オピニオン

見える世界を広げよう

1994年生まれ。埼玉県立川越高校、法政大学文学部卒。2017年4月入社の新卒1年目。

自分が携わっている仕事の知識だけあればいい。とにかく今の仕事を極めよう。私は以前このように思っていました。

もちろん携わっている仕事の知識をつけることは大切だと思います。ただ、果たして身につけるべき知識はそれだけでいいのでしょうか。

 

博多織DCという学校があります。博多織DCは、人間国宝の博多織職人、小川規三郎さんが学長を務める学校です。伝統工芸の博多織と先端教育を融合させたプログラムで話題で、最先端のデザインに携わる研究者などを招いて様々なプログラムを実施しています。

博多織とは、今から700年以上前、鎌倉時代に宋(現在の中国)から伝わった織物が元とされています。江戸時代に筑前藩主の黒田長政が幕府に博多織を献上したことから広く知られるようになりました。現在、博多織は国が指定した「伝統的工芸品」となっています。

そんな古くからある伝統工芸という領域であっても、最先端のデザインに関する知識など、それ以外の知識が必要となってきているのです。

今の仕事の知識をつけるだけでは、もしかしたら不十分かもしれません。

生まれた瞬間から天寿を全うするまで、自分の職業が決まっている人がいたとします。果たしてその人は、自分の仕事の知識についてだけ深めていけばいいのでしょうか。

もし自分の職業の知識だけしか持っていなかった場合、より幅広く知識のある人に「使われる立場」となってしまう可能性があります。

例えばaという商品を作ることにかけては右に出るものはいないほどの知識と技量を持っているAさんがいたとします。Aさんはaに関する知識だけは誰にも負けませんが、その他の知識は一切ありません。そこへ、aの知識をそこそこ持っていて、マーケティングの知識も持っているBさんという人がやってきました。BさんはAさんの知識を使ってマーケティングができると考えて、Aさんを雇うことにしました。

この時、Aさんはaについての知識しか持ち合わせていないので、Bさんから雇用に関してどのような条件を提示されても、それがいい条件なのか悪い条件なのか判断する方法がありません。たとえ悪い条件が提示されたとしても、それを判断する知識がないので雇用を承諾してしまうかもしれません。

これは極端な例ですが、雇われる立場というのは、雇う側から利用されてしまう可能性もあります。つまり、自分の興味のある情報以外でも、幅広く知識をつけることが自分の身を守ることにつながるのです。

 

ある程度知識を持っていれば失敗しなかったのに、知識がないばかりに失敗してしまうこともあります。例えば第一線で活躍する営業マンが、経理の知識がないばかりに、昇格した途端マネジメントが出来ずに仕事ができない人になってしまうこともあり得るのです。

自分とは関係なく思える情報を手に入れなければならない理由、それは知識武装できるからです。知識武装すれば「使われる立場」になる可能性を低くすることができますし、知識不足によって失敗するリスクも減らすことができます。

 

どんなキャリアを歩んでいても、様々な視点で知識をつける必要があることがわかりますね。知識は身を守るための盾なのです。

 

知識の元となるのは情報です。

インターネットの発達によって、情報収集から買い物、予約手続き、コミュニケーションまで、様々なことをスマートフォンやパソコンでできるようになりました。今の世はまさに、インターネット主流の世界といえるでしょう。インターネット上にはたくさんの情報が溢れています。

ただインターネットでは、フェイクニュースや信ぴょう性の薄い記事が話題となることもあります。どのようにして、何が正しい情報で何が正しくない情報なのか判断すればよいのでしょうか。

大切なのは、正しいと言える情報をたくさん持っていることです。そうすれば、怪しい情報を見つけたときに、これまでの情報の蓄積から相対的にその情報を判断することができます。

 

今や情報収集には、新聞やテレビよりも、TwitterやFacebookなどのSNS、ウェブサイト、ニュースアプリを使う人の方が多いかもしれません。ただインターネット主流の世界だからこそ、新聞を読むことをオススメします。

