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2017.8.14
2017.8.14
いつもご覧いただきましてありがとうございます。BraveAnswer編集部です。
哲学には、様々な定義があります。
哲学とは何か?
そのことを考えること自体が、すでに哲学だからです。
まずは
「『なぜ』と問い続けながら知識を体系化していくこと」
と考えてみましょう。
哲学なんて自分には関係ない。
そう思った方もいるかもしれません。
ただ、すべての常識を疑う対象にしているのが哲学です。
その意味で、あなた自身にも関わりのあることと言えるのです。
例えば、あなたが日々行っている仕事にも哲学との関わりは潜んでいます。
「なぜ、この業務をする必要があるのか。」
こんな疑問は誰もが一度は持ったことある疑問でしょう。
まさに、この問いが哲学なのです。
その理由と目的をはっきりとさせるために、哲学的思考は大きな助けとなるのです。
時代を支配する考え方は、常に揺れ動きながら変遷してきました。
特に現在は時代の大きな転換期ともみられ、日本のみならず世界情勢は不透明感がますます深まる一方、今までの常識では考えられないような出来事が次々と起きています。
これは政治や経済だけではなく、あなたのキャリアを考える上でも同様ということができるでしょう。
かつて日本は、
が担保されていました。
既存のロールモデルに従って進めば、それなりの幸せが守られていた社会ともいえます。
しかし、現代は、社会のグローバル化にともない、過去の常識は通用しなくなり、新しいロールモデルを個人が判断し決断しなければならない時代となっています。
個人が判断し決断する時に大きな助けになるのが哲学ということができます。
哲学は英語で「フィロソフィー(philosophy)」といいます。
古代ギリシア語で
と「智を愛する」が哲学の語源です。
一説では、哲学は古代ギリシアの都市イオニアで生まれたといわれています。
当時のギリシアの常識は神話です。
しかし、その後イオニアは国際都市へと成長し、海外から様々な常識(神話)が流入して、ギリシアのローカルな常識(神話)が通用しなくなっていたのです。
常識の異なる様々な人々に通用する常識を獲得する過程で生まれたのが、哲学と言われています。
そしてこのことは、現代のグローバル化した社会にも通じます。
新しい時代にむけ、より深い思考が必要となるなか、過去の哲学の思索の跡をみていくことに、果たしてどんな意味があるのか。
続きをみていきましょう。
過去の哲学者の思索の跡をたどることによって手に入るものは、以下の2つです。
特に後者の
を手に入れることが重要です。
哲学だけでなくとも、実は物事を高いレベルで極めた人には「思考を深めていく力」があります。
分野を問わず、哲学という言葉が普遍的に使われているのはこのためです。
イチローは野球を通して、稲森和夫は経営を通して、思考を深める力を極めていき、その結果として常識を打ち破る高いレベルでの実績を残すことが出来たのです。
では、すべての人がイチローや稲盛和夫のように深く考えていくことができるのでしょうか。
そんなことはできるわけがないと考える方にこそ伝えたいことが、哲学の効用です。
哲学という学問を通さなくても、イチローや稲盛和夫のように深く考える力を得ることはできます。
ただ、哲学という学問を通じて、深く考える力を得ることも出来ますし、それが近道という考え方があります。
哲学という学問は「自分で考える力を身につける」ものであり、知識を詰め込むものではありません。
これらは誰かが教えてくれるわけでもマニュアルがあるわけでもありません。
哲学を身につけていくことは、一貫した行動規範を持つ「独立した個人」になるために必要なことなのです。
哲学的思考を身につけるためには、数学と同じように最初に公式やルールを覚える必要があります。
哲学においては、過去の哲学者たちの業績をなぞってその思索の跡、方法を覚えることがそれにあたります。
一般的に「哲学が難しい」と思われる理由は、
です。
ただ、数学でいう足し算や引き算のように、哲学の初歩を知るだけでも、哲学的思考の世界に足を踏み入れることはできます。
