生き方

目的実現の鍵は意外なところに落ちているかもしれない

1984年生まれ。東京都在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。編集者。SSW。サウンドクリエイター。編集と並行して、歌もの/アートインスタレーションサウンド/ダンスミュージック等の音楽制作活動を行う。

コートが欠かせない季節になってまいりました。

私はPコートが好きで、毎年この季節になると箪笥から引っ張り出してきて着込んでいます。

なぜPコートが好きかといえば、その頑丈な作りから他のコートにはない暖かさがあるからです。

 

Pコートってなんでこんなに暖かいんでしょう。

もともとPコートは、海の男たちを寒さから守るためにデザインされたコートです。

wikipediaによると

「19世紀末からイギリス海軍が艦上用の軍服として着用していた他、漁師たちの間でも着用されている。」

ということです。

冬の海、船上の甲板、吹きすさぶ雨風を想像すると暖かい理由がうなずけます。

歴史を知って改めてPコート着てみると、また一段と温もりに力強さを感じてしまいます。

 

このように本来の用途から派生して、世界中に広がっていくということは少し興味深い現象です。

ビジネスにおいても、新しい価値を生むには既存のものを派生させていくことが重要だからです。

 

例えば、インターネットは東西冷戦下にアメリカ軍が、一部の機能が破壊されても残りの正常な部分で作動できるコンピューター・システムを考案する必要があったことに端を発して世界中に新しい価値を生み出しました。

他にも、コンサートなど大規模な会場で当たり前に使われる、大きな音をマイクとスピーカーで届けるシステム(PAシステム)は、ナチスドイツの党大会において多くの人に演説を届けるために開発されました。

 

必要は発明の母と言われますが、PコートもインターネットもPAシステムも開発者は、当時ここまで世界に広がるものとして開発していたでしょうか。

ある目的のために作られた技術が世界中に広がっていく背景には「この技術はこんなことに使える!」と技術を本来の目的から、別の用途へとクリエイティブにつなげた人々がいることを忘れてはいけません。

 

Pコートの広がりは、暖かい上に「ファッションとしても格好いい」という価値が発見された結果と言えるでしょう。

インターネットの広がりは、IT技術に可能性を感じた多くの人々が、それぞれの可能性を具現化した結果とも言えます。

PAシステムの広がりは、音楽にも使えるという価値が付加されたというわけです。

 

世界中に大きなインパクトを与えた発明ばかりをご紹介してきましたが、一見別々に見える本来の用途を別の新しい用途につなげる可能性は、日常のちょっとしたタスクの中、生活の中にも潜んでいるのではないでしょうか。

 

何より、「これってこんなことにも使えるんじゃない?」と考えることはとても面白みのあることだと思っています。

自分がやってみたいことがあるならば、意外なところにそれを実現する鍵が落ちているかもしれません。

 

Pコートを着ながらこんなことを考えてしまいました。

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