20代で読んでおくべき本「影響力の武器」書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「影響力の武器」についてまとめました。まわりにいる人たちの影響力というのは大きいものです。買ってみたら対して必要ではなかった、という経験をお持ちの人もいるのではないでしょうか。

影響力の武器ってどんな本?

この本はアメリカの社会心理学者ロバート・B・チャルディーニ氏が書いた、心理学に基づいた人へのアプローチ方法をまとめたものです。人を説得し行動させるためには6つのアプローチ方法があると言っています。

このアプローチ方法は買うという購買プロセスの最終段階で威力を発揮します。営業だけでなく日常会話の中でも応用できるアプローチです。

また、今あるビジネスがどのように顧客を獲得しているかを学ぶこともできます。人がどういう心理で購買するのか理解できます。若手のビジネスパーソン、特に営業やマーケティングに携わる人に読んでもらいたい1冊です。

 

アプローチ1「返報性」

人は受けた恩を返したくなるという人間の心理に基づいたものです。人は他人から何かしらもらうと恩義を感じ、それを返したいという気持ちを持つ傾向にあります。

例えばスーパーでの試食や無料のカウンセリング、セミナー、サンプリングもこの返報性の原理を使ったアプローチ方です。

 

アプローチ2「希少性」

限られたものほど欲しくなるという心理を利用したアプローチ法です。希少性を高める方法として、個数限定やシーズン限定、地域限定などがあります。

またPCサイトの時間限定セールも同じです。他にも会員登録した人にのみ特典があるといった顧客の権限を限定するというアプローチもあります。

 

アプローチ3「権威」

肩書きや経験などの権威を持つ人に対して人は信頼を置く傾向にあります。この権威を活用してアプローチする方法です。

ある分野で、知名度の高い組織や発言力ある人などの意見に従うのはまさに権威を求める人の心を刺激した結果です。

お茶などで特保と呼ばれる特定保健用食品見たことがあると思います。これは国の権威を利用したアプローチ方です。

他にも本の帯に著名人の推薦文が書かれていたり、化粧品やサプリメントの商品紹介にどこかの医師がコメントしたりしているのも同じやり方です。

 

アプローチ4「コミットメントと一貫性」

人は誰でも自分で伝えた約束を守ろうとする気持ちを持っています。なぜなら社会に出ると一貫性がある人が評価される傾向があるため、自分が決めたことを口にしたり書面に残したりすると、それを守ろうとする気持ちが強くなるからです。

自分でコミットしたものに対して一貫した姿勢を保とうとする習性を活用したアプローチです。

 

 

アプローチ5「好意」

好きな人に同意したくなる気持ちも人の心を大きく動かします。

仲良しの友達からおすすめの商品を購入したり、お気に入りの店員からたくさんの商品を買ってしまうなど、好意があったからその行動をとったという経験がある人は多いのではないでしょうか。

人が好意を抱く理由は3つあるといいます。

  • 自分に似ていること
  • 自分を褒めてくれること
  • 同じゴール目指すこと

インターネットの発展で見込み客が様々なプラットフォームで人や企業とつながりを持ち、能動的に共感や好意を抱く場が増えています。

この3つのポイントを押さえたコンテンツを提供できれば、ターゲットと良好な関係を築けるといえます。

 

アプローチ6「社会的証明」

周りの動きに同調したくなる気持ちも人の行動を大きく左右する要素です。

例えば町を歩いていて多くの人が空を見上げていたら、その場に遭遇した人のほとんどは同じように空見上げます。

これはみんながやっているからには何か理由や価値があるに違いないという心理が働き、他人の行為を自分に反映させる傾向あるからです。

例えばスーパーで「売り上げNo.1」と書かれていると、みんな買ってるんだなという安心感が増し、商品に対する信頼度も上がります。

みんながやっているからという社会的証明は特に日本人の国民性叶ったアプローチ法だと言えます。

 

自分で考えることが大切

上記した6つの心理学的アプローチ法はどこかで目にしたことがあると思います。

この接触方法はビジネスだけでなく日常でも頻繁に使われています。ただこのアプローチ方法は、心理学上最後のひと押しに気をつけなければならないことがあります。

それは1種の催眠術にかかったようなもので、思考停止になってしまうことです。

例えば家など大きな買い物をする際、営業パーソンに「地震への耐久性は東大教授の◯◯先生の太鼓判があります。売り上げ業界No.1です。みなさん買っています」とアプローチの連打を受けたとします。

このときに冷静に自分の頭で考えることが必要です。

東大教授はあなたを守る訳ではありません。売り上げNo.1だからと言って全てがいいものではありません。みんな買ってるから自分も買うかどうかも別問題です。

つまりあなたがどのように考えるかが1番大切なのです。

ですから今回取り上げた影響力の武器は、自分が使うときにも使われるときにも自分の冷静な考え、判断を持ち続けることを忘れないで下さい。

 

まわりに流されないために:編集後記

日本人は特に、周りの人に影響されやすいように感じます。それは協調性があるともいえますが、自分で考えていない、自分を持っていないということもできます。

バンドワゴン効果という心理効果があります。ある選択肢を支持する人が多いほど、その選択肢に対する支持が強くなるという効果です。

この効果は日本人に特に有効だといわれています。

自分がどう感じるかという絶対的価値に基準をおけば、周囲に流されることもなくなります。相対的に物事を見るせいでまわりに流されてしまうのです。

かくいうこの記事の編集者も、周囲に流されてしまうことはよくあります。ラーメン屋さんに行列ができていたら、美味しいに違いないとつい並んでしまうこともしばしばです。

人を説得するためにも、周りに流されないためにも、この本のアプローチを知ることが大切なのです。

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