例えば、大学では「近代哲学カント入門」のような科目があります。
しかし、いきなり古代哲学のような前提を飛ばして「近代哲学カント入門」は無謀なのです。
近代哲学は、数学でいうところの微分・積分くらいの難易度です。
平方根や虚数、関数、ましてや足し算や引き算を知らないで微分・積分を理解することはできません。
では、哲学における「足し算や引き算」とは、一体何をさすのか。
以下では、もっとも重要と思われる3人に厳選して、哲学の大まかな歴史の流れを通じ、哲学における「足し算や引き算」をご紹介します。
哲学の歴史は、時代ごとの大まかな考え方があります。
古代 | まだ知の体系化が進んでいない混沌とした時代 |
---|---|
中世 | 宗教(キリスト教など)的な価値観がなによりも強かった時代 |
近代 | 理性に価値観をおく時代 |
現代もまた例外ではないことですが、わたしたちが当たり前とする常識は時代ごとに異なるのです。
そして、この時代ごとに考え方を大きく進めたのが、以下の3人です。
哲学者名 | 時代 | 功績(大きく時代を進めた理由) |
---|---|---|
アリストテレス | 古代 | ・西洋哲学の父と言われる ・哲学だけでなくあらゆる学問体系の基礎を作った |
トマス・アクィナス | 中世 | ・キリスト教的な価値観が主流の時代に理性という価値観を打ち出した |
カント | 近代 | ・理性自体を批判 ・脱宗教の流れを促進した |
この流れは、決してそれぞれが独立したものではなく、連続的な流れの中で捉えることができます。
ブレイブアンサーでは
の10人の哲学者について特集を組んでいます。
哲学の歴史を始めるには、まずは基礎としての「アリストテレス」、その前段階の「ソクラテス」「プラトン」から哲学思想に触れ、後に発展していくそれらを積み上げていくアプローチが必要です。
なぜなら、哲学思想は過去の哲学者への批判を軸として発展してきた学問であるからです。
上記の10人の流れを見ていけば、哲学がどのように発展してきたのかに触れることができます。
「上司を批判し乗り越える」というのは、現代の職場の例えですが、哲学というものは、まさにそのようなものです。
哲学は、先人たちの「間違いなく正しくて、もう批判しようがない考え」を批判し、乗り越えて、さらに深く新しい思想を築きあげる歴史なのです。
例えば、デカルト。
「我思う、ゆえに我あり」
と言った彼は、あらゆることを疑いましたが、
「自分が今思っている」
ということだけは疑いようのない事実だと考えました。
これを聞いたあなたはどう思われるでしょうか。
「自分が今思っている」ことは、すでに疑いようのない事実に感じることでしょう。
どこに疑いの余地を感じるでことができるでしょうか。
それにもかかわらず、そんなデカルトの主張を批判するのが、カントです。
そして、当然のように批判の根拠を示しています。
哲学者の思想の系譜を見ていくと、その時代に揺るぎなかった既存常識への批判が必ず存在します。
そして、その批判の対象は、その時代に揺るぎなかった常識です。
また、それを批判するにいたる、激動の時代背景もそこにはあるのです。
そんな状況下で既存の常識を疑い、新しい考え方と根拠を示し、知識や価値観の体系化していく営みこそが哲学ということができるのです。
現代社会にもさまざまな常識があります。
あなたが常識だと思っていることは本当に正しいことでしょうか。
哲学者はその常識を疑う方法を教えてくれます。
それこそが、哲学の歴史を学ぶ効用です。
終身雇用崩壊、大企業による粉飾決算、品質偽装といったニュースが後を絶たない昨今。
個人の雇用を企業は保証してくれないという事実を如実に語っています。
現代社会では、キャリアや雇用は自分で切り開いていくことが求められます。
そして、自分のキャリア観を自ら作り上げる上では、哲学的思考が役に立つことでしょう。
哲学を通じて学びたいエッセンスは、以下の2つです。
哲学的思考に触れることで、既存の常識を疑う習慣が身につきます。
その結果、自らの価値観でキャリアを形成し、意志ある行動・決断を押し進めることができると考えます。
まずは、上記3人の哲学者の考えに触れ、既存の常識を疑うという行為の疑似体験を経験してみてください。