20代で読んでおくべき本「勝つ人の考え方 負ける人の考え方」の書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「勝つ人の考え方 負ける人の考え方」についてまとめました。成功する人には成功する人なりの考え方があるものです。この本では、クレディセゾン社長の林野氏の勝負に勝つための3つの考え方が記されています。

勝つ人の考え方 負ける人の考え方ってどんな本?

この本はクレディセゾン社長、林野宏氏が書いたビジネスや人生で勝つためのエッセンスをまとめたものです。

林野氏は仕事も人生も勝負であると考えています。能力に差はなく、あるのは情熱の持続力と言ってます。そして勝負に勝つために必要な能力、考え方の3つのポイントを挙げています。

  1. 時間・空間・人と構想力を使ったマーケティング
  2. ギブ&テイク(ギブありき)
  3. 顧客目線で考えること

過去の歴史や麻雀といった遊びなどさまざまなことに話題が行くので、これから社会人になる人がどんな志で働いていけばいいかとても参考になります。

 

マーケティングで最も大切なことは?

林野氏は西武百貨店に入社し数多くの実績を残したあと、経営難に陥っているカード会社のクレディセゾンに転籍します。そこでどうやったら経営を立て直すことができるかを考え、様々な革新的な手法で会社を業界1位にしました。

具体的には80年代初めに「即与信、即発行、即利用」を実現させました。1番買い物をする女性をターゲットをにし、女性はいきなり高額な買い物はしないのでキャッシング枠を抑えてカード発行を優先させたのです。

ほかにも暗証番号もサインも不要なサインレスを業界で最初にやったり、これまで2年ぐらいで消滅していたカードのポイントを無期限の永久不滅にしたりしました。

今では当たり前のことを先駆けてやってきたのがクレディセゾンです。

林野氏は「縮小する市場にあっては、限られたパイの奪い合いだ。後れをとった者に分け前はない」「ビジネスにおいて最も大切なこと、それは先手を打つこと」と言っています。

まさしく追い込まれた中で革新的な英断を繰り返してきたわけです。

マーケティングで最も大切なことは常に好奇心を持って「なぜ?」と疑問を持つことだと言っています。好奇心を持っていればアンテナが立ち感性が磨かれると言っています。

麻雀の腕もプロ級で、ビジネスも人生も最後は直感が大切とも言っているので、そのために感性を磨く必要性を感じているのではないでしょうか。

 

勝負に勝つための視点1

マーケティングを考えるための視点として「時間・空間・人+構想力」を紹介しています。

時間は過去から現在に至る時代の流れをつかみ、正しく「今」という時代を認識し、未来を予測する「時間」という視点です。

空間は自分たちが行なっていることがどのくらいの範囲に影響を及ぼしているかを検証する「空間」という視点のことです。

さらに物やサービスを買う人たちの価値観がどのように変わってきたか、これからは何を期待しているのかを分析する「人」という視点です。

これらにプラスして最後は構想力をあげています。構想力とはいま起こっていない世の中の事象を予測し、そこでビジネスを成功させるためにどう行動するかを計画する能力だと言っています。

 

勝負に勝つための視点2

「ギブ&テイク(ギブありき)」は、お互いにとっていいことを考えなければビジネスも人生もうまくいく訳がないことを示しています。これは世の中の普遍的な価値だと思います。

ですから最初からテイクすることだけを考えていてはいずれそっぽを向かれます。まず相手に与えること、メリットだけを考えて行動することを心がけていればいつか何らかの形でお返しがくるものです。

 

勝負に勝つための視点3

最後の「顧客目線で考えること」も先ほどのギブ&テイクとつながる考え方です。

お客様が何を望んでいるのかをまず知らなければいけません。最終的に利益というテイクを求めているとしても、相手が何を求めているのかを考え尽くさない限りは利益は出ないのです。

このニーズをつかむことはとても難しいことです。なぜならニーズには顕在的ニーズと潜在的ニーズがあるからです。顕在化しているものは顧客も自分で必要性をわかっているものです。例えば鼻がムズムズすればティッシュが必要ですし、寒いなと思えば上着を羽織るといったことです。

一方の潜在的なニーズとは、いざというときにはその必要性は感じるものの今すぐに必要かというとそうではないものです。例えば生命保険などその最たるものですし、この本の著者が扱うクレジットカードもそうでしょう。今必要ないものを今必要だと感じてもらうことは大変難しいことです。

ですから顧客目線で考えるために顕在的ニーズと潜在的ニーズの2つの視点が必要です。

 

好きこそものの上手なれ

著者はこのような考え方を実践して業界1位をつかみました。ご本人は1番楽しいことは経営だと言っています。やはり好きこそものの上手なれです。

努力すればツキが回ってくるとも言っていますが、本人は努力とは思っていないのではないかと感じます。なぜなら好きなことをやっているからです。

ただ好きなことはどこかに転がっているわけではありません。林野氏がクレディセゾンに転籍した時はショックだっと思います。それでもその新しい仕事にのめり込むうちに楽しさを知って行ったのだと思います。まずは目の前の仕事に没頭することが大切なのではないでしょうか。

 

好きになるまでやってみる:編集後記

林野さんは本書の中で、経営が1番楽しいとおっしゃっています。好きなことをやっているからこそ成功したとも言えますが、やっていることを好きになったから成功したという見方もできるのではないでしょうか。

厚生労働省公式ホームページ「新規学卒者の離職状況」によると、2013年3月卒の3年目までの離職率は約31.9%です。およそ3人に1人が新卒での職を離職していることになります。

離職している人は、自分の仕事を好きになる努力をしたのでしょうか。入社して1年や2年で仕事の楽しさを見出すところまで到達したのでしょうか。

もちろん、法外な残業や成果に見合わない薄給の仕事を何年も続ける必要はありません。ただ、なんとなく嫌だったから仕事を辞める、というような曖昧な理由ならもう少し続けてみるといいかもしれません。

好きなことをやっているときは時間の流れが早いものです。好きになるまで仕事に打ち込むことが、勝負に勝つためのポイントの1つかもしれませんよ。

この記事を読んで本書に興味を持った人は、是非手にとって見てくださいね。

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