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「本を読む人だけが手にするもの」に学ぶ!情報編集力とは?高め方は?

この記事の結論は「成熟社会では、情報編集力が必要になる。情報編集力は5つのリテラシーと1つのスキルを磨くことで高めることができる」です。21世紀が始まって約15年経過しましたが、元リクルートで東京都ではじめて民間人出身校長になった藤原和博氏は、これからの時代に必要な力として情報編集力をあげています。この記事では、藤原和博氏の著書「本を読む人だけが手にするもの」(日本実業出版社 2015年)をもとに、情報編集力の意味や高め方をまとめました。

成熟社会で必要な力「情報編集力」とは?

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情報編集力とは、これまで身に着けた力や技術を組み合わせて「納得解」を創りだす力のことです。

「納得解」は一つではありません。

ひとそれぞれ違いますし、組み合わせによっては無限大に存在します。自分のアタマで考えて情報を紡ぎ、納得解を導ける人は情報編集力がある人です。

20世紀の日本は成長社会で経済は右肩あがりでした。

モノを作れば作っただけ売れたので、「時間や締め切りを守る」「言われた通りにやる」「設計図通りに作る」といった正解に従って仕事を進めていけば、経済成長と共にどんどん事業が大きくなったのです。

ところが経済成長が止まった現代の日本においては、正解に従うだけでは成果が出なくなりました。

こういった経済環境における仕事では、「納得解をつくれるか」「その解で周囲を納得させられるか」がポイントになるのです。

成果が出るかがわからないことを成果が出るまでやるスタンスで働くと、長時間残業や精神的ストレスに繋がります。現代社会で心を病む人が増えているのは、納得解を作る力がない人が多い結果ともいえるのです。

 

情報編集力の高め方は?

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藤原氏は同著で「情報編集力を高めるには5つのリテラシーと1つのスキルが重要としています。

 

リテラシー1「コミュニケーションする力」

「情報編集力」を高めることができる力の一つに、「コミュニケーションをする力」があります。コミュニケーションとは、お互いの意思を伝達しあうことです。その中でも、人の話を聴く力が特に重要です。

人の話を聴くことで、自分の考えを進化させ、相手と共感することもできます。また、相手の目をみて、ちゃんと頷いたり相槌をうったりして相手の話しやすい環境を作り、信頼を得るのも立派なスキルです。

人は信頼した相手に重要な情報を伝えたいと思うので、人の話を聴く力を持っている人には、自然と重要な情報が集まってくるのです。

人の話を聴く技術は、読書によって高めることができます。あらゆる本に素直に向き合う力や、相手との雑談に必要なあらゆる分野の基礎知識が身につくからです。

 

リテラシー2「ロジックする力」

「ロジックする力」もまた、「情報編集力」を高める力の一つです。

成熟社会では、様々な価値観を持った人々と共生しながら生きていくことが求められます。その為には、他人の納得解を理解したり、自分の納得解を理解してもらったりする必要があります。ここで役立つのが、「ロジックする力」なのです。

この力は、自分の思考に筋が通っているかどうか意識することや、物事を相手の論理で考えることで身に着けることができます。この力により、自分の考えを編集することができ、「情報編集力」を高めることができます。

ロジックする力も、読書によって高めることができます。読書とは、著者の論理を理解し続けることだからです。

 

リテラシー3「シュミレーションする力」

シュミレーションをする力とは、つねに先を予測して行動する力です。右肩あがりの経済成長がなくなるということは、未来を予測しづらくなるということです。未来が予測しづらい時に役に立つのが、先を予測して行動する力、「シュミレーションする力」なのです。

近い未来を予測してみるのは、シュミレーションする力を鍛えられます。

3年後、5年後、10年後、20年後、30年後、日本や世界はどうなっていくのか。その中で自分はどうなっていきたいのか。シュミレーションする力は、自分が今後どう生きていくかを考えるのにも役立ちます。

シュミレーションする力も、読書によって高めることができます。たとえば推理小説を読めば「この後どうなるのだろう」と常に未来を予測しながら読書をすることに繋がります。

 

リテラシー4「ロールプレイングする力」

他人の身になって考える力、すなわち「ロールプレイングする力」も、「情報編集力」を高める力の一つです。

この力は、社会における他人の役割を把握することに繋がります。他人の役割を把握できれば世界観が広がり、考えの幅を広げることができます。世界観や思考の幅を広げることで他人の「脳のかけら」をつなげやすくなり、その結果「情報編集力」を高めることができるのです。

ロールプレイングする力はノンフィクションや歴史小説、伝記を読むことで鍛えることができます。登場人物の立場になればなるほど、他人の役割や思考、その人なりの正義や価値観を理解することに繋がるのです。

リテラシー5「プレゼンテーションする力」

プレゼンテーションする力は、これまでの4つのリテラシーを紡いで作った「自分の考え」を「他者の脳」に繋げるために役立ちます。自分の考えを他人にわかるように伝えることは、正解がない成熟社会を生きるうえで必須の能力といえます。

外資系企業でプレゼンテーションスキルは「delivery(運ぶ)」という表現で教えています。日本では「良いものは黙っていても評価される」と考える人もいますが、多民族で社会を形成している欧米などでは「delivery」は「content(話の中身)」と同じくらい重要とされているのです。

プレゼンテーションする力ポイントの一つは「どれくらい言葉やたとえ話の引き出しを持っているか」です。語彙を増やしたりたとえ話を増やすのは、読書が役に立つ領域の1つですね。

 

複眼思考というスキルを同時に磨く

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この記事を読んで情報編集力を高めたい人へオススメのアクションアイテムは

「5つのリテラシーを高めながら複眼思考というスキルを鍛える」です。

複眼思考は物事をあらゆる角度から多面的にとらえる思考方法です。自分の意見とは逆の意見を指示する論理をあえて展開してみたり、ニュースで悪者扱いされている人をあえて擁護してみたりすることで、複眼思考は鍛えれます。

複眼思考は、これまで紹介した5つのリテラシーを鍛えれば鍛えるほど質が高まります。あらゆるジャンルの本を読めば読むほど、5つのリテラシーが鍛えられ、複眼思考の質が高まり、その結果情報編集力が高まるのです。

情報編集能力を正解がない未来を生きるために必須の能力と捉え、意識的に鍛えてくださいね。

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