20代で読んでおくべき本「人生における成功者の定義と条件」書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「人生における成功者の定義と条件」についてまとめました。自分にとって成功とは何でしょうか。お金を持つことですか。結婚することですか。成功の定義は人それぞれ違いますよね。

人生における成功者の定義と条件ってどんな本?

この本は作家の村上龍氏が異なったジャンルの5人の著名人との対談し、成功者とはどういう人なのかを定義し、成功の条件を探ったものです。

かつてはお金をたくさん稼いで、豪邸に住んでいるというような社会共通の成功者像がありました。しかし今は価値観が多様化し、何を持って成功とするか、その定義は難しくなっています。

この本では、現代における成功とはいかにしてお金を儲けるかを考えることではなく、自分の好きなことをとことん追求していくこととしています。

また成功者とは「生活費と充実感を保証する仕事を持ち、かつ信頼できる小さな共同体持っている人」と仮説を立てています。

この本で対談したのは次の5名です。建築家・安藤忠雄氏、ノーベル化学賞受賞の科学者・利根川進氏、日産自動車CEO・カルロス・ゴーン氏、参議院議員・政治学者の猪口邦子氏、そして元プロサッカー選手・中田英寿氏。

それぞれが自分の考える成功像を語っています。

 

やりたいことがわからない

利根川氏は以下のように言っています。

自分がやりたいことがわかっていない人間はだめだ。わくわくするような目標がない人は、永遠にハッピーになれない出典:人生における成功者の定義と条件

自分が夢中になれるやりたいことをわかり、それを仕事にしている人はどれぐらいの割合でいるのでしょうか。

まずやりたいことをわかっている人は意外に少ないのではないかと思います。

私たちは親から、勉強することが大切で、勉強ができれば幸せになれる、成功できると言われて育ちました。勉強が成功の条件であることを盲目的に信じてきました。

そして大学に入り、就職活動の時期になって初めて自分は何がしたいのだろうと考え始めます。ただ漠然と大企業に入ることが自分にとっての成功だと感じていた人が多いように感じます。

つまり、親やマスコミが作り上げた成功者像があり、それに引っ張られて自分のやりたいことを考えてきたので本当にやりたいことがわからないのです。

 

やりたいことを仕事にできない

またやりたいことを見つけたとしても、仕事にしている人は少ないのではないでしょうか。

それで食べていけないからという理由であきらめて食べていける仕事を選んでいる人がほとんどです。つまり仕事は何かを我慢してお給料をもらうための手段になっているのです。

安藤氏は以下のように言っています。

人間の力の源となるのは、やはりこの〈感動〉なのでしょうね。…自分と他人を比べるのではなく、信じる道を精一杯歩いてると、それなりに生きていけるものです。…まず自分が納得できる生き方をしていたい。そのために自分の責任はきっちり自分で果たしながらね。…マニュアルにたよるのではなく、自分で感じ、自分で考える。出典:人生における成功者の定義と条件

私たちはどうしても他人と自分とを比べます。そして他人から見て自分は成功しているのかを考えがちです。ですから自分で考え、感じたことが他人と大きく違うと不安になり、安心できる選択をしてしまいます。

例えば大学を卒業して、自分がわくわくできる道が俳優になることや料理人になることだったとしても、その選択をできない人が大多数です。

理由はそれでは食べていけないと考えてしまうからです。食べていけるかどうかというのは世間から見た成功者像です。その像に引っ張られて自分の本当の感情を押し殺してしまっています。

 

お金持ちが成功者とは限らない

一流大学を出て一流企業に入ったから成功者とは言えません。また起業したり出世してお金持ちになったからといって成功者とも言えません。猪口氏は成功について以下のように言っています。

自分が充実感を感じることを仕事にしたり、充実感を得られる時間を大切にして生きてきた人。温かいコミュニティを持っている人出典:人生における成功者の定義と条件

コミュニティとは家族や友人や職場の仲間でしょう。充実感とはやっていて本当に楽しくなければ得られない感情です。この感覚が得られないのであればその時間がもったいないです。

人生は1度しかないのですから、自分が充実できるものに費やす方がいいでしょう。

 

自分にとっての成功を考える

食べていけるかどうかも、いまは最低限のお金があれば暮らしていけます。人と部屋をシェアすることで家賃を抑えることができます。またモノを多く持つことより、できるだけ持たないこと方が当たり前の感覚になってきました。

ですから以前とくらべてお金がかからずに生きていける世の中になってきていると感じます。

また結婚して子供が生まれるとお金がかかるというのも、世間のイメージに引っ張られているところがあるのではないでしょうか。

子供にお金がかかるのは教育です。大学まで行くために相当のお金がかかります。ではなぜ大学に行かせたいと思うのでしょうか。

さまざまな考えがあると思います。ですがいまだに大学に行けば幸せになれるという、親世代の「大学=幸せ」の免罪符という考え方に囚われている人が多いのではないでしょうか。

好きなことを見つけて好きなことをとことん追求できる環境をつくることが子供にとって幸せであり、成功するための条件だと感じます。

自分にとって成功とは何か。一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

自分で考える:編集後記

日本人の学校では、先生が質問を投げかけても手をあげて発言する人は多くはありません。アメリカやヨーロッパでは、多くの手があがると言います。その差は、自分で考える力の差だといわれています。

自分で意見をもっていなければ挙手して意見を言うことはできません。日本の学生はどちらかと言えば受身の姿勢で授業を受けているため、自分で考えるということをしていないように感じます。

自分で考えることができなければ、周囲の評価に流されて自分の考えたキャリアプランに進むことができません。やりたいことがわからない人や、わかっていてもそれを仕事にしていない人は、自分で考えていないといえるかもしれません。

成功の定義はそれぞれ違います。お金を持つことが成功だとする人もいれば、結婚が成功だとする人もいます。自分の成功を考えて、自分の意思で成功を掴み取ってくださいね。

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