20代におすすめの転職エージェント全15選!選び方は?そもそも使ったほうが良い?転職サイトとの違いは...
2017.1.7
2017.1.7
ディーリング業務とは、外国為替取引業務のことです。ディーリング業務はdealingに由来しています。dealとは取引にあたる言葉です。一般的にこの業務に従事する人をディーラーと呼びます。
ディーリング業務はマーケットの動きや世界情勢に対して早急に対処し続けなければなりません。のんびり構える業務ではないということです。
ディーリング業務は銀行や証券会社のマーケット部門(市場部門)にて行われる業務です。銀行や証券会社で行われるディーリング業務には大きな違いはありません。
ディーリング業務には主に2種類に分けられます。
2種類のディーリング業務
プロップディーリングとは自己負担で行う為替や証券の取引のことです。自己負担で行うため自己売買とも呼ばれます。
自己の資金を運用して収益をあげることを目的に行われています。もちろん有価証券や為替変動リスクを伴います。仮に負担が生じる場合は全て銀行持ちになります。
基本的に取引は巨額なので、収益をあげる時は巨額のマネーを獲得することができますが、損失が発生するときは◯億円の損失であることも珍しくないようです。
また、取引は世界中の市場にて行われています。市場は各国の経済指標や政治情勢に敏感に反応するので、逐一チェックする必要があります。日本が真夜中でもニューヨーク取引所は開いているので、気を休めることは難しいと考えられます。
銀行によっては、運用実績が自己の給与に反映されるところがあります。外資系投資銀行に多いです。仮に実績が良くない場合は即時解雇ということもあるようです。
こうした背景から、ディーリング業務に従事する人は限定されます。ただ世界の情勢変化の波に乗り、膨大な資金を動かしたいと考える人にはオススメする業務です。
カスタマーディーリングとは顧客を担当して外国為替取引業務を行うことです。プロップディーリングでは銀行の収益を上げることが目的だったので、業務内容の目的が違います。
ここでの顧客はほとんど企業になります。顧客から注文を取り付けた際に、良いレートで取引を行える取引相手を見つけて取引を成立させます。
例えば、海外輸出を手がけている企業が外貨から円に切り替えたい時に銀行のカスタマーディーリングに依頼します。依頼後、カスタマーディーリング担当者(もしくはインターバンクディーラーと呼ばれます)が最良の取引レートで外貨と円を交換し、円を顧客に引き渡すことになります。
マーケット部門は少数精鋭であるため、ディーリング業務に従事するチャンスが限られているといえます。そこでディーリング業務の特徴から求められる人物について考えます。
ディーリング業務の主な特徴は以下のとおりです。
次にディーリング業務に求められる力を割り出すと以下のとおりです。
先ほどもご紹介したように、マーケットは各国の経済指標や政治情勢に敏感に反応します。時にはイギリスのEU離脱派勝利やアメリカの大統領戦におけるトランプ勝利など、マーケットが予測していなかった事態が発生することもあります。
そうした予想外の時にマーケットの相場は荒れますが、ディーラーが動揺することなく、冷静に判断し迅速に行動に移すことが求められます。
もちろん、収益を上げるチャンスが巡ってきた時にも同様な態度が求められます。
ディーリング業務は世界の市場参加者と取引を行うので、英語を使う業務です。日系大手のマーケット部門であれば、現場で外国人労働者とともに仕事することは珍しくありません。
為替相場を先読みして取引を判断するため、過去に似た相場があったか、似た相場なら為替はどう動くかといった記憶や経験に裏付けされた勘が必要になります。
ディーリング業務は巨額のマネーが動きます。さらに1日に何度も売買が行われます。相当なプレッシャーの負荷がかかりますが、負けない根性が必要と言われています。
世界中を通してみれば市場は24時間開いています。常に気を抜けない状態であることはもちろん、シフト制の場合もあり夜勤になることも十分あります。休みを取りにくい背景から体力がある方が向いていると考えられます。
ディーリング業務は銀行の中でも精鋭部隊が行っています。世界を相手にダイナミックな取引を次々に成立させ、銀行の収益を上げていくことから銀行の花型とも考えられているようです。
ただ、ディーリング業務は世の中の仕事の中でも特に忙しく困難な業務であることで知られています。困難に挑戦し、自らの価値を上げたいと考える人にとってうってつけな業務ではないでしょうか。