新聞は「前日起こった主要な出来事をキュレーションしているメディア」という見方ができます。今日知るべきことが正確にまとめられているメディアです。

新聞は記者が現場に行って情報を収集します。記者は一次情報を集めてくるので、インターネットの二次情報より信ぴょう性が高いという事ができます。

 

新聞の一面は、その日の主要ニュースをまとめた、いわば新聞の顔とも言える部分です。

新聞は一面だけでもいいから目を通すように指導されたことがある人もいるのではないでしょうか。新聞の一面は、その日押さえるべきニュースの目玉商品が詰まっています。

だからこそ、時間がない人であっても新聞の一面だけは読むのがオススメなのです。

新聞は大きくて邪魔だし、効率が悪い。SNSやウェブサイトでの情報収集ではだめなの?そう思う人もいるのではないでしょうか。

TwitterなどのSNSは、自分が興味のある分野のアカウントしかフォローしませんよね。すると、自分の興味がある分野の知識しかタイムラインに流れてきません。自分の好きな情報しか入ってこないので、知識に偏りが出てしまいます。

また、SNSやウェブサイトを見るときは画面をスクロールするので、自分が興味のないものについては手を止めて読んだりしませんよね。

知識にムラが生まれ、知識がたくさんある分野とない分野がでてきます。知識に偏りが出ると、先ほどの例で出したAさんのように、より知識がある人に「使われる立場」となってしまう可能性が高まってしまいます。

 

スマートフォンのアプリを出している新聞社もありますが、SNSなどと同様に記事をスクロールして見なければなりません。情報の正確性という意味ではSNSよりも信頼できますが、画面をスクロールする行為はSNSなどと変わりません。自分が興味のある記事には目を留めますが、関心をもっていない記事は手を止めないので、そのままスクロールされて流れていってしまいます。

 

今まで新聞を読んでいたけれど、スマートフォンやタブレットの普及によって紙の新聞を読まなくなったという人も多いのではないでしょうか。確かに紙の新聞はかさばるし、読むのに効率が悪いかもしれません。ただそれ以上に、紙の新聞を読むメリットがあるのです。

かつて電子辞書が登場した時、紙の辞書は効率が悪いから必要ない、と言われました。ただ、電子辞書は探している単語をすぐに検索することには優れていますが、液晶画面にはその言葉を中心として決まった範囲しか表示してくれません。

一方で紙の辞書は、周りの単語も目に入りますし、併せて指を動かしたり書き込んだりして、記憶の定着を図る事もできます。

新聞も同じです。自分が知りたい情報だけ仕入れていては、情報が偏るだけです。興味がない情報でも目に入れておく。そうすると何度も登場する言葉は自然と目につくようになります。そうして少しずつ知っている言葉を増やしていき、知識が広がっていきます。デジタルでは体験できないことです。

新聞を読むことで情報収集ができるだけでなく、幅広い知識を少しずつ自分の中に蓄積する事も可能なのです。

世の中にはたくさんの新聞があります。情報の信ぴょう性については大きな差はないので、どの新聞を読めばいいのか、悩む人もいるのではないでしょうか。

基本的にはどの新聞を読んでも問題ありません。まずは自分にとって身近な新聞を手に取ることから始めてみてください。会社で日経新聞を取っているのなら日経新聞を読めばいいし、ジャイアンツファンなら読売新聞を読めばいいと思います。

大切なのは、まず新聞を手にとること。そして新聞を読み続けることです。

もし新聞を読んでわからない単語があったら、そのときにはインターネットで検索。Googleなどで検索することは、電子辞書と同じように単語の意味をすぐに知ることについては優れています。

 

SNSなどのスクロール形式で情報が流れていってしまう理由の1つに、自分が情報に対して受け身の姿勢であることがあげられます。検索という行為は、自分が知りたい情報を探すという能動的行為なので、同じインターネットを使った情報収集でもスクロールと違って知識として蓄えることができるのです。

もしわからない単語が出てきたら、ためらわずにググりましょう。

 

