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2017.6.22
2017.6.22
とは2016年11月30日に正式決定した
です。
名前からもわかるように「113番元素」として発見した日本の研究チームが元素の命名権を得ていました。
113番元素の初めての発見自体は2004年でした。
元素自体が非常に不安定なもので、化学に関する国際機関「国際純正・応用化学連合」が新たな元素として正式に認定し、命名権を与えるのに時間が必要でした。
実は2004年2月以降にロシアとアメリカの合同グループが別の手法により合成したと発表したのですが、113番目の元素であることの裏付けが不十分と判断されてしまいました。
いろいろな経緯を経て「ニホニウム」が正式決定したのです。
元素とは、物質を構成する基本的な粒子である原子の種類のことです。
物質の基になる元素は、原子番号1番の水素から94番のプルトニウムまでが自然界に存在しています。
実は95番以降は人工的に作り出されたもので、これまでに118番まで報告されています。
現在は元素を見つける時代から作る時代に突入しているのです。
また今回の発表と同時に、115番、117番、118番の元素についても、正式な名前を決定したことが発表されました。
115番、117番、118番の元素はいずれも先のアメリカとロシアの合同研究グループが発見したもので、地名や、人物名が元になっています。
ニホニウムは、九州大学の森田浩介教授を中心とする理化学研究所のグループが2004年に埼玉県和光市にある大型の実験装置を使って人工的に作り出すことに成功しました。
上述のとおり、ロシアとアメリカの合同研究グループが同時期に別の方法で113番元素を発見していました。
ただ合成方法や合成回数の面で森田教授のグループの優位性が認められ、元素の命名権を獲得しました。
森田教授はニホニウムという名称について
「日本の名前がついた元素があれば、中学生や高校生の中に科学に興味を持つ人が少しでも増えるのではないかと思って、期待しています。」
と公言しています。
また、元素の発見は基礎研究なのですぐに役に立つものではないとした上で
「おもしろそうだと思ったら徹底的に追究するという心をもっていれば基礎研究は発展していきます。」
としています。
今回の決定が科学の発展に役立つことが期待されます。
ニホニウムとはどういう元素なのでしょうか。
ニホニウムは加速器を使って
に高速で衝突させ、核融合反応により元素合成させることによって生成されます。
周期表ではアルミニウムなどと同じ13族に位置づけられます。
理化学研究所は線形加速器を使って亜鉛の原子核を光速の10%まで加速し、ビスマスの原子核に衝突させて合成させ、2012年までに計3個の合成を高い信頼性で確認しました。
ニホニウムの陽子と中性子の数を合わせた質量数は278で、鉄より約5倍重いといわれています。
寿命は千分の1秒以下と短く、化学的な性質はわかっていません。
理科学研究所では10年で3個しか確認されておらず、現時点では実用性はないものです。
ただ今回の元素の発見のような基礎研究の発展が将来人類にとっての大発見や大発明に繋がっているといわれています。
ニホニウム自体の実用性は現時点ではありません。
ニホニウムが人類に恩恵をもたらすのは、もしかしたら数百年後になるかもしれません。
しかし、将来の科学の発展に繋がっているのは確かです。
また、科学的な話題が増えることで、子供が科学に目を向けるきっかけになることも重要なことです。将来のノーベル賞受賞者がこのニュースをきっかけに生まれているかもしれません。
新しい元素の発見ということがあらゆる方面に影響を与えていくのです。
新たな元素の発見をきっかけに科学に興味を持ってみてはいかがでしょうか。