20代で読んでおくべき本「マーケット感覚を身につけよう」の書評

この記事は書評に関する寄稿記事です。40代ビジネスパーソンの方より頂いた、40代目線から見た20代のうちに読んでおくべき本の書評をもとに構成しています。今回は「マーケット感覚を身につけよう」についてまとめました。皆さんはマーケット感覚が身についていますか。これが身につけば、転職しても安定的に収入を得ることができますよ。

マーケット感覚を身につけようってどんな本?

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この本は元コンサルティング会社勤務で人気ブロガーのちきりんさんの著作です。ちきりんさんはマーケット感覚をこう定義しています。

商品やサービスが売買されている現場のリアルな状況を想像できる能力。顧客が市場で価値を取引する場面を、直感的に思い浮かべられる能力出典:マーケット感覚を身につけよう

これからの日本は世界にも類を見ない少子高齢化社会社会に突入します。人口も減少し、人の数という意味でのマーケットは縮小していきます。これまで誰も体験したことがない時代に入っていくなかでこの本はマーケット感覚を身につけよう、マーケット感覚が磨かれる仕事に就こうと説きます

 

なぜ流行する?

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ある新聞の消費者調査では、消費者の約85%が欲しいものはないと回答しています。欲しいものがないといっている消費者に商品を売ろうとしても売れないのは当たり前です。いま日本ではものが十分にあり、普通の商品では満足しません。だからお金を使わないかというとそんなことはなく、流行っている商品や流行っているお店は確実にあります 。

なぜ流行っているのでしょうか。確かにそこで売っている商品はいいもので、料理は美味しいものでしょう。ただそこで売っているものは商品が優れているだけで売れているわけではありません。消費者は商品そのものの魅力だけではお金を使わなくなっているのです。

 

消費者にとって価値のあるものを売る

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よく比較されるのがコーヒー店のドトールとスターバックスです。ただ単に美味しいコーヒーを飲もうと思ったらドトールがいいわけです。一杯180円という安さで美味しいコーヒーが飲めるのです。スターバックスではその2倍以上の値段設定ながら売れているのはなぜでしょうか。

マーケティングを研究している人は、消費者はスターバックスでコーヒーを飲む空間と時間にお金を支払っているといいます。他のお店と違ってスターバックスはインテリアに凝っています。明るすぎない照明、落ち着いた色彩の家具と内装、大きくてゆったりできるソファー、かすかに聞こえる心地よいBGM。

すべてどうしたらお客様にくつろいでもらえるか計算していると言います。またイメージに合わない地域にも出店していません。世界一美しいスターバックスと言われるお店は富山県の環水公園という市が運営する公園の中にあります。緑が青々とし、水のせせらぎが聞こえる雰囲気にぴったりのお店です。

スターバックスはある意味コーヒーのあるライフスタイルを売っているとも言えます。

マーケット感覚は、ものが売れない時代のなかで消費者にとって何が価値があるかを見極め、まだ誰も気づいていない価値にいち早く気づきビジネスを生む能力なのです。

 

マーケット感覚を鍛える5つの方法

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マーケット感覚を鍛える方法をこの本では5つ取り上げています。

マーケット感覚を鍛える5つの方法

  1. プライシング能力
  2. インセンティブシステム
  3. 市場に評価される方法を学ぶ
  4. 失敗と性交の関係を理解する
  5. 市場性の高い環境に身を置く

1.プライシング能力

いまは儲かっていないけどそれに価値があるのかどうか、あるとしたらどんな価値で、誰がその価値を評価するのか、そういったことが直感的に理解できるようになることが重要だ出典:マーケット感覚を身につけよう

2.インセンティブシステム

マーケットとは人間同士が取引をする場所です。人間の行動が何に動機づけられているか、そのことに対して深く考えなければいけない出典:マーケット感覚を身につけよう

3.市場に評価される方法を学ぶ

組織のなかで選ばれるスキルではなく、市場で選ばれるスキルを意識することです。それは転職価値を上げることだけでなく、人生の自由度を高めることにもつながる出典:マーケット感覚を身につけよう

4.失敗と成功の関係を理解する

自分には何の取り柄もないと思う人ほど早めに市場に向き合い、積極的に市場から得られるフィードバックを活用しましょう。失敗しないよう十分に準備するとか上手くできるように勉強するのではありません。そんなやり方では準備と勉強だけで一生が終わってしまいます出典:マーケット感覚を身につけよう

5.市場性の高い環境に身を置く

市場化の波は、その変化によって得られるインパクトができるだけ大きな分野を狙い撃ちしてきます。分不相応な利益が温存され、そこを突破すれば大きな利益が得られると思うからこそ、海外企業も含め、さまざまな人や企業がその分野に参入しようとするからです出典:マーケット感覚を身につけよう

 

変化に対応できる力

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著者は、規制などで守られた環境ほどこれからは大きく変化していくとしています。

その仕事が安定しているか、給料が高くて安泰か、という発想では、これからの時代はむしろ不安定です。そのような依存型の考え方では給料も下がってくでしょう。

何が起きても市場から評価される能力、どこにいても稼げる能力を身につけることこそが本当の意味で安定を築いてくれます。その能力がマーケット感覚なのです。

 

マーケット感覚はポータブルスキル:編集後記

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コーヒー店はたくさんありますが、その中でもスターバックスは特に若者に人気です。これは、20代や30代の若者が手軽におしゃれな空間を利用したいというニーズを見つけ出したからです。

マーケット感覚は、スターバックスのように潜在ニーズを見つけ出す感覚です。既に見つけ出されているニーズを再発見しても意味はありません。ニーズを持っている本人ですら気づいていないニーズを発見することに価値があるのです。かゆいところに手が届くような商品こそ、ニーズを見つけ出した商品と言えます。

日本では近年、終身雇用制が崩壊しています。同一企業に定年退職まで務めることのほうが珍しくなるかもしれません。そのような状況で必要とされるのは「ポータブルスキル」と呼ばれるものです。

ポータブルスキルとは、職種や業界が変わっても通用するスキルのことです。まさにマーケット感覚のことですね。ポータブルスキルがあれば、転職を繰り返しても安定して収入を得ることができます。企業としてではなく個人として安定できるのです。

この記事を読んで、ポータブルスキルの1つであるマーケット感覚を身につけようと考えたら、この本を読んでみてください。

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