オピニオン

ブラック企業に「使われている側」のみなさまへ

1984年生まれ。埼玉県立川越高等学校、早稲田大学社会科学部卒業。リクルート、グーグル日本法人を経て2016年に独立。自社メディア運営をしながら、顧客のマーケティング支援、人材育成、採用支援を行う。専門はマーケティング、広告、営業。

仕事柄、キャリア相談に乗ることが多いが、ある相談者からの相談内容に驚愕した。

要約すると、

  • 月から金曜日は朝9時〜翌朝3時頃まで働く
  • 土曜日は朝から終電頃まで働く
  • 仕事が終わっていない場合は日曜日も働く
  • 残業代は出ない

他にも、2017年現在の東京で存在するとは思えない労働環境がリアルに語られる。

年間総労働時間と収入で単純計算したところ、時給は180円。「キャベツ1つ買えないじゃないか」と思わずツッコんでしまった。

 

「これはヤバイ」と思った一言

事態は深刻だと思ったのは、相談者から

「やっぱりこれって、おかしいですか?」

と言われたことだ。

おかしいに決まっている。ただそれを、自分で判断がついていない。薄々おかしいとは思いながらも、少なくとも今日この瞬間は、この会社を辞めていない。

 

会社が悪いとか相談者が悪いとか、犯人探しはおいておいて、この状況が起こっている事実は問題だ。

いわゆる、ブラック企業問題だ。

 

ブラック企業を構成する2種類のタイプの人

ブラック企業を構成している人は、2種類に分けることができる。

 

ブラック企業を使っている人

1つは、ブラック企業を使っている人。

自分の将来のキャリアや何かしらの目的のために、困難な状況を自らの意志で選択している人。

成果を上げている人のインタビューや著書に度々出てくる「下積み時代の苦労話」の類を、選択して実行している人。

こういう人は生命力が溢れ出ているので、少し話せばすぐにわかる。ボロボロではあるけれど、ヨレヨレではない。疲れてはいるけれど、言動の節々にファイティングポーズを感じる。

根底には希望があり、もがき苦しみながらも、困難を楽しんでいるようでもある。

 

ブラック企業に使われている人

もう1つは、ブラック企業に使われている人。

高い目標や激務に思考力、判断力を奪われ、社長や上司の言われるがままに仕事をこなしている人。優しくてマジメで素直。性格の良い人が多い。

どんなに理不尽なことをされても

  • 「辞めたら周囲に迷惑がかかる」
  • 「辞めたら自分を採用してくれた会社に失礼」
  • 「これまで受験戦争や厳しい部活に耐え抜いてきた」
  • 「途中で辞める自分が許せない」

と、自責で捉えることができてしまう人。

あるいは既に、辞めるほどのエネルギーが残っていない人。日々の激務もパワーがかかるが、辞めるほうがパワーがかかる。なので、消去法で、日々の激務を選択するという論理。

目には生気がなく、自信や活力といった言葉とは無縁の雰囲気。やはり少し話せばすぐにわかる。

 

使われている人はすぐに辞めるべき

ブラック企業を使っている人とブラック企業に使われている人。

前者は、思う存分働けば良い。

世は働き方改革全盛期。上場企業や優良企業に勤めている野心あふれる若者たちが「残業をするな」と言われているいま、彼らに差をつけるチャンスだ。やり続ける。やりきる。

  • イーロン・マスク氏は週100時間。
  • 創業期のサイバー藤田氏は週110時間。

効率は度外視して、量に走って得られることもあるかもしれない。もちろん、責任は自分で取る覚悟をもって。カラダや心を壊すリスクも当然あるわけだから。

 

問題は後者。

ブラック企業に使われている人は、1秒でも早くいまの環境から去るべきだ。どんな手段を使ってでも、負け犬とか逃げるのかとか言われても、早く退場をするべきである。

 

見分け方はカンタン

こういう話をすると、一番多い返答は「自分は前者なのか、後者なのかわからないです」というもの。

見分け方はカンタン。

悩み続けている時点で後者だ。前者の人は自分の意志でやっているから、悩まない。悩んでも、自己解決できるので悩み続けない。

 

スティーブ・ジョブスは毎朝

「もし今日死ぬとしたら、今日やろうとしてることは、ほんとに自分がやりたいことだろうか?」

と鏡の自分に問いかけた。Noが何日も続いたら、 何かを変えなくてはならないサインだと気づけたから。

後者の人は、Noが何日も続いている人だ。

 

環境を変える方法は何種類もある

去るべきだ、退場をするべきだというと「退職するべきだ」と聞こえるかもしれないが、それは正しい解釈ではない。

辞めるのも1つの選択肢ではあるが、解決策はそれだけではない。

パッと思いつくだけでも、

  1. 異動を希望する
  2. 社長や上司に環境改善を依頼する
  3. 人事部に相談する
  4. 休職する

がある。

 

1は期限を決めて。

いつまでに希望が叶わなければ辞めるという前提を基にしないとずるずると引っ張る。その間、カラダや精神は確実に蝕まれていく。

2と3は条件を決めて。

自分が希望を持てる条件にならなければ辞める前提を基にしないと、やはりずるずると引っ張る。その間はやはり、カラダや精神は蝕まれていく。確実に。

4は根本解決にはならないが、休憩し、ゆとりを作ってから立て直したり戦略を考えたりしたい人には有効な手段。休職なんて形式張らなくても、有給休暇や病欠を数日取るだけでも、ゆとりが出るはずだ。

 

ブラック企業に使われている人にこそ必要なのは支援

BraveAnswerが勇敢な決断を支援しなければならない3つの理由という記事に、

  • 「勇敢な決断を支援してくれる人は周囲にほとんどいない」
  • 「勇敢な決断には恐怖が伴う」
  • 「勇敢な決断を支援する機能がない」

という話を書いたが、ブラック企業に使われている人にこそ、支援が必要だ。

  • 環境を変えるには、エネルギーがいる。
  • 日々の激務で時間もエネルギーもほとんどない。
  • 日々の激務は環境を変えないとなくならない。

この構造のなかにいる限り、環境を変えることは論理的に不可能だ。だったら、誰かが支援をしなければならない。私たちは、そういう存在になりたいと思っている。

 

ブラック企業出身者の市場価値は高い

たとえ1年でも半年でも、3ヶ月でも、ブラック企業に勤めた経験がある人の市場価値は高い。

経営視点でいえば、ノルマや目標を持つこともなく自分のペースで働いた経験よりも、ノルマや目標に追われながらも必死にゴリゴリ働いた経験のほうが、魅力的に感じるのは当然だ。

「ブラック企業に勤めた時点で自分に市場価値はないのではないか」と考えている人もいるが、それは誤った解釈だ。

ただ働きすぎて、カラダを壊したり心を病んだりした場合は、その限りではない。市場価値以前に、そもそも働けなくなってしまうこともあるのだから。

 

まとめ

「ブラック企業に使われている側の人」で「激務で時間もエネルギーもない人」は、カラダと心を壊す前に、環境を変えましょう。

支援が必要であれば、気軽にコンタクトしてください。

 

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