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2017.2.6
2017.2.6
ギャンブラーの誤謬とは、自分の主観や経験によって、合理的な根拠がないにも関わらず確率論に基づいた予測が歪められてしまう心理現象のことです。
誤謬(ごびゅう)とは「あやまち」のことで、不合理なことをしてしまうということです。ギャンブルをする時に人は気づかいないうちに不合理な選択をしてしまう現象からとった行動経済学の考え方です。
人は知らないうちに不合理な判断をしているものです。ギャンブラーの誤謬という概念を知ることで、不合理な判断を見抜く目を養いましょう。
ギャンブラーの誤謬を説明する時によく使われるのがコイン投げの例です。
コイン投げで裏表を当てるゲームをします。
6回投げてこのような結果になっていたとします。あなたは次に何が出ると予想しますか。
多くの人はそろそろ表が出るだろうと予想するのではないでしょうか。しかし、その予想がギャンブラーの誤謬なのです。
コインの裏表が出る確率は1/2です。コイン投げは前回出た面とは関係なく、1回ごとに独立して1/2の確率が出るのです。
連続で何回裏が出ても、次に裏が出る確率は下がりません(1/2のまま)。
「そろそろ」表が出るということはありません。いつも、表と裏は同じ確率で出るのです。
統計論的には多く投げれば投げるほど、表と裏が出る割合は限りなく1/2に近づきます。
しかし、たかだか10回ほどの回数ではその予想は関係ないのです。10回連続で裏が出る可能性も十分にあります。
そして、コイン投げにかぎらず多くの場合、そこまで多くの回数をやる前に自分の短い経験(裏が5回連続で出たなど)の中で判断をしてしまうのです。
コイン投げの場合、1回ごとに独立した確率を持っていることがわかったと思います。
しかし、じゃんけんの場合はどうでしょうか。
じゃんけんは人が前回何を出したかを考慮して出すことができます。相手が「グー」を3回出したら、自分はそろそろ違うのが来ると予想します。
しかし、相手もその裏をついて「グー」を出すという前回と関係した駆け引きができるのです。
じゃんけんではギャンブラーの誤謬は起きません。
逆にいえば、じゃんけんの駆け引きの方法論を、コイン投げのような確率論のゲームに適応することがギャンブラーの誤謬なのです。
ギャンブラーの誤謬は行動経済学で使われる考え方です。
投資などではコイン投げのようにギャンブラーの誤謬におちいりやすいという構造があります。
株価の変動を見ていて、何日も上昇していたとします(下降の場合も同様)。
投資家の多くは、合理的な裏付けがなくても、心の奥底で無意識にそろそろ下がるだろうと思い込むようになるといわれています。
投資のプロですから様々な判断基準を持っているので、実際に売るという行動にでないとしても、この「そろそろ」という気分が判断に影響を与える可能性は大きいです。
これだけ下がったのだから、そろそろ買おうと思って買ったらさらに下がって損をするということがあるのです。
株などの投資では、実際に次どのように値が動くというものは判断しづらいものです。しかし「そろそろ」といった気分に大事なお金を預けるわけにはいきません。
ギャンブラーの誤謬を理解しておけば、確率論などの一定の数字としての判断基準を持つことができます。大きなリスクを避けることができるのです。
誰でも常にギャンブラーの誤謬におちいる可能性があるということを念頭に、今後の判断基準を増やしてみてはいかがでしょうか。