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【食糧ビジネスの業界研究】商社と繋がりが強い?農業分野は課題が多い?

食糧ビジネスは、国内では少子高齢化に伴って縮小しています。一方で世界では人口が増加しているため拡大傾向です。農業分野は5つの分野でストロングポイントを持っていますが、課題も多いです。少子高齢化は業界規模で影響を与えています。今後海外に向けたビジネスが増加する予想です。この記事では、食糧ビジネスについてまとめました。

食糧ビジネスの現状は?

日本は少子高齢化で人口が減少していますが、世界では人口が増えています。

人口が増えれば食糧のニーズも増えるため、世界的には食糧ビジネスは成長分野です。日本の食糧分野の企業もほとんどが海外にシフトしています。

その分野は多岐に渡ります。農業機械、農薬、化学肥料、種苗、飼料などです。

一方国内では、高品質の農産物が作られているものの輸出額は下位に低迷し、また農家も減り続けています。

やり方次第では農業立国として日本の輸出を支える産業になる潜在能力はあり、国と農家が一体となって農業振興に取り組んでいく必要があります。

 

農業の5つの分野

農業の5つの分野

  1. 農業機械
  2. 農薬
  3. 化学肥料
  4. 種苗
  5. 肥料

1.農業機械

農業機械で業界をリードするのはクボタ、ヤンマー、井関農機の3社です。

業界1位はクボタで売上高は約1兆5800億円です。そのうちの約65%は海外向けです。

第2位はヤンマーは無人農業機械で業界をリードしています。

第3位は井関農機で、田植え機など稲作関連の機械に強みがあります。そのため稲作中心のアジアでニーズをつかみつつあります。

2.農薬

農薬では住友化学、日本農薬、日産化学工業が大きなシェアを占めています。

住友化学は総合化学メーカーとして業界1位です。2002年に武田薬品から農業部門を買い取るなど、農薬の成長性に投資し農薬分野の拡大を図ってきています。

農薬専門メーカーとしては日本農薬が業界第1位です。1928年に日本で初めての農薬専門会社として創業しました。世界の主要各国に拠点があります。

日産化学工業はアメリカの大手化学企業が開発した除草剤の販売権を持ち、除草剤分野に強みがあります。

3.化学肥料

化学肥料も成長分野です。発展途上国では農業技術がないため、化学肥料がなくてはならない存在です。世界的に人口が増えていく中で、食糧を増産していくために化学肥料へのニーズは高まっています。

日本では多木化学、片倉コープアグリの2社が歴史のある上場企業です。

4.種苗

種苗分野で日本企業は高い世界シェアを獲得しています。

サカタのタネとタキイ種苗の2社です。

サカタのタネはブロッコリーの種をつくり、世界で約6割の農家がこの種を使っています。また国内のトマトの種約4割もサカタのタネによるものです。サカタのタネは世界170カ所以上で種を販売しています。売上高約567億円のうち約53%が海外向けです。

もうひとつの大手はタキイ種苗です。売上高はサカタのタネと同じぐらいです。種、苗、球根など幅広く販売しています。また農業専門学校も経営しています。

5.肥料

飼料分野も今後成長が見込まれています。牛や豚といった畜産物や水産物も需要が高まっていくからです。

飼料会社は大規模な企業が3社あり、すべて大手商社系列です。

三井物産系列のフィード・ワンは養鶏用、養豚用、養殖魚用の飼料をつくっています。

三菱商事系列の日本農産工業は卵もヨード卵光でお馴染みの卵も生産している会社です。

中部飼料は2015年度に伊藤忠商事と業務提携しました。

国内の市場は減少傾向にあります。そんななか世界の食糧需要が高まりを掴みたい伊藤忠世界的な販売網を確立ために商社のネットワークを利用したい中部飼料の思惑が一致したと言われています。

 

農業分野の課題

農業分野は課題が山積しています。

世界農産物ランキング

世界農産物ランキングで日本は約47億2400億ドルで53位です。日本は農地に利用できる国土が狭いと言われています。

ただ第2位の約1020億3800万ドルのオランダは国土面積が日本の9分の1です。またアラブ首長国連邦は約132億6100万ドルの28位です。水と気候に恵またれ日本が砂漠の多い国に負けています。

農業就業人口

農業就業人口は2015年度で約209万7000人です。5年前に比べて約50万9000人減りました。農家の平均年齢も65歳以上が全体の約63.5%を占めています。また富山県とほぼ同じ面積が耕作放棄地になっています。

 

食糧ビジネスの今後は?

農産物の国内需要は頭打ちですから、海外向けの農産物を伸ばしていくしかありません。

日本の農産物や畜産物は高品質で海外からの需要は年々高まっています

政府が本腰を入れて農業立国を目指して農業政策を実施し、各農家も株式会社化するなど大規模営農の取り組みにシフトしていけば、輸出額を伸ばしていくのは十分可能だと言われています。

まず高齢化する就農人口を解決して雇用を確保しなければいけません。農業分野は世界の食糧需要がどんどん高まってきているので、現在は斜陽産業ですが今後大きな成長が期待できます。

食品メーカーや大手スーパーマーケットなどの小売業もすでに農業分野に進出しており、今後も業界を越えたさまざまな民間企業がこの分野に参入することが予想されています。

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