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年収にかかる税金は?所得税や住民税とは?控除の計算は?

所得税は所得が高い人ほど税率が高くなる累進課税制度が導入されています。住民税は所得関わらず税率が一定です。また控除制度の大まかな内容は知っておくべきです。税金の仕組みや控除の計算方法を知ることで、節税などの対策を講じることができます。この記事では、年収にかかる税金や控除についてまとめました。

所得税とは?

所得税とはその名の通り、所得に対してかかる税金です。

所得税がいくら課税されるかは、所得の額によって異なります。

 

所得税では、所得が高い人ほど税率が高くなる累進課税制度が導入されています

 

そのため、所得に応じて所得税の重みが大きく異なってきます。

国税庁「No.2260 所得税の税率」によると、2017年4月現在、所得別の税率は以下の表の通りです。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円〜330万円以下 10% 9万7500円
330万円〜695万円以下 20% 42万7500円
695万円〜900万円以下 23% 63万6000円
900万円〜1800万円以下 33% 153万6000円
1800万円〜4000万円以下 40% 279万6000円
4000万円〜 45% 479万6000円

 

例えば所得が150万円の場合

「150万円×5%=7万5000円」

が所得税として課税されます。

 

ただ所得が195万円以上になると、税率区分の境界付近の所得で税額が逆転しないように控除額が設定されています。

 

所得が300万円の場合

「300万円×10%-9万7500円=20万2500円」

が所得税額となります。

 

年収アップを目指す方も累進課税の理解が必要

年収アップを目指している方も多くいると思いますが、年収が上がるにつれて税金が上がるということを理解することが必要です。

年収アップには様々な方法がありますが、一通りの方法を把握した上で、税金のことも含めて自分にあった方法を選んでみてはいかがでしょうか。


 

住民税とは?

年収にかかる代表的な税金には、所得税のほかに住民税があります。

 

所得税が国税なのに対して、住民税は都道府県民税及び市町村税です。

 

住民税は、均等割と所得割の2つの部分で構成されています。

均等割は一律5000円、所得割は所得額の10%が一般的です。

一部の市町村等では異なる税額、税率になっている場合があります。

所得が300万円のケースを考えます。

 

住民税額は

「300万円×10%+5000円=30万5000円」

と計算できます。

 

住民税は所得に関わらず税率が一定です。

そのため、所得が少ない人ほど所得税よりも負担感が大きくなります。

 

社会保険料の計算方法は?

所得税や住民税と合わせて年収に対応して支払うのが社会保険料です。

社会保険料の計算に当たっては、標準報酬月額が重要になります。

標準報酬月額とは、4~6月の3か月間の報酬月額の平均をとって求めます。

ただ厳密な平均額ではなく「◯円以上◯円未満」のように規定される31等級の中から決まります。

標準報酬月額に対して、2015年の場合は以下のようになっていました。

社会保険 税率
健康保険料 9.97%
厚生年金保険料 17.474%
※介護保険料 1.58%

※40歳以上の場合

ただ会社員の場合、保険料は労使折半になりますので、労働者が負担するのは半額です。

標準報酬月額が30万円で、介護保険料がかからない20代や30代の会社員は、

「30万円×(9.97%+17.474%)÷2=4万1166円」

を毎月負担することになります。

 

給与所得控除とは?

所得税や住民税の額は、課税所得の額に応じて決まります。

課税所得とは、収入から社会保険料等を含む各種控除額を差し引いて求めることができます。

 

そして、サラリーマンが受けられる控除の代表格が、給与所得控除です。

給与所得控除は、確定申告をしなくても自動的に受けることができます。

 

最低でも65万円が確保されており、給与収入の額が増えるにしたがって控除額も増加します。

国税庁「No.1410 給与所得控除」によると、2017年分の給与所得控除額は以下の表の通りです。

給与等の収入金額 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40%
65万円に満たない場合は65万円
180万円〜360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円〜660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円〜1000万円以下 収入金額×10%+120万円
1000万円〜 220万円(上限)

 

例えば給与収入が300万円の場合

「300万円×30%+18万円=108万円」

が給与所得控除額となります。

 

給与所得控除は、自営業者の経費控除の代役を務めています。

しかし、自営業者ならば領収書の保存や記帳などの手間がかかりますが、サラリーマンの場合は自動的に控除が受けられるメリットがあります。

 

特定支出控除とは?

サラリーマンは、給与所得控除を受けることができます。

しかし、仕事上で必要となった経費を計上することは基本的にはできません。

 

ところが、例外的に経費を計上できる場合があるのです。

特定支出控除と呼ばれる控除があります。

 

特定支出控除として認められる金額は、通勤費や転居費などの特定支出のうち、会社(給与の支払者)が承認したものです。

会社の承認を得なければならないため、会社が特定支出控除を受けるための取り組みをしているかどうかをチェックしておくのがオススメです。

 

特定支出控除を受けられる最大額は

「特定支出額-給与所得控除額×0.5」

です。

 

給与収入が300万円なら給与所得控除は108万円なので

「108万円×0.5=54万円」

を超える特定支出は控除対象にできる、ということですね。

 

給与所得控除の金額が多い場合はなかなか控除対象にならないかもしれませんが、経費がたくさんかかっている、という人は特定支出控除を受けられないか計算してみてくださいね。

 

配偶者控除とは?

配偶者控除とは、配偶者が非課税の場合に38万円の控除が受けられる制度です。

配偶者が非課税となるための条件は、給与収入が

「基礎控除額38万円+給与所得控除の最低額65万円=103万円」

を下回ることです。

 

俗にいう「103万円の壁」を意味しています。

 

103万円を超える給与収入があっても、控除を受けることはできます。

 

ただ控除額が38万円よりも減ってしまう点に注意しましょう。

配偶者控除による節税メリットは、収入によって異なります。

 

例えば課税所得が500万円の会社員に非課税の配偶者がいる場合、所得税率20%と住民税率10%の計30%分が節税できます。

つまり

「38万円×30%=11万4000円」

の節税効果が見られますね。

 

配偶者控除における「103万円の壁」は、女性の社会進出を後押しするために変更されることとなっています

壁の高さを上げることで、パート労働者等が103万円を超える年収になっても働きやすくなります。

 

パートアルバイトの年収は?いくらまで?

パートやアルバイトの年収も、会社員と同様に1月から12月までの収入合計によって求められます。

103万円までであれば、基礎控除38万円と給与所得控除65万円を活用し、非課税となります。

非課税の場合は、税金を収める必要がありません。

勤め先で年末調整をしてもらえば、年の途中で源泉徴収されていた税金も還付してもらうことができます。

 

必要最低限の知識

年収にかかる税金には、住民税や所得税があります。

税金の負担を重く感じたときは、控除がきちんと使えているかどうかをチェックしてみてくださいね。

代表的な控除には、給与所得控除や配偶者控除があります。

 

さらに、サラリーマンでも特定支出控除を使えば経費を実質的に控除できる可能性がありますよ。

税金の知識や控除などは社会で働く上で必要最低限の知っておくべきルールです。

全く知らなかったといって損をしないように早いうちから覚えておくことをオススメします。


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