、その会社の商品券や割引券、サービス券など、株主として様々な優遇を受けられる株主優待を行っている企業も多いです。

 

リスク

株式を購入した会社は、経営が悪化すれば破綻する可能性があります。

また、購入時から株式が値上がりすればキャピタルゲインを手に入れることができますが、逆に値下がりすれば損をしてしまいます。

 

株式投資初心者は最低購入価格で手が出せるものを

これから株式投資を始める人や始めたばかりの人は、安くて自分の予算内で購入できる株を買うのがおすすめです。

最初のうちは、売り買いがどのようにして行われるのか、世の中がどう動くとどのように株価に影響を与えるのかなど、学ばなければならないことがたくさんあります。

取引をすることで、全体の流れが見えてきますので、少額で何回か売り買いをしてみてください。この時はたとえ損をしても構わない、あるいは勉強代と思える金額でトライすることをおすすめします。

 

単元株制度

通常日本の株は、100株単位や1000株単位で販売されます。これを単元株制度といいます。

例えば、1株1000円の株式の場合、100株単位の銘柄なら、購入するのに「1000円×100株=10万円」が必要になります。

1株200円であったとしても、100株単位なら2万円、1000株単位なら20万円と、必要な金額が変わることに注意してください。

 

株式投資の銘柄選びの5つの視点

株式投資の銘柄選びの5つの視点

  1. 配当金
  2. 株主優待
  3. 利益
  4. 借金
  5. 株主数

 

1.配当金

企業は、株式を購入してくれた株主に利益の一部を還元してくれることがあります。配当金です。

多くは決算の後で年に1回から2回ですが、中には四半期決算ごとに年4回配当金を出している企業もあります。

重要なのは「配当金を毎回しっかりと出している」という事実です。配当金を支払っている会社は、安定して業績を伸ばしていると社外にアピールすることができます。

ただ赤字でも配当は出来るので、その点は留意しておく必要があります。

一方で、配当金の額が減ったり、配当金そのものが支払われなかったりすると、業績が悪化したり、何か問題が起こっていると判断されることになります。

 

2.株主優待

株主優待も、株主に利益を還元するものです。自社製品や金券、記念品など、企業によって様々なものが送られてきます。

上場している企業の約3割が株主優待を実施しています。

考え方は配当金と同じで、株主優待を実施できているということは、業績が安定していると社外にアピールしている、ということです。

 

3.利益

企業は決算で、売上から費用を差し引いて利益を計算します。

新聞などで見かける「増収増益」とは、「増収=売り上げが増えた」「増益=利益が増えた」ということを指しています。

この指標だけで判断できるわけではありませんが、増収増益となれば、その企業は成長している、という見方もできます。

また、利益が伸びているということは、その会社の事業が世の中に必要とされている、とも言えます。そのような企業に投資することで社会貢献の一端を担っている、と考えることも可能です。

 

4.借金

工場や機械などの設備に投資したりするためには資金が必要です。そしてその資金は、銀行からの資金調達など、借金をして手に入れている場合が多いです。

一時的に借金をしたとしても、その元手を使って企業が更に成長すれば、その借金を返済することができます。

この借金の量は、多すぎると業績次第では返済が難しくなります。一方で、ある程度借金をしておくことで銀行との信頼関係を作っている事実も見逃せません。

借金できるということは、銀行がその企業を信頼している、と言うこともできます。いざその企業が資金難に陥ったときに、銀行との関係をしっかりと作っていれば、資金援助をしてくれます。

もし銀行との関係性を上手く作れず、自己資金のみで経営をしていた場合、経営危機の際に資金援助してくれる銀行は中々現れない可能性もあります。

借金というと良くないイメージを持ってしまうかもしれませんが、実は関係性の構築という役割も果たしているのです。

 

5.株主数

株主数が流動的だと、その株は定期的に売り買いが行われている、と判断できます。もし株主数が流動できでないと、自分が売りたいタイミングで買ってくれる人が現れないかもしれません。

そうなると、売りたかった価格で株が売れず、想定よりも低い価格で売れる可能性があります。

 

投資信託とは?

投資信託とは、投資家から集めたお金を元に、運用の専門家(ファンドマネージャー)が株や債券などの複数の商品に投資や運用をする金融商品のことです。

広辞苑によれば「信託」には「信用して委託すること」という意味があります。

投資家はファンドマネージャーを信じて預けたお金の運用を任せます。投資が成功すれば、託したお金が増えるわけです。

 

サッカーで言えば、監督がファンドマネージャー、選手が金融商品、投資家はチームに出資しているオーナーです。

サッカーの監督は、選手の特徴を熟知し、その日誰を試合に起用するのが最適なのか考えます。ファンドマネージャーも同様に、金融商品に精通しており、どの商品をどのように運用するのかを考えるのが仕事です。

サッカーチームのオーナーが出資して選手の起用を監督に任せるように、私達はお金をファンドマネージャーに託して商品の運用を任せます。

投資戦略を駆使して運用し、収益をあげるのが、ファンドマネージャーの腕の見せどころです。

 

