春闘とは?春闘の歴史、概要、2017年のベアを知っておこう

春闘とは労働組合が経営者層に対して賃上げ要求などを求める争議のことです。ここ数年は政府の介入もあり約2%の賃上げ率を確保しています。みなさんがもらっている給与水準のは当たり前と思っていませんか。今の給与水準のうらには春闘の歴史があります。この記事では春闘の歴史や最新トレンドについてまとめました。

春闘とは?賃上げは?

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春闘とは、労働組合が経営者層に対して賃上げ要求などを求める争議のことです。

毎年3月頃から一定期間にわたって争議を行うために春闘と名付けられました。

 

経営者がお金とお金に関する情報を握っているので、構造的に労働者の方が弱い立場にあります。

労働組合が戦うことで労働者は賃金上昇を獲得してきました。

 

経営者と労働者の考え方の違い

経営者は会社の利益を最大限に出すために、絶えず数字を見ながら経営を行っています。

 

当然ながら、できるならば出ていくお金を少なくしたい思っています。

それが経営者の仕事だからです。

 

一方で労働者は会社からお金をもらうために働いているので、なるべく多く会社から貰いたいと思っています。

この両者の駆け引きが春闘です。

 

賃上げ

春闘では「定期昇給」や「ベア(ベースアップ)」という言葉が使われます。

定期昇給 賃金表に基づいて、年齢や勤続年数によって賃金が上昇していく分
ベア 定期昇給+α、昇給の数準をあげてもらう分

ベースアップを行うことで初めて労働者の生活水準が上がるといえます。

 

このベースアップの上昇率を「ベア〇〇%要求」などという表現として使います。

 

春闘の歴史は?

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1955年に8つの産業別労働組合が一緒になって賃金闘争を開始したのが春闘の始まりです。

それ以前は企業ごとに賃上げの時期が異なり、バラバラに交渉していましたが、組合側が経営側による賃上げの抑制に対抗するために、労働組合が産業の違いを超えて共に闘うことになりました。

当初は労働組合のナショナルセンターである総評が中心になって春闘に取り組んできましたが、1990年からは連合が中心となって取り組んでいます。

 

春闘組織

労働組合には2つのナショナルセンター(各労働組合の全国中央組織)があります。そのそれぞれに春闘組織があります。

ナショナルセンター 春闘組織
日本労働組合総連合会(連合) 中央闘争委員会または中央執行委員会
全国労働組合総連合(全労連)  国民春闘共闘委員会

全国中央組織にある各委員会が中心になって賃上げ要求を行っているのです。

 

春闘による賃上げの推移は?

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春闘が始まった1955年から見ると、賃上げ率は1973年まで急速度で上がり、1973年から現在に至るまで小幅に上下はありますが下がり続けいています。

最近の5年間で見ると約2%前後の賃上げ率を確保できています。

1%台が続いていた時期を考えると悪くない数字といえるでしょう。

 

官製春闘

この改善した賃上げ率には、政府の意向が強く働いているといわれています。

2013年9月、首相官邸の主催の「経済の好循環実現に向けた政労使会議(政労使会議)」において、総理を中心とする政府が経済界に賃上げを幾度となく要請しました。

 

本来、労使間で行われるはずのベースアップ交渉に政府が強く介入したことから、その翌年の2014年の春闘は官製春闘と呼ばれるようになりました。

以降も政労使会議が16年4月までに計10回行われるなど政府の要請などが続き、2015年、2016年の春闘も官製春闘と呼ばれています。

 

2017年のベアは?

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経団連の集計では2017年のベア「2.37%」と発表しました。

「賃金の底上げ・底支え」「格差是正」を課題とし、妥結額は7755円で4年連続のベア7000円越えです。

 

一方で、経営者側は賃上げに一定の理解を示しつつも、経済状況を考えると賃上げに慎重にならざるを得ないという姿勢を示しています。

春闘相場をけん引する自動車業界においても、急速な円高による大幅減益が予想されることから、賃上げに関して厳しい声が上がっています。

 

経営者と労働者

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当たり前ですが、会社というものは常に経営者と労働者がいます。

経営者は賃金という形で労働者に対して意思を示します。

労働者も経営者に対して色々と意思の示し方ができます。

 

ただその力関係は常に同等であるとは限りません。

労働者が黙っていれば、常に経営者に有利な構造があるということは忘れてはいけません。

 

労働者が意思を示す1つの形として春闘があります。

給与が現在の水準になっているのは、春闘の歴史的な役割が大きかったともいえます。

 

これから就職や転職する方も、春闘を知って自身の給与を考える参考にしてみてくださいね。

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