20代で読んでおくべき本「本質思考 MIT式課題設定&問題解決」書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「本質思考 MIT式課題設定&問題解決」についてまとめました。問題の本質を見抜くのは難しいことです。この本では、問題の本質を見つけ出し、解決するまでの手順を示しています。

本質思考 MIT式課題設定&問題解決ってどんな本?

この書籍は外資系コンサルティング会社ローランドベルガーの執行役員で早稲田大学ビジネススクール客員教授の平井孝志氏の著書です。

平井氏はマサチューセッツ工科大学(通称MIT)に留学しました。MITで物事の本質を捉える方法論を学び、本質思考の4つのステップを提唱しています。

社会に出れば様々な問題が起こります。それぞれの問題の本質を捉えていなければ解決することはできません。キャリアが短い時は考えがなかなか深まりません。若手ビジネスパーソンが物事を深く考え、問題解決方法を学ぶためにこの本をオススメします。

 

本質思考を身につける4つのステップ

本質思考を身につけるためには4つのステップがあります。

  1. モデル(原理)を描く
  2. ダイナミズムを読み解く
  3. モデルを変える打ち手を探る
  4. 行動して現実からのフィードバックを得る

そもも本質とは何でしょうか。本書では本質について「構造(モデル)×因果(ダイナミズム)」という公式で説明しています。

目に見る現象だけ変えても問題解決には至りません。 現象の裏には必ずモデルとダイナミズムがあり、ここを変えなければいけないと言っています。

 

本質思考の具体例

4つのステップを毎日遅刻する人を具体例に考えてみます。

1.モデルを描く

これは因果関係を考えるということです。

Aさんは勤務時間に毎日5分から10分程度遅刻します。この程度なら問題ないと思っている節があります。遅刻の因果関係には毎晩遅くまでお酒を飲んだり、だらだら過ごしたりして寝る時間が遅いという因果関係があるというモデルを描きました。

2.ダイナミズムを読み解く

時間軸を取り入れてモデルがどのような結果になっていくかを予測することです。モデルが中長期的にどのような結果をもたらすのかを考え、対症療法ではなく問題の根本を解決するための方策を導きます。

今回の例では以下のようになります。

このまま遅刻し続ける
同僚や上司から信用されなくなる
大きな仕事を任せてもらえなくなる
経験値が上がらず、ビジネスパーソンとして市場価値が付かない
自分の力で生きていくのが難しくなる

3.モデルを変える打ち手を探る

つまり解決方法を考えるということです。「1.モデルを描く」で考えた寝る時間が遅い理由をもう1度考えてみました。

  • 帰宅するまでにコンビニに寄り30分以上立ち読みしていた
  • 駅から家に帰るまで歩きスマホをしていたため通常10分のところを20分かかった
  • 自宅に到着して寝るまでテレビ視聴とスマートフォンを見て過ごしたため2時間以上かかった

振り返ると約3時間無駄な時間があり、この時間を睡眠に充てれば遅刻する可能性は低くなります。そこで駅までの歩きスマホを禁止し、自宅に到着してから40分以内に就寝することを義務づけました。

4.行動して現実からのフィードバックを得る

歩きスマホやめ、自宅に到着してから40分以内に寝ることで1時間半も睡眠時間が増えました。朝起きるのが以前に比べて楽になり、遅刻することもなくなりました。また睡眠時間が増えたことで仕事の効率も良くなり、生産性が上がりました。

 

本質思考のポイント

ポイントは問題の根本的な原因が何か見つける「1.モデルを描く」です。

原因が何か見誤ると解決できるものも解決できません。普段生活していると、目の前で起こった現象だけから問題を解決しようとします。

この例で言えば、遅毎日遅刻するので遅刻するなと注意することです。遅刻する根本的な原因が何かを見つけなければいけないのです。

根本的な問題を見つけるには「なぜ?」とより深く考えていかなければなりません。

  1. なぜ遅刻する→電車に乗る時間が遅い
  2. なぜ遅い→家を出るのが遅い
  3. なぜ遅い→起床時間が遅い
  4. なぜ遅い→寝る時間が遅い
  5. なぜ遅い→就寝前にテレビやスマホ見る

このように原因から根本的な理由を探っていかなければいけません。

 

問題を認識する

最も大切なことは、本人が問題を問題だ認識しているかどうかです。

遅刻する人は遅刻することを問題だと思っていない節があります。どんなことでも言えることですが、何度も同じミスを指摘される人はミスをミスと感じていないのです。なぜそのミスがいけないのか、根本的に考えていないのです。

これはやってはいけないミスだと感じるためのステップが「2.ダイナミズムを読み解く」です。ミスを放置することで、将来どのような大きな問題が起こるかを考えることです。つまり推測すること、想像することです。

目の前の出来事にとらわれず、そこから想像力働かせて考えてみましょう。根本的な原因は何か。この現象をそのままにしておくと将来どんな大きな問題が起きるか。本質を捉えることができればキャリアの経験値を高めることができるでしょう。

 

問題を解決するために:編集後記

問題の本質をとらえるのは難しいことです。その1つの方法として、本書では「なぜ」を繰り返すことを提唱しています。また問題の本質を見つけても、それをなかなか解決できない場合もあります。

例えばダイエットを例にとって説明します。

太ってしまった根本的な原因が、夜食を食べてしまうことだとします。夜食をやめればこれ以上太らないことがわかっていますが、つい食べてしまいますよね。

何かを「しない」という決断はすぐ崩れてしまうものです。ただこれを「する」決断に変えることで、決断を持続させることができます。

夜食を食べない、という決断は夜食を食べてしまった段階で終わります。では、普段夜食を食べてしまう時間に読書をする、という決断をしたらどうでしょうか。

これならいっとき誘惑に負けて夜食を食べてしまっても決断を破ったことにはならず、やる気を持続させることができます。決断を工夫することで問題を解決することができるのです。

もちろん問題の解決方法はこれだけではありません。この本を読んで物事の本質を見つけられるようになったら、独自の解決方法を見つけてくださいね。

あわせて読みたい

カテゴリー