政務活動費とは?いくら支給される?問題点は?オンブズマンが監視する?

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政務活動費とは、地方議員の活動に必要な経費として支給される費用のことです。金額や使途、報告の方法、有無は自治体ごとに決められます。このことが不正が多発する原因の1つです。市民オンブズマンが政務活動費の実態を調査、公開し、さらなる情報公開を求めて活動しています。あなたは政務活動費という制度、またその実態をご存知でしょうか。税金が不正に使われる多くの問題を抱えていることがわかります。この記事では政務活動費についてまとめました。

政務活動費とは?

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政務活動費とは、地方議員の活動に必要な経費として支給される費用のことです。

政治家の報酬とは別に自治体ごとに税金から支払われるもので、もともと「政務調査費」と呼ばれる、主に政務調査に使われるものでした。

現在は範囲が広がり「政務活動費」という名称になっています。

地方議員などの政治家は個人商店と同じようなもので、活動していくうえで事務用品や人件費などの費用が必ず発生します。具体的には以下のような費用が発生します。

  • 調査研究費
  • 研修費
  • 広報費
  • 会議費
  • 資料作成費
  • 資料購入費
  • 人件費
  • 事務費

政務活動費のはじまり

政務活動費が議員に支払われるようになった背景には、地方議員の権限の拡大があります。

1999年に地方分権一括法が施行され、それまで国が請け負っていた権限が地方議員に移されていきました。つまり、地方議員の役割が重くなり、仕事の量も増えたのです。

地方議員の権限が大きくなるのに伴って調査活動基盤の充実が必要となり、活動費をつけることが許されました。

 

政務活動費はいくら支給される?

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政務活動費の金額は自治体によって違います

現在のところ、地方自治体の議会ごとに政務活動費の額、使途、内容、報告の有無まで決めています。そして政務活動費の金額を決めているのは議員自身なのです。

つまり、政務活動費はある程度地方議員の都合のいいように使える費用になっているといえます。もちろん自治体の規模によって予算が違いますので、自治体の力によってその額は変わってきます。

 

政務活動費の問題点は?

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政務活動費に関する不正問題は全国各地で起こっています。

ニュースで取り上げられて大きな話題を呼んだものもあります。政務活動費で高級車を購入したり、領収書を偽造したりといった事例が発生しており、あげたらきりがありません。

このような問題が多発する理由は、政務活動費の制度上の欠陥によるものといえます。

議会ごとに議員自身で政務活動費の金額、使途、報告の有無まで決められるので、議員が好きなように制度を運用できるような仕組みになっているのです。

自治体によっては領収書を提出しなくても通るようになっている地域もあるなど、明らかな欠陥が制度自体にあることが指摘されています。

制度自体を議員が運用できるので、不正をしている議員自身ではこの制度の改善ができない状態なのです。

 

不正を監視するオンブズマン制度

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議員が制度を運用している状態を改善するには第3者の介入が必要です。そこで「全国市民オンブズマン連絡会議」というものがあります。

オンブズマンとは行政監察委員のことです。

全国市民オンブズマン連絡会議は、国や地方公共団体等にかかわる不正・不当な行為を監視し、これを是正することを目的とする市民オンブズマンの情報交換・経験交流や共同研究等を行うため、1994年に結成されました。

全国市民オンブズマン連絡会議は、全国に77ある市民オンブズマン団体から成り立っています。全国市民オンブズマンが、行政ごとの収入、歳出を含め、政務活動費の実態を調査し、公表するという活動を行っています。

政務活動費の実態を公表することで、市民が手軽に政務活動費の情報にアクセスできることで、制度の改善が望めます

ただ会計帳簿・視察報告書などは公開されていない議会も多く、ネットですべて公開されることを求める運動が続いています。

 

不正のない税金の使われ方を目指して

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議員の報酬も政務活動費も税金から支払われています。

市民オンブズマンが活動を広げていますが、現在も多くの問題が起こっている状態は変わりありません。ただ制度自体は議員が運用できるものです。

現在のところすべて議員次第で、いくらでも制度を使われてしまうのです。

制度の改善が求められていまが、それを決めるのも議員であるという状態をどのように脱することができるでしょうか。ひとりひとりが政務活動費の制度の実態について知ることが、制度の改善につながるのかもしれません。

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