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最適停止問題とは?例や応用は?結婚など身近で多発?

最適停止問題とは、ある行動をするときにもっとも効果的な結果を出すためにはどのタイミングで行動すればいいかを数学的に解く問題です。決断をする時にどうにも決められず、もっといい選択があるかもしれないと思うことはありませんか。最適停止問題はそんな決断に1つの基準を与えてくれます。この記事では最適停止問題についてまとめました。

最適停止問題とは?

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最適停止問題とは、ある行動をするときにもっとも効果的な結果を出すためにはどのタイミングで行動すればいいかを数学的に解く問題のことです。

選択し、決断しなければならない時というものは誰しもあると思います。

結婚相手を選ぶ時に、あの人を選んでおけばよかったという話はよく聞く話ですが、これが最適停止問題です。

選択基準の1つ

実は、どのタイミングで選べばもっとも自分の理想にあった結婚相手を選べるのかということが、数学的確率で出されているのです。

もちろん結婚の問題など人生の問題は、数学的な観点だけから判断するものではありません。パッと見た印象など、自分が人生の中で培ってきたセンス、いいかえれば心理学的な基準も重要です。

ただ確率として、最適停止問題のような結果があるということも知っておけば、参考になるはずです。

 

最適停止問題の代表例は?

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最適停止問題の例としてよくあげられるのが、秘書問題です。

問題

n人の候補者の中から面接を行い最適な秘書の候補を選べ

条件

  1. 必ず1人の秘書を採用する。
  2. 候補者数(最大面接回数)nはあらかじめ決められている。
  3. 候補者には順位が付けられ、複数の候補者が同じ順位になることはない。
  4. 無作為な順序で1人ずつ面接を行う。次に誰を面接するかは常に同じ確率である。
  5. 面接の直後に合否を決定する(最後まで決まらなかった場合は無条件で最後の候補者を採用)。
  6. 過去にさかのぼって不採用にした候補を合格にはできない。
  7. 候補者は採用拒否をしない。採用が決まった時点で終了。

このような状況の中で最適の候補所を選ぶことが最大の目的です。

何をもって「最適」とするか

何をもって最適とするかには2つの考え方があります。

  • 最良選択問題(第1順位の候補者が得られる確率を最大にする戦略)
  • 順位最小化問題(なるべく上位の候補者になるようにする戦略)

結果

結果は「最良選択」と「順位最小化」では数値は違うものの、最初のある回数までは採用を見送り、見送った候補者と比較してもっとも順位(評価)の高い人を選ぶのが最適であるという結果が出ました。考え方は以下の通りです。

最良選択問題

  • 7回までは無条件で不採用にし、8回以降はそれまでに不採用にした人と比較で1位ならば採用、1位でなければ不採用にして、次回の面接を行うのが最適である。
  • この「8」回の値は、nの大きさに関係なく、n×37%で与えれれる。37%の数字は正確にはn/e、e=2.718(自然対数の低)
  • nが大きければ大きいほど、1/e(37%)に近づく。

つまり、最良選択問題の方法を取れば37%の確率で最適な候補を選べることになる。

順位最小化問題

  • 順位最小化問題では、次の3期にわけられる。
  • 初期:ほぼ4/n回まで、無条件で見送る(最良選択問題より短い)。
  • 中期:ほぼ2/n回まで。暫定順位が1位なら採用。
  • 後期:後半。次第にレベルを下げる(後半の順位が緩くなるのは、不採用者が増えるからでもある)。
  • nが大きいときには、期待値は3.87に近づく。

つまり順位最小化問題の方法を取ればnによらず順位の期待値は4位以内となるのです

 

最適停止問題は身近で多発?

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最適停止問題は数学の問題なので難しく見えますが、実は身近な問題でもあるのです。

冒頭であげた結婚相手を探すときに、今まで付き合った人の中でどの人と結婚したらよかったかという問題はまさに最適停止問題です。

他にも、職に関することであれば

  • 就職の内定がいくつか出ているがどのタイミングで選べば良いか
  • 失業保険の有効なうちにできるだけ優位な職を決めるにはどうすればいいか

人生の話であれば

  • 結婚相手をどのタイミングで決めるのか
  • マンションを探して良い物件にいくつかであったがどのタイミングで買うのがいいのか

ビジネスの話であれば

  • 商品化案が次々と出てきているがいつ決定すればいいのか

他にもスポーツでも株の世界でも様々な場面で最適停止問題にあたります。

 

最適停止問題の対策は?

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以上のように最適停止問題において、最適な決断を下すためには一定の回数だけ決断を見送ると良いという結果が出ています。

ただ実際に私たちの生活ではどうでしょうか。次々に決断を迫られた時に、早い段階で決断をしてしまっていませんか。

心理学や実験経済学では、冷静に考えればもっと適した選択ができる状況にもかかわらず、早い段階で決断をしているという実験結果もあります。

次々と決断を下さなければならないという場面においては一定の回数だけ決断を見送り、そこから前との比較で最善のものを選ぶと良いでしょう。

 

選択基準を増やす

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決断を迫られる場面は多々あるものです。

印象や相性などの心理的な面で選択しても良い結果が得られるかもしれませんが、選択基準が多いに越したことはありません。

最適停止問題は数学的に出された結果なので冷たいと感じる方もいるかもしれませんが、心理的な面と一緒に使うことで、選択の幅が広がります。

迷った時には、最適停止問題という基準もあったなと思い出してみてください。

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