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2017.2.10
2017.2.10
希少性原理とは、資源・財貨・サービスの経済的価値はモノの希少性に依存しているという原理です。簡単にいえば、数が少ないものほど価格が高くなるということです。
いつでも、どこでも手に入ってしまうものは安くなってしまいます。そのために、資源・財貨・サービスを合理的に選択し、配分することが経済的に重要な問題となります。
希少性の原理は日常生活のいたる所に潜んでおり、人気WEBサービスやアプリにおいてもこの原理が応用され使われているのです。
ビジネスシーンでは特にマーケティング分野で商品などの希少性をいかに高めるかが重要になってきます。
希少性の価値は、効能とは関係がありません。美味しいとか、必要であるというような効能は必ずしも経済的価値を高めるものではありません。
水は人間が生きるために必ず必要なものですが、安い価格で流通しています。何十万もするワインが1000円のワインと美味しさにおいて何十万円分も差があるかといわれれば、疑問です。
主観的な美味しさを経済的価値で表すことはできません。経済的価値を決めるのは希少性なのです。
希少性原理について、社会心理学者のステファン・ウォーチェルの実験があります。
クッキーを食べてもらい感想を聞くという実験です。ポイントは、希少性を出すことで感想がどう変わるかということです。
グループを2つに分け
を作ります。どちらもまったく同じクッキーです。
結果は2個入りのクッキーを1つ食べたグループの方がクッキーにたいして好意的な意見を持ったのです。
さらに、他の被験者に食べられてしまったと2個入りの瓶を渡したところ、クッキーの評価が下がるということが確認されています。
このように人間の感覚も希少性に影響を受けていることがわかります。
希少性原理は様々な場面で見ることができます。
ある名店と知られるラーメン屋が閉店することになりました。客足が伸び悩んでの閉店です。そのニュースが広がると同時に全国から客が押し寄せ、連日盛況のまま閉店となりました。
これは希少性原理の典型的例です。
閉店ということで「もう2度と食べることができない」という希少性が生まれます。客足が伸び悩んでいたのに、2度と食べられないという希少性がついたことで、全国から客が押し寄せたのです。
遊園地の閉鎖や劇場の閉鎖など、このような例はたくさん見ることができます。
旅行に行った時にお土産で無駄なものを買うのも希少性原理です。
旅行で同じ場所に行く機会はそうあるものではありません。
この機会を逃したら2度とお目にかかることができないという心理が働き、ペナントやキーホルダーなどの普段はあまり買わないものを買ってしまうのです。
例をみていくと、失う怖さというものに人間は動かされていることがわかります。
というものは機会を失うということなのです。
ビジネスにおいて希少性原理は、当たり前に使われています。人にお金を出してもらうには希少性を高めることが有効だからです。
など、限定によって希少性を高める手法は多く使われています。
原材料が「この時期しか」「この量しか」「この地域でしか」取れない、といった理由があれば、手に入れたくなる欲が働くのです。
中には、希少性原理を利用して嘘の希少性を謳う商品もあります。希少性原理は人を動かすことに有効な手段であるために、詐欺的な行為があることも覚えておいてください。
限定などの希少性を表示されている場合、もしくは自分で使う場合は、その限定に信頼できる理由があるか意識してみましょう。
信頼できる理由のある希少性は、その分、経済的価値を高めてくれるのです。
希少性原理は人を動かすことに有効な原理です。人間は何かを失うことに恐怖を感じる生き物なのです。
その心理を理解した上で、信頼できる理由をつけた希少性を出すことができれば、ビジネスにおいても大きな効果を生むことができるといえます。
ビジネスを行う上でも、自分が消費者という立場でも、希少性原理を知ることで、新しい視点を持つことができます。