ただ、新聞を手に取る習慣をつけるのが大変というのもよくわかります。私自身、新聞を読み始めたときには面倒くさいと思ったこともありました。

ただ新聞を毎日読み始めて2ヶ月ほど経った頃から、段々と知っているニュースや理解できるニュースが増えてきました。当たり前ですが、昨日の延長線上に今日があり、明日があります。毎日読み続けていると、ニュースが物語のようにつながって見えてくるのです。

継続して読むことが大切な理由は、ニュースそのものがつながっているからなのです。

 

ちなみに、新聞を読む習慣をつける手段のオススメは、上司や同期の誰かにお願いして、毎日その日読んだ記事の中から気になった記事をピックアップして感想とともに共有する方法です。送る相手がいるためサボることは出来ませんし、頭で考えるよりも言語化したほうが思考を深めることが出来ます。実際に私もこの方法で新聞を読む習慣をつけました。

 

なぜ知識をつけなければならないのか。

それは、知識武装をして自分の身を守ったり、知識不足によって失敗するリスクを軽減したりするためです。そして知識をつけるために有効な手段が、新聞を読むことといえます。

ハウツー本を読んで知識がついたと思っている人がいますが、はたして本を読むだけで知識がついたと言えるのでしょうか。大切なのは、情報を自分の中に入れた後、それを自分の中に落とし込むことです。情報は持っているだけではその役割をはたすことは出来ません。情報を自分の知識として身につける必要があるのです。

これは、インフォメーション(情報)をインテリジェンス(知恵)に変える作業と言うことができるのではないかと思います。情報を情報のまま終わらせるのではなく、自分で使えるように自分の知識として落とし込む作業が大切です。

それには、手に入れた情報から様々なことを考察することが有効です。

それはなぜ起こったのか、なぜそのような発言をしたのか、その政策はなぜ必要なのか。新聞を読んだら、一歩先に進んで、「なぜ」を追求してみてください。「なぜ」を自分の中で説明できるようになったなら、しっかりと知識武装ができたといえるのではないでしょうか。

 

知識がつくと、見える世界が変わります。知識は自分の世界を広げるためのフックです。知識を蓄えれば蓄えるだけ、情報が引っかかるフックが増え、自分の世界が広がっていきます。

例えば、最新作の映画しか見ていなければ、最新作の映画を見た人同士でしか映画の話が出来ませんよね。もし1950年代に公開された映画を見ていれば、その頃映画を見ていた自分より上の世代の方と話をすることができるようになります。

知識があるだけで、会話ができる幅が広がります。それは会話ができる人の数が増えることを意味します。会話できる人の数が増えれば、これまで知らなかった様々な世界を見ることができるようになりますよね。

実は知識武装は、冒頭で説明した身を守る盾としてだけでなく、自分の世界を広げるためにも有効なのです。

 

インターネット主流の世界で、あえてデジタルからアナログへ。

 

新聞を読もう。

あえてデジタルではなくアナログで学ぶ。それは情報を収集するためだけではなく、収集した情報を自分の知識として蓄積し、身を守り、世界を広げるため。

知識を蓄積する方法は、アナログで学ぶことだけが有効なわけではありません。リアルの場で学ぶこと。これもまた、情報を知識に変えるために有効な手段です。

 

BraveAnswerでは、定期的に勉強会を開催しています。

11/18(土)には、この記事を監修していただいた李東潤さんにご登壇いただいて「『不祥事・核・失言』 – 2017年に押さえておくべきニュースの背景と重要ポイント」を開催予定です。

2017年に抑えておくべきニュースをわかりやすく解説していただきます。今年のニュースをしっかりと押さえておくことは一歩先をゆくビジネスパーソンとしての嗜みといえます。

お仕事が忙しくて中々新聞を読む時間が取れない方や、普段新聞を読まれない方、忘年会でニュースの話題が出たときに慌てたくない方、情報を知識に変えたい方。初めての方大歓迎ですので、ぜひご参加くださいませ。

詳細はこちらよりご確認ください。

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