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20代で読んでおくべき本「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」についてまとめました。日本の英語教育は実力がつかないと言われています。

世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法ってどんな本?

この本はイエール大学元助教授で、現在英語学習塾を経営している斉藤淳氏の著書です。

斉藤氏は日本で行われている英語教育について、前時代的なやり方であり効率的に英語を学習する方法ではないとしています。

英語の動画を見ることで英語を聞くことだけでなく単語や文法を覚えることができ、実際にこれらが使われる状況をイメージしやすくなり、英語を習得するスピードが速くなるといいます。

文法、ヒアリング、スピーキング、ライティングを上達させるための方法も紹介され、それぞれおすすめの参考書も紹介されています。

これからのビジネスパーソンは英語を使いこなせることが必要最低限のスキルになります。

TOEIC、日常会話、ビジネスでの交渉など必要な英語レベルに応じてどのような勉強をすればよいのか、最も効率的に英語を学ぶ方法がわかる本です。

 

イエール大学の英語習得プログラム

この本の著者である斉藤氏が助教授を務めていたイエール大学は、MBAを取得するために様々な国々から留学生がやってきます。

そのなかには英語が母国語ではない非ネイティブの留学生がいます。

非ネイティブであってもイエール大学で1年過ごせば英語の映画について内容の約70%が理解できるまでに英語能力が向上するそうです。

これはイエール大学の学生向け英語習得プログラムが非常に優れているからだそうです。

例えば東京外語大学と比較すると、外大で教えられている言語数が28であるのに対し、イエール大学では50以上の言語が教えられています。

また日本とは違い、外国語の言語学を学んだ教育の専門家が授業を担当し、教育プログラムが組織的に整備されていることが大きなポイントになっています。

 

動画を使った英語学習

文法、ヒアリング、スピーキング、ライティング、それぞれの分野で効率の良い勉強法が紹介されています。

その中で基本になるのは動画を活用する方法です。

日本で昔から現在まで主流の英語学習方法は、文法と単語から文章を理解し、状況を理解するものです。この方法は19世紀言語学の考え方であり、効率的に英語を学習する方法ではないと言っています。

世界で主流の英語学習方法は日本のやり方とは真逆で、目の前の状況にフォーカスを当てるというものです。斉藤氏はこの方法についてこう述べています。

目に見える状況を補助輪にしながら、とにかく言葉をそのままインプットするという学び方は、実は子供が母語を覚えるときに普通にやっている手順です。出典:世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

これにぴったりとあった学習方法が英語の動画を見ることです。動画とセットで単語や文法を覚えることで、実際にこれらが使われるシチュエーションをイメージしやすくなり、英語習得のスピードが上がります。

動画を使って「状況」から得た知識は、理解度においても定着度においても、学校教育のような「お勉強」を圧倒的に上回るということです。出典:世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

斉藤氏が言うように、映像を見ながら単語を覚えるのと単語帳の文字を眺めながら単語を覚えるのとでは、結果が全く違ってきます。

 

動画を活用する例は?

例えば動画にジョンがテニスをしているという状況が与えられたとします。

聞こえてきたセンテンスがしっかり聞き取れなかったとしても、おそらくテニスの話をしているんだなと推測できます。ラケットでボールを打つ音が聞こえてくればそれもヒントになります。

このあとは英文に集中するだけです。脳に状況を想像するという作業をさせる必要はありません

こうして英文に触れているときには「Johnが主語、is playingは現在進行系で、目的語がtennisだな」とは考えません。

“John I playing tennis.”という音声と同時に「ジョンがテニスをしている」ということをすでに理解できているからです。そのあとplayやtennisという単語を覚えます。

 

楽しみながら学ぶこと

斉藤氏は最終的に重要なのは「楽しみながら学ぶこと」と言っています。不適切な目標設定をして不適切な努力を長時間にわたって続けること「苦行信奉」が日本人の英語習得を妨げていると言っています。

つらく厳しい修行のような勉強をいくらしたところで、実用的な英語は身につきません。

英語を話したり書いたり聞いたり読んだりできないのは、修行が足りないからではなくトレーニングの方法が間違っているからです。

 

目標設定は明確に

また英語が上手くなりたいという漠然とした目標を立ててもいけないといいます。

営業でプレゼンができるレベル、ビジネスレターが書けるレベル、旅行先のバーで現地の人と雑談ができるレベルなど具体的な目標を絞り、それに向けた学習メニューを組み立てていくことが必要不可欠です。

英語の本来の目的は「行動範囲を広げること」なのですから、ダラダラとやるのではなく、期間と目標を設定して、短期間で習得してしまうべきです。出典:界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

ネイティブスピーカーに英語を学ぶと習得が遅くなるとも言っています。より上達する気がするのですが、気になる方はこの本を読んでみて下さい。

 

英語を使う機会は増加している:編集後記

近年はグローバル化に伴って、日本から出なくても外国人と接する機会が増えました。

観光客や外国人労働者などその目的は様々ですが、外国人とコミュニケーションをとらなければならないシーンも増加しています。

2017年1月27日の日本経済新聞によれば、外国人労働者数は4年連続で増加し、2016年に初めて100万人を超えました。このような状況の中で、英語の必要性も当然高まってきます。出典:日本経済新聞(2017年1月27日

 

この本では、英語の学習方法は状況と言葉を一致させて覚えることとしています。これは英語に限らずどんな言語を学ぶ場合でも共通の方法だと思います。

お笑い芸人の厚切りジェンソンさんは、日本語を覚えるために人気テレビ番組「エンタの神様」を繰り返し見たといいます。好きなもので学ぶことで、より習得も早くなります。

取っ掛かりは身近なものでも問題ないでしょう。普段は吹き替えで見ている映画を字幕にする、と言った程度でもいいかもしれません。まずは身近に英語と触れる状況を作ることが大切だと感じます。

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