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2019.11.11
2019.11.11
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プラトンとは古代ギリシアの哲学者です。
ソクラテスの弟子として有名で、著作を残さなかったソクラテスの思想を著作にして残したことでも知られています。
プラトンはもともと王の血を引く名門一族の出身で、政治家を志していたといわれています。
文学や詩、演劇にも精通しており、自らも若い時に作品を書いていました。
また、西洋最大の哲学者とされるアリストテレスはプラトンの弟子として知られています。
政治家を志していたプラトンですが、師となるソクラテスとの出会いがその後の人生を変えます。
ソクラテスは「真・善・美」を探求する哲学者で「人はなぜ生きるのか」という問いにたいして人間は無知であるということを知れという「無知の知」を唱えていました。
人間が生きるうえで本当に必要なこととはなにかを、対話を通して考えさせるソクラテスにプラトンは魅了されます。
プラトンの哲学も「善とは、真理とはなにか」を探求するもので、ソクラテスの思想を引き継ぐ形で深められていきました。
そんな中、ソクラテスは権力の反感を買い処刑されてしまいます。
このことがプラトンを決定的に哲学の道へ進ませるきっかけとなります。
プラトンはソクラテスの「真・善・美」の探求を引き継ぎ、言葉や事象に惑わされない「本当のなにか(真理)」を追求していくのです。
プラトンが「本当のなにか(真理)」を追求するうえで考えついたのがイデア論です。
プラトンの哲学はこのイデア論が中心になって進められていくといわれています。
ではイデア論とは一体どのようなものなのでしょう。
プラトンが生きた当時は、相対主義というものが主流の考え方でした。
相対主義とは「概念とは相対的に決まるものだ」というものです。
例えば「善」について考えてみましょう。
このように、国の価値観によって「善」とされることが真反対になることがあります。
「善」とは相対的なもので、国や社会によって変わるものだという考えが相対主義です。
相対主義では「善」とは国や社会によって変わるので「本当の善」「絶対的な善」は存在しないと考えられていました。
たしかに、合理的な考え方といえます。
しかし、プラトンはそれでも
を求めて考え続けました。
そこで、プラトンは気づきます。
国や社会によって「善とされること」は違っていても「善」という概念は共通に持っているではないかということです。
「善」とされることは何かといわれれば、たしかに人それぞれで違うものです。
しかし「善」という言葉が持つイメージは共通ではないかと考えたのです。
プラトンは「善」という言葉を聞いたときに思い浮かべる共通のイメージはどこから来ているのかという問いを立てました。
鉛筆で三角形を書いたとします。
しかし、それは本当に三角形なのでしょうか。
よくよく角を拡大して見ると、本当に角になってはいません。
線も曲がっているかもしれません。
これでは、本当の三角形は存在しないといえるのではないでしょうか。
実際にも、本当に原子レベルでみれば、この物質世界には本当の三角形は存在しないといえます。
しかしプラトンは、実際に世界には本当の三角形は存在しないかもしれないけれど「本当の三角形」「完璧な三角形」は存在しないと言い切ってしまっていいのか?と考えました。
つまり、
ということです。
「本当の三角形」を知っているからこそ、よくよく見たら鉛筆で書いた三角形は「本当の三角形」ではないということがいえるのです。
プラトンは
などの
=「イデア」
と名付け「イデア」つまり「本物」は存在しているとしました。
『国家』はプラトンの代表作で、全10巻で成り立っています。
副題には「正義について」としてあり、イデア論を軸に「正義」というテーマで国家論を展開しています。
『国家』は、師匠であるソクラテスがいろいろな人と問答を繰り返すという形で描き進められていきます。
おおまかな要約としては
というものです。
哲学者になるためには「善のイデア」を認識することだとしています。
『国家』の中には、有名な洞窟の比喩が出てきます。
それは以下の様なものです。
洞窟の中に閉じ込められた囚人は、洞窟に映る影絵のようなものだけしかみたことがなく、それが実体だと思っています。
しかし、いったんその囚人を外に連れ出し、光の溢れる実際の世界を見せたらどうなるでしょう。
最初はおそらく光がまぶしすぎて苦痛を感じるでしょう。
しかし慣れてしまうと、もう暗い洞窟の中には戻りたくなくなり、洞窟の中にいるものを哀れに思うようになるでしょう。
「洞窟に映る影絵」とは私達が普段から目にしてるもののことで、光に照らされているのがイデアです。
外の光とは「善のイデア」のことで、簡単にみることはできません。
しかし、みることができるようになれば、あらゆる正義、美の根源であることに気づき、真実や理性をあたえてくれる必要不可欠なものと認識するようになるということです。
プラトンは『国家』や『パイドロス』の中で
を唱えました。
それは人間の魂を以下の3つの性質に分けて考えることです。
魂の三分説は「2頭の馬を操る人」という例えで説明されています。
としています。
これを「四元徳」といいます。
プラトンは『国家』の中で、このような魂の見方をもとに理想の国家について述べたのです。
プラトンは「善のイデア」を認識することで、理想の世界を作ることを考えました。
プラトンはその後、アカデメイアという学校を作り、後進の育成に努めました。
アカデメイアは、その後900年ものあいだ、新しい哲学者を育てていくのです。
プラトンのイデア論や『国家』は現在のビジネスにも必要な考え方かもしれません。
「善のイデア」を認識することは多くの人にとって本当に必要なものを認識することです。
より広く、深い視点を持つことができれば、ビジネスの幅も広がり、より大きな市場を認識できるようになるでしょう。
哲学というとビジネスとは関係が薄いように見えますが、多くの先人の経営者たちは自分の哲学を持っています。
これらの哲学は、より深く広い視点から生まれるものです。
プラトンを学び、より深く広い視点を目指してみてはいかがでしょうか。