【物流ビジネスの業界研究】物流ビジネスの現場は?近年主流の新システムとは?

物流ビジネスは、個人向けには売上が伸びていますが法人向けは縮小傾向です。近年3PLを取り入れて効率化を図っています。また倉庫会社も物流を行っています。今後は競争の激化と国内ビジネスの縮小が課題です。物流ビジネスは新たなシステムを生み出して効率化を図っていますが、国内では業績が縮小しています。この記事では、物流ビジネスについてまとめました。

物流ビジネスの現状は?

物流業界は

  • モノを国内外へ運ぶ会社
  • 倉庫を運営する会社

の2つにわけられます。

通販の拡大に伴い個人向けは売り上げが伸びています

一方で法人向けは日本企業海外移転により売り上げは頭打ちです。

業界としては中小の物流企業の数が多すぎて競争過多の状態です。

大手は荷物の保管から荷役、流通までセットで提案する「3PL(サードパーティーロジスティックス)」によりさらに差別化を図り、世界の物流企業との熾烈なシェア争いを展開しています。

 

日本通運は世界最大規模

物流業界トップは日本通運株式会社です。

戦前は国営企業でしたが、戦後民間企業として再スタートしました。

1962年にアメリカに進出して以降、海外展開を積極的にすすめ、いまでは世界最大級の物流会社になりました。

強みは何でもどこでも運ぶことが可能なことです。

新幹線のような大型で重量が重いものでも、国宝の美術品のように壊れやすく繊細なものでも運びます。

世界42カ国、613拠点のネットワークがあり、様々な場所にものを運んでいます。

 

近年主流の物流システム「3PL」

さらに最近では、規制改革より、物流業者が荷主に物流改革を提案して包括して物流業務を受託する業務=3PL(サードパーティーロジスティクス)が主流になりました。

かつて物流業界には輸送手段ごとに規制があり、事業が明確に分かれていました。

例えばトラック輸送、鉄道輸送、航空貨物業と事業が区分され、それぞれの分野でそれぞれの業者が事業を行っていました。

荷主が複数の運送手段を使いモノを運びたいときは、それぞれの分野の業者別々発注していたです。

この手間を解消したのが3PLです。

物流業社が輸送手の組み合わせをプランニングし、保管から荷役、流通加工までをセットで荷主に提案するようになりました。

 

倉庫会社は荷物を預かるだけではない

倉庫会社は荷物を預かっているだけの企業ではありません。

大手の倉庫会社は総合物流企業です。

保管業務に加え、トラック、鉄道、海上、航空などの輸送業務も行います。

また荷主からの依頼があれば倉庫内の荷物に値札をつけたり、包装することもあります。

化学品、食料品など何を保管するかによって会社ごとに強みが分かれています

一方で倉庫会社は設立が古い企業が多く、所有する土地が多いので、再開発により不動産賃貸や分譲を事業にしている会社も増えてきています。

 

倉庫会社も物流?

倉庫業界トップは三菱倉庫です。

1887年に設立され、1931年に日本で初めてトランクルーム事業始めました。

その後不動産業に進出し、コンピュータ専用ビル、オフィスビルなどを展開しています。

冷蔵倉庫会社大手は上からニチレイ、横浜冷凍、キューソー流通システムの3社です。

なかでも横浜冷凍の主要事業は食品販売と冷蔵倉庫業です。

水産、畜産品を海外から輸入して販売していて売上高は輸入品販売が圧倒的に多いです。

利益に貢献しているのは冷蔵倉庫業で、地価の安いときに土地を買い倉庫の数を増やして業績を伸ばしてきました。

同社の特徴はタイで冷蔵倉庫事業を展開していることです。

1989年に現地法人を設立してから事業を拡大させ、現在ではタイの冷蔵倉庫シェアナンバーワンです。

物流業界全体の流れを見ると、個人向けは通販が拡大しているで個人向けに強い物流企業の売り上げは伸びます。

インターネットで買い物を済ませる流れは今後さらに拡大していくでしょう。

ただし物流業界は競争が激しく需要が伸びても利益がでないのが現状です。

法人向けの顧客は国内外に生産拠点をもつメーカーです。

原料の輸送、完成品の輸送、また製品の保管する場所あらゆる場面で物流企業、倉庫会社が必要です。

ところがメーカー各社はかなり前から海外移転を進め現地で製造販売する比率が増えてきています。

そのため法人向けがメインの物流企業は苦しい状況が続いています。

 

今後は業界再編の流れ

物流業界の課題は大きく2つあります。

1つ目は会社の数が多すぎて競争が激化していることです。

小さなパイを奪い合う構造が変わらず結局値下げ合戦になり、誰も儲からなくなっています。

またこれから人口減少時代に入っていくため業界再編が必要になるでしょう。

2つ目は国内ビジネスが頭打ちという現状です。

個人向け通販が好調とはいえ、物流全体でみると国内は良い材料が見当たりません。

長期のトレンドでは赤字で倒産していく企業が増えていくでしょう。

今後は海外展開世界的な物流企業に対抗できるだけのサービスで信頼を勝ち取り活路を見出していくしかありません。

現時点では日系メーカーがメインの取り引き先です。

今後その国に根付いていくためには課題が山積しています。

倉庫会社は国内物流の売り上げ減少の穴を不動産事業で穴埋めするという構造は変わらないでしょう。

中小零細の物流企業と大手との格差は広がる一方で、今後倒産、再編される中小物流企業が増えると予測されています。


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