20代で読んでおくべき本「采配」書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「采配」についてまとめました。プロとは何でしょうか。本書の著者である落合氏は、プロとは「自立型人間」のことだとしています。ビジネスパーソンもプロであるべきなのです。

采配ってどんな本?

この本はプロ野球中日ドラゴンズの監督を務めた落合博満氏の著書です。監督に就任してから8年間、すべてリーグ3位以上、そのうち4度はリーグ優勝、1度の日本一と結果残してきました。

この本はその落合氏の人材育成術や常勝組織の作り方をまとめたものです。

落合氏は、一流になるためには「自分で育つ人」つまり自立型人間になることが重要だと言っています。ビジネスパーソンとしてどのような心構えでいるべきか。成長して上を目指したい若手ビジネスパーソン必読です。

 

感情と能力

仕事をしていてうまくいかない時があります。そのほとんどがうまくいかないことと言ってもいいでしょう。

そんなとき周りの環境に原因があると考える人がいます。上司がよくない、まわりと相性が良くない。そんな考え方を落合氏はバッサリと切り捨てています。

「俺は監督に嫌われていいるんじゃないか」プロ野球には、そう思いながら悶々とプレーしている選手がいる。一般社会でも「あの上司とは相性が合わない」と悩んでいる人は少なくないという。私から言えることはただひとつ。「そんな逃げ道を自分で作るな」出典:采配

そもそも、相性で人間関係を築いたり、ものを考えるのは配偶者、家族、恋人、友人といった私生活の場面だ。社会、あるいは組織に必要なのは「能力」である。出典:采配

つまり仕事をするということは、何ができて何ができないという能力でお互いを測ることです。

ただ人間ですから感情で動きがちです。どうしても好き嫌いで人を判断してしまいます。その人の能力を判断基準にする冷静な目を持たなければいい仕事はできません。

職場はさまざまな能力で繋がったチームです。楽しくワイワイ働くことはもちろん大切ですが、それよりもお互いの能力を尊敬する姿勢を基本にすべきです。それが落合氏の考える自立型人間のベースです。

 

プロとは

また落合氏はビジネスパーソンもプロであるべきだと言っています。

本当の意味でのプロとは、自ら考え、責任を持って行動し、積極的に教えを乞い、成長を続ける、いわば「自立型人間」のことである。出典:采配

目をギラつかせ、「俺はこの世界で絶対に一流になるんだ」という若手を見つければ、彼らの成長をサポートしてやろうと考えるだけである。こちらからは教えないし、育てようともしない。ただ私に突っかかってくるなら、いくらでも相手になる。昔の職人なのかも知れないが、時代が移り変わっても、それがプロフェッショナルというものなのだと思っている。出典:采配

仕事をしていたらすべてが与えらえると思ったら大間違いです。

本来仕事とは自分で探し自分で作っていくものです。なぜそんな考え方をするのでしょうか。それは昔ながらの職人がそうだったからだと思いますが、将来自分1人の力で食べていくという心構えでいるからです。

つまり起業することと同じ意味です。

 

野心

自分でやっていくにはさまざまな技術を身につけて能力を高めていかなければいけません。ある仕事ができるようになれば次の仕事を自ら求めていかなければ与えられないのです。

ですから少しでも仕事を早く終え、次の仕事ができる時間を生み出さなければいけません。落合氏は向上心ではなく野心を持てと言っています。それぐらいギラギラした、ドロドロとした熱量が必要なのでしょう。

休みの日にも必要と思えば講習を受けにいったり、また学校に通うこともあるでしょう。つまり将来のなりたい自分像を強烈に思い描き、そのために必要なことが何かを考え、身につけるために行動すること。自立型人間になるためには強烈な野心がなければいけません。

逆に言えば野心があれば自然とそうなるべく行動するのです。

 

1番大切なことを1番大切にする

自分の力で生きていく自立型人間は孤独とも向き合わなければいけないと言います。それは不安とも言えるでしょう。将来やっていけるのだろうか。今のまま続けて大丈夫なのだろうか。不安に打ち勝つためにも野心が必要です。

不安を抱えているからこそ、試行錯誤しながら努力し続けられるのです。

ただ働いてお給料もらえればいいという考え方の人もいるでしょう。一方で将来起業するために、さまざまな能力を身につけキャリアアップしていきたいという考え方の人もいます。

自分とって何が1番大切なのか。1番大事にしたいことを1番大切にすることが必要です。この本のタイトルのように、自分の人生を自分で采配していきましょう。

 

必要とされる人間になるために:編集後記

日本社会は少子高齢化という問題に直面しています。それに伴って仕事は効率化され、終身雇用は崩壊しました。今の日本は、個人の能力が大切な社会です。

そのような状況で大切なのは、当然ながら個人の能力を高めることです。個人の能力が高ければ、1つの企業にとらわれず働くことができます。

個人の能力を高めるためには、野心的に学ぶことが重要です。孤独に向き合い、自分の力で生きていくための能力を身につけることで、終身雇用でない状況でも必要とされるビジネスパーソンになることができます。

落合氏は「自立型人間」こそがプロだとしています。自分で考え、野心的に学習することで個人の能力の高い「プロ」になることができるのです。

この本を読んで、落合氏の思想に触れてみてはいかがでしょうか。

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