生き方

ささいなことに面白みを

1984年生まれ。東京都在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。編集者。SSW。サウンドクリエイター。編集と並行して、歌もの/アートインスタレーションサウンド/ダンスミュージック等の音楽制作活動を行う。

先日、自宅の石油ストーブの点火装置の調子が悪く、久しぶりにマッチ箱を取り出してきてつけることにしました。

マッチを擦るのはいつぶりだろう。マッチ箱を見るのはいつぶりだろうと思いながら、マッチ箱を見るととても可愛らしいデザインであることに気がつきました。

 

普段何気なく使っていたマッチ箱ですが、よくよく見てみると、その可愛らしいデザインは誰かがこだわりを持って作っているなということが伝わってくるものでした。

 

気になって調べてみると、やはりマッチ箱収集家がたくさんいらっしゃることがわかりました。

その世界は奥が深く、形や色などのデザインの面白さもさることながら、どこで手に入れたのかも重要な要素なのだそうです。

  • 喫茶店
  • ホテル
  • 蕎麦屋

など、独自でマッチ箱を用意していた場所がたくさんあり、そこに行ったという証を残すという意味もあるようです。

また、デザインの面でも、有名な画家が描いた絵であったり、季節ごとに旬のものをあしらっていたりとマッチ箱ひとつでどれだけ面白みを出せるかという世界なのです。

 

考えてみると、世の中には収集家がたくさんいます。

中には、「なぜこれを集めているのか」と思うような強者もいます。

ビール缶を集めている人。ビデオカメラを集めている人。ドアの取っ手を集めている人。

 

自分が同じようにものを集めるかはわかりませんが、ともすると日常の中で見逃してしまうようなものの中に面白みを感じることができる視点は見習うべきところがあるのではないでしょうか。

 

冒頭のマッチ箱の話に戻ると、マッチ箱に多種多様なデザインがある背景には、当然その面白みに気づき魅了されて仕事にしている人がいます(全員そうだとは限りません)。

そして、その仕事が誰かの心を動かし、マッチ箱収集という行動を生み出しているわけです。

 

これはとても意味のあることだと思うのです。

 

つまり、仕事の中でも、気づき次第でどんなことにも情熱を注ぐことができるし、その情熱に面白みを感じる人を生み出す可能性があることを示唆しているからです。

それは、収集ということに限りません。

誰も見ていなかったような場所に意味を見出して、光を当てて仕事を生み出している例はたくさんあります。

 

例えば、映画監督のスティーブン・スピルバーグはそれまで低予算のB級映画でしか扱われなかった要素に魅力を感じて、ハリウッドの大作にB級の要素をふんだんに取り入れました。

同監督の大ヒットを記録した「ジョーズ」は、人食いザメに次々と人が襲われていく映画です。このパニック的な要素はそれまでのハリウッド映画では安物だとして扱われない要素でしたが、スピルバーグはそのパニック要素にこだわり光を当てて多くの人を魅了したのです。

 

日常の業務の中でのささいなことでも、その中には大きなビジネスを生むヒントが隠れているかもしれません。

そして、なによりささいなことに面白みを感じることができる心は仕事自体を面白くしてくれのではないでしょうか。

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