ムダの正当化とは?世の中効率重視?ムダなことなどない?

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ムダの正当化とは、ムダなことをムダにしないという考え方です。一般的にムダとされていることも、付加価値を与えることで新しい価値を生み出す可能性を秘めています。ムダなことばっかしていると自分を責めていませんか。実はそこにはムダではなく価値が潜んでいるかもしれません。この記事ではムダの正当化という考え方についてまとめました。

ムダの正当化とは?

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ムダの正当化とは、簡単にいうとムダなことをムダにしないことです。

経済においてムダははっきり定義されていますが、実生活においては経済のようにムダを定義できるものではありません。実生活にも経済におけるムダの考え方を取り入れすぎてしまい、窮屈に考えている人もいるのではないでしょうか。

ムダの正当化という考え方は、ムダを少しポジティブに考えなおさせてくれます。

ムダをムダにしないとは具体的にどういうことでしょうか。以下、ムダの正当化を「ムダ」と「正当化」の2つに分けて考えます。

 

世の中の「ムダ」

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経済においては価値を生み出さない(=ムダ)ものは、嫌われる方向にあります。最小限の労力で、最大限の効果を生み出すことが、合理的で利益を産むからです。

日本社会のムダが排除される傾向は、トヨタ生産方式と呼ばれる徹底的にムダを排除し生産力を上げる考え方がもとになっています。

トヨタ生産方式

トヨタ生産方式とは、トヨタが7つのムダを設定して生産ラインの効率化を図るために考えられた生産方式です。

1.作り過ぎのムダ その時点で必要のないものを余計に作ること
2.手待ちのムダ 前工程からの部品や材料を待って仕事ができないこと
3.運搬のムダ モノの必要以上の移動、仮置き、積替えなどのこと
4.加工のムダ 従来からのやり方の継続といって、本当に必要かどうか検討せず、本来必要の無い工程や作業を行うこと
5.在庫のムダ 完成品、部品、材料が倉庫など保管され、すぐに使用されていないこと
6.動作のムダ 探す、しゃがむ、持ち替える、調べるなど不必要な動きのこと
7.不良をつくるムダ  不良品を廃棄、手直し、作り直しすること

以上の7つのムダは経済的な付加価値を生み出さず、原価を増やすものとされてはっきりと定義されています。

経済以外のムダ

では、私たちの実生活における、経済以外のムダはどうでしょう。

経済のように「利益を得る」という絶対的価値があれば、価値のないもの(=ムダ)ははっきり定義できます。ただ経済以外の部分においては、場合ごとに価値観は揺れているものです。価値観が揺れれば、ムダについても揺れます。

つまり価値観次第でムダも変わるということです

 

「正当化」の危険性

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正当化についても価値観の話になります。

正当化の本質は、ある価値観に対して別の価値観を上塗りすることです。価値観は多様ですので、正当化すること自体には良い悪いはありません。

ただ価値観の設定の仕方で、自分にとってネガティブな結果をもたらすことがあります。

自己欺瞞

本来、自分の望まない価値観で上塗りする正当化というものがあります。これを自己欺瞞といいます。

自己欺瞞とは、自分で自分の心をあざむくことです。自分の良心や本心に反しているのを知りながら、それを自分に対して無理に正当化することを意味します。

自分の価値観に対して他人の価値観で上塗りするといってもいいでしょう。ここでいう自分の価値観とは自分の本心のことです。

自己欺瞞の状態とは、他人の価値観に自分の価値観が支配されている時なので、他人に対しても自分のように支配を強要してしまいがちです。

自己肯定

逆に、他人の価値観が強い中で、自分の価値観を上塗りする正当化もあります。これが自己肯定です。この状態の時は、自分は自由でいたいので、他人に対しても寛容になりがちです。

 

ムダの正当化の定義は?

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絶対的な価値観をはずしてみると、ムダということも絶対的ではなくなります。「これは絶対にムダだ」思えていたものが、見方を変えるだけで「これは本当にムダか?」と思えてきます。

「ムダ」と「正当化」を詳しく見た上で改めて「ムダの正当化」について考えると、ムダの正当化は「一般的にムダかもしれないものを、自分の価値観で上塗りする」と定義できます。

何をムダとするかは自分で決められるのです。

自分にとってムダなことを正当化するのではなく、他人にとって(一般的に)ムダなことを自分の価値で正当化することでムダに新たな価値が生まれるといえます。

 

様々な場所で当てはまる

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ムダや正当化の考え方は経済にも当てはまる考え方です。

誰もが価値を見出してないものに自分で付加価値を与え、新しい価値を生み出すということは、他人がムダだと思っているものに対して自分の価値観を上塗りするムダの正当化と言えます。他人との差異を生み出すのでビジネスチャンスになるのです。

何をムダとして何を価値があるかということは絶えず動いていることを忘れてはいけません。

様々な場所で価値観というものは揺れています。絶対的な価値観を疑うことで新しいチャンスを生み出すことができるようになるともいえます。

絶えず動く価値観を自分のものにするために、ムダの正当化という考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。