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人との出会いが少ない?元保険屋が見た40代フリーライターの人生

この記事は寄稿記事です。保険の営業職に勤めていた経験を持つAさんが見た、40代のフリーライターの人生を紹介します。フリーライターは出版社から信頼されることで仕事の依頼が増えていきます。人との出会いが少ない仕事のため、交際相手や結婚相手が見つからないという悩みを抱える人が多いようです。

雑誌業界は不況

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雑誌はかつて1兆円の市場規模でした。ただ年々売れなくなり、ここ10年で約3000億円もマーケットが縮小しています。今では市場規模は約7700億円です。

出版社の売り上げの一部である広告のシェアも、テレビや新聞などの媒体のなかでのシェアも年々減少しています。今では約1.8%ほどになっています。

そんな雑誌業界の構造的な不況のなかにあっても仕事を増やしている人がいます。それがフリーライターです。

 

出版社勤務からフリーに転身が多い

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フリーライターは文字通り原稿を書く人です。出版社から「何日までにこんな記事を書いて」という依頼を受けます。自分で取材のアポイントを取り、カメラマンと一緒に取材先に行きます。

毎月何十件という依頼を抱えているので徹夜をすることが多いようです。

フリーライターは元々どこかの出版社で雑誌の記事を書いていた人がほとんどです。出版社にいたサラリーマン時代に人脈が作られています。その中にはフリーライターもいます。

出版社で働いていると、フリーライターから「こんな仕事があるんだけど人手が足りないから記事書いてくれない?」と頼まれることがあります。何件か書いているうちに「仕事の依頼はあるからフリーでやってみよう」と、フリーライターに転身する人が多いそうです。

フリーライターとして活動していると出版社とのつながりがあります。出版社は異動があるため、どんどん人脈が増えていきます。一方、ライター仲間というのはあまり広がりません。

フリーライターは仲の良いライター同士で情報交換や仕事の依頼をしています。

 

美容ライターの場合

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私が見たのは美容ライターです。

女性誌には化粧品の広告記事があります。「効果・効能はうたってはいけない」という法律上の決まりがあるため、その化粧品の特徴などをあたかも広告ではないように書きます。

美容ライターの取材は出版社経由で送られてくる化粧品を実際に何日か使うことです。その依頼は毎月何十件もあるため化粧品の数が多く、家には使い切らない化粧品が山のように置いてありました。

妻がいた私はそのお宅に訪問するたびに「もう使わないので」と大量の高級化粧品をいただいて帰っていました。

その美容ライター自身は普段まったく化粧をしない人でした。そんな人が化粧品の原稿を書いていることを面白いと感じていました。

締め切り前、特に月の前半は人と会う暇もないくらい忙しいです。家にこもり朝から夜中までずっと原稿を書き続けます。「外を出歩くより家にいる方が好きという人でない限り耐えられないのではないか」と思えるくらい家に缶詰め状態になります。

夏のお盆前やクリスマス、お正月前は1年のうちで忙しい時期です。このタイミングで雑誌は特集号や特別増刊号といった特集を組むので、普段と比べると仕事の量が3倍くらいになるそうです。

 

フリーライターは信頼が大事

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雑誌社お抱えで毎月50本前後の仕事があるフリーライターの場合、年収は800~900万円です。個人事業主なので、経費などは自分で出さなければいけません。ただし大きな出費というわけではないようです。

仕事のあるフリーライターは好きなものを食べ、好きなものを買い、たまの休日には旅行に行くといったと悠々自適な生活をしています。

しかし、年収800~900万円稼ぐフリーライターはごく一部です。ほとんどの人は年収300万円くらいだそうです。

フリーライターの仕事は次の仕事が依頼されるどうかです。1度原稿を依頼された時に締め切りまでに仕上げ、内容も良いとなれば出版社から再び仕事の依頼が来ます。1度実績を作ると毎月毎月仕事が来るようになります

反対に、締切に間に合わなかったり内容がイマイチだった場合には出版社の信頼を失ってしまいます。次から仕事を依頼されることはなくなります。

 

人との出会いが少ない仕事

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活躍して稼いでいるフリーライターにも悩みがあります。交際相手がいない、結婚相手が見つからないという悩みです。特に女性ライターに多いです。

ライターは取材に行く時や出版社と打ち合わせをする時以外は基本的に家で執筆作業しています。そのため人との出会いがほとんどありません

私もフリーライターに会うたびに「誰かいい人いませんか」と聞かれていました。40代で独身女性となるとかなりハードルが高く、なかなかお役に立つことができませんでした。

また私が出会った女性のフリーライターは10人が10人とも「家事洗濯が苦手」と言っていました。1人暮らしだと食事はコンビニで買ってきて済ますという人が多かったです。

原稿量が半端なく多いので「ご飯を作っている時間や掃除する時間すら惜しいんです」と話していました。

収入が高いので特に結婚しなくてもという人もいました。ただ私が出会った10人中8人は結婚したいと話していました。「独身女性が犬を飼うと結婚できない」と言われることもありますが、10人中6人は犬を飼っていました。

 

実力が収入に直結する厳しい世界

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フリーライターとして稼ぐようになるには実績と依頼主との信頼関係が必要です。信頼されれば仕事の依頼が増え、信頼されなければ減っていきます。

仕事が多い人は年収800万円~900万円、多くの人は年収300万円ほどといわれています。ライターとしての実力が収入に直結しています

原稿量が多いと家にこもって仕事をするようになります。家事をする時間すら惜しむような生活になるため、フリーライターには忍耐力も求められます

フリーライターは不況に苦しむ雑誌業界のなかにあっても仕事を増やしています。ただ今後ますます雑誌が売れなくなってくると、実力のあるライターだけが生き残る厳しい世界になってくると考えられます。

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