20代で読んでおくべき本「逆転の仕事論」書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「逆転の仕事論」についてまとめました。仕事は任されてこなすものだと思っていませんか。グローバル化が進む今「こなす」仕事はなくなりますよ。

逆転の仕事論ってどんな本?

この本は元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏が書いたものです。世の中に新しい価値を提供している8人の仕事論を紹介しています。

8人に共通するのは楽しいことを仕事にするということです。定年まで会社からお給料をいただくというレールから外れ、自分で仕事を作っている8人です。

もちろんこの8人がすぐにうまくいったわけでなく、お金がなくて貧乏になったり精神的につらい時期もあったそうです。そんな時期を乗り越えて自分で稼ぐ力を身につけてきました。

これからの働き方を考えるために20代の就活生にオススメの1冊です。

 

仕事は「こなす」ものではなくなる

堀江氏は本の中で、これからは働き方が大きく変わると言っています。

自分のいまの仕事を冷静に振り返ってみて、仕事を作っている人はどれぐらいいるのでしょうか。

ほとんどの人が仕事と思っているのは「引き受けてこなす」ものではないでしょうか。上司から仕事を振られ、それを引き受けてこなすことがほとんどではないでしょうか。

堀江氏は、インターネットが発達してグローバル化が進んで行き、多くの人が安定だと思っている引き受けてこなす仕事はこれから激減するだろうと予測しています。

例えば会社で働いていても、取引先に外国の人が雇われているのはもはや珍しくありません。コンビニエンスストアやファミリーレストランに行けば店員さんはほとんど外国人です。

グローバル化が進むということは、そういった「こなす」仕事を安い賃金でこなせる人たちと戦うことを意味しています。

言われた仕事をこなすことしかできなければ給料の安い人たちに負け、生活水準を下げ続ける未来になってしまうのです。

仕事を作るということは価値を作るということです。簡単に言えば誰かを喜ばせることができるということです。そしてその誰かを喜ばせること、その行為が好きということがさらに重要です。

この本で紹介されている8人は自分が提供できるもので人が喜んでくれて、そのことが自分も好きという人たちです。

 

武田双雲

紹介されている人のひとりに書道家の武田双雲さんがいます。

武田さんは東京理科大学を卒業後、NTTに就職しました。その3年後に書道家として独立した方です。

武田さんは母親が書道教室をしていた書道家だったこともあり幼い頃から書を楽しんできましたが、元々書道の世界に行くことは考えていませんでした。

大学卒業後NTTに就職し、営業部に配属されました。

部内で字が上手いと評判になり、たまたまある女性の名前を代筆したことがありました。その筆跡を見た女性が「今までは自分の名前が嫌いだったけど、初めて自分の名前が好きになれました」と涙を流して感動されたそうです。

この体験を機に翌日会社に辞表を提出して退職し、母親の元で書道を学び直し、書道家として独立しました。

道を歩いている人の希望で即興で書くスタイルで反響を呼び、また大字パフォーマンスがテレビに取り上げられるなど一躍注目されるようになりました。NHKの大河ドラマ龍馬伝のタイトル文字にも採用されました。

 

武田双雲の考え方

面白いと思ったのは武田氏の考え方です。まとめると「足るを知る」ということです。何事においても楽しめる、また楽しもうとする姿勢はとても素晴らしいなと感じます。以下武田氏の考え方をご紹介します。

達成を目指すというのは、「今は達成されていない」という、現在の否定を導きかねません。未来にはいいことがある。そう思って努力するのは悪いことではないが、「未来」の方が上で「いま」が下になってしまうのはもったいないです。

妙な言い方かもしれませんが、多くの人は「未来」に希望を抱きすぎです。大事なのは「いま」です。未来より優位なのは、この瞬間。それに「いま」を満たしている方が、数字の達成はうまくいくと思います。

働く人たちは「未来」の問題にとらわれ過ぎではないでしょうか。というより、ありもしない問題をわざわざ設定して、余計な不安とかストレスにさらされるパターンが多い気がします。問題を解決するために問題を作っているようにも見えます。

僕には欲しいものがないんですよ。すでに「ある」ということに気付いているので上機嫌に感謝を振りかけるだけで、宇宙から恵みは全部入ってきます。お金も同じで、のどから手が出るほど欲しいっていうのは、そこに「ない」と思っているからです。「ある」という状態に感情マネジメントできればお金には困りません。金銭欲も、物欲も、限りなくゼロに近い。その代わり満足度が異常に高いので、何もかもうまくいくのは当たり前なんです。

(出典:逆転の仕事論)

好きなことを仕事にするという感覚は武田氏の考え方そのものです。儲かるか儲からないかなんていうことを考えていません。ただひとつ「いまを楽しむ」ということ以外ないのです。

これは禅の考え方そのものです。足るを知る。あなたにとってお金をもらわなかったとしてもやりたいことは何でしょう?楽しいことは何でしょう?

 

簡単な仕事はなくなる:編集後記

多くの人は仕事を「こなす」ものとして認識しているのではないでしょうか。

近年はグローバル化によって低賃金で働く外国人労働者の増加に加え、テクノロジーも大きく進歩しています。将来的には多くの仕事が取って代わることが予想されています。

そのような状況で、世界経済フォーラムは2020年に必要なビジネススキルランキングを発表しました。第1位は「複雑な問題解決力」第2位は「クリティカルシンキング」第3位は「創造力」です。

外国人労働者やAIに解決できない問題を解決する力が求められています。つまり、簡単な仕事はもう仕事として存在しなくなることを示しています。

仕事を創造し、楽しみ、複雑な問題を解決するような人材が今後求められることになるのです。

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