この仕組は、預金で利子が得られる仕組みと似ています。

銀行は預金者が預けたお金を企業や個人に貸し出し、利息(収益)を受け取ります。その収益の一部が預金者に利子として還元されるのです。

専門家がお金を預かって運用し、利益が出たらそれを還元する。この仕組みは、投資信託も預金も同じです。

 

投資信託と預金で異なるのは、「元本割れ」があるかどうか、という点です。

預金は原則、銀行が破綻しない限り、預けたお金(元本)が保証されています。一方で投資信託は、元本割れが保証されていません。投資信託はあくまでも投資なので、運用がうまく行かなければ投資された商品は値下がりし、預けたお金も減ることになります。

 

投資信託の3つの事実

投資信託の3つの事実

  1. 少額投資ができる
  2. 運用はプロが代行
  3. 手軽に分散投資

 

1.少額投資ができる

投資信託は1000円〜1万円程度から買えることが多く、最近は100円程度から買える商品も登場しています。未経験者など、これから始める人の金銭面でのハードルが低いのが特徴です。

一方で、投資信託には手数料がかかります。託したお金を運用するファンドマネージャーがいる以上、手数料はなくなりません。

また、投資信託はあくまでも投資です。投資に失敗すれば、損をすることもありますし、元本割れを起こすこともあります。

 

2.運用はプロが代行

運用はファンドマネージャーが行います。知識やテクニックは必要ないので、投資をしたことがない人や投資初心者でも気軽に始めることができます。

また、毎日チャートを見なくていいので、時間の節約にもなります。

 

一方で、自分の勉強にはなりません。

投資は社会を勉強するチャンスです。自分が株を買った企業のことを知ったり、世の中の流れがどのように影響するか、肌で感じることができます。

投資信託はそれをプロに任せてしまうので、直接勉強する機会を失っている、という見方もできます。

 

3.手軽に分散投資

投資信託は複数の投資対象があり、分散投資されています。分散投資は、たとえ1つの商品の運用に失敗したとしても、他の商品でカバーすることが可能です。

分散投資は、極端な値下がりを防いで、大きな損を避ける効果があると言えます。

 

投資信託の3つの観点

投資信託は、国内で販売されているものだけで約6000本あると言われています。それぞれに特徴があり、全員が満足できる究極の商品はありません。

「多少のリスクをとっても大きなリターンを求めたい」「できるだけリスクを少なく、損をしないように運用したい」など、投資信託の購入目的は様々です。

自分に合った商品を購入するためには、以下の3つの観点を確認するのがおすすめです。

投資信託の3つの観点

  1. 何に投資しているか
  2. どこに投資しているか
  3. どのように運用しているか

1.何に投資しているか

投資信託は、投資している資産によって

  • 債券型
  • 株式型
  • REIT(リート)型
  • コモディティ型

に大きく分けられます(これら全てに投資しているバランス型もあります)。

 

債券型は、国が発行する国債や企業が発行する社債などの債券のみで運用するもので、値動きが小さいのが特徴です。リスクをとらず、堅実な運用を求める人に向いています。

証券取引所に上場されている株式を投資対象とする株式型は、債券型より値動きが大きいです。そのため、リスクを取って積極的にお金を増やしたい人に向いています。

その他、不動産に投資するREIT型や、金や原油、農作物などを組み入れて運用しているコモディティ型がありますが、いずれも株式型と同様に、市場の動向次第で大きな値動きとなることもあります。

 

2.どこに投資しているか

投資信託は、国内だけでなく、海外の資産にも投資しています。

国内よりも海外に投資している商品の方が、為替の値動きも影響するため、値動きが大きくなる傾向にあります。

また、海外の中でも、潜在的な経済成長力をもっている新興国の方が、先進国と比べて値動きの幅が大きいです。

リスクを取って積極的にリターンを取りに行きたいのなら、新興国、先進国、国内の順で向いています。

ただその分リスクも大きくなるので注意して下さい。

 

3.どのように運用しているか

投資信託は運用方法の違いから「インデックス型」と「アクティブ型」に分けられます。

 

インデックス型は、日経平均株価や東証株式指数(TOPIX)などの指数(インデックス)と連動して値動きするように運用するものです。

値動きがわかりやすく、運用コストが安いという特徴があります。

 

アクティブ型は、指数を上回る運用成果を目指すものです。有望な資産や銘柄をファンドマネージャーが選んで、投資信託に組み入れていきます。

運用が成功するかどうかは、ファンドマネージャー次第です。

アクティブ型はインデックス型と比較して運用コストが高いですが、その分大きなリターンを狙うことができます。

 

「自分」株式会社への投資

ここまで、主に株式投資についてまとめてきました。

株式投資の基礎知識を身につけることで、実際に株式投資にチャレンジできるようになります。そのチャレンジが新たな知識と経験をもたらします。

 

BraveAnswer編集部が考える投資、すなわち「なりたい自分像実現のための手段」とは、「自分」株式会社への投資と言えます。

「なりたい自分像」は、株式会社で言えばビジョンです。

株式会社は、株主の投資によって成長が促進されますが、私達は、自分で自分に投資をすることによって、より加速度的に成長できます。

 

「自分」株式会社への投資を怠れば、競争力が低下し、いずれは倒産・失業してしまうかもしれません。

なりたい自分像を実現できるかどうかは、自分から自分への投資にかかっているのです。

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