20代におすすめの転職エージェント全15選!選び方は?そもそも使ったほうが良い?転職サイトとの違いは...
2016.3.3
2016.3.3
医療機器専門商社とは、メーカーから医療品を仕入れて病院などの医療機関に販売する企業です。社員の大半が営業職です。
シップヘルスケアホールディングス株式会社や株式会社ムトウなどが業界大手のプレイヤーです。
営業職の仕事内容を1日のスケジュールを例にしてご紹介します。朝、出社したらまずはその日に訪問する予定の顧客へ納品する商品を営業車に積みこみます。商品を積みこんだら納品書などの書類を確認して、顧客への訪問がはじまります。遅くとも10時までには会社を出ます。1日の訪問先は5~7件程度です。
訪問先は医療機関です。大学病院や国立病院などの大きな病院から民間の病院や個人経営のクリニックに至るまで、顧客の幅が広いのが特徴です。
各施設に納品をするだけではなく、得意先の要望を聞いたり、新商品の紹介をしたりしながら、売上を拡大していくことが主な活動です。
主な顧客は、病院の事務長と呼ばれる事務の責任者です。現場で働いている医師や病院の院長が顧客となるケースもありますが、医療機関の物品購入において予算を管理しているのは事務の方になります。うまくコミュニケーションをとって現場の方々の要望通りの商品を購入してもらえるようにアプローチします。
医療機関の事務の人たちは、細部にこだわり、ときには厳しいと感じるほど、医療機器に対して真剣です。患者の命を預かる医療機関において、物品管理は責任ある仕事の一つだからです。
医療機関で働く人たちは、自分の仕事に誇りとプライドを持ち、厳しく取り組んでいる方がほとんどです。パートナーや業者への要求も厳しいですが、信頼を得ることができれば、接しやすい人が多いです。
医療業界はなくなることのない産業で、日本においては更に進行する高齢化社会の影響もあり、業界の重要度や社会貢献度はますます上がっていきます。
ただ、医療機器専門商社のビジネスが伸びるかには、いくつかの不安要素があります。顧客である医療機関の経営は好調ではないので、医療品への値下げ要求は厳しく、利益を確保することが難しい状況が続いています。
また、限られた医療機関に対して複数の業者が参入しているので、同業他社との競争も激しい世界といえます。
重要度や社会における必要性は伸びるものの、顧客である医療機関の経営状況や競争の厳しさを考えると、確実に伸びるとはいえないのが医療機器専門商社です。
一番のやりがいは、人の命を守るという尊い仕事を担っていることです。顧客が購入した医療品を使って手術が行われると考えると、いかに重要な物を扱っているのかということが感じられますね。
また、専門知識を身につけて医師などの医療従事者から頼りにされるようになると、一層の充実感を味わうことができます。働いている人は、自分たちの仕事に誇りを持ち、責任感を持っている方が多いです。
人の命を預かる医療機関を相手にビジネスをする。この事実が、医療機器専門商社で働くうえで最も大変な点です。
顧客である医療従事者の方々は、医療の専門知識を持ったスペシャリストです。その人たちから信頼されるために、自分自身のレベルアップが常に求められます。日頃から知識の向上に努め、重要な役割を担っているという自覚が必要な点が、大変なことといえます。
実際に医療機器専門商社で働いている人から聞くと、30歳の平均年収は350~450万円といった範囲が多いようです。他の業界に比べると景気の波に大きく左右されることがなく、安定性は高いといえます。
顧客である医療機関は土日祝日にも診療をしていることもあるので、担当顧客によっては土日祝日に仕事があることもあります。
この記事を読んで医療機器専門商社に興味を持った方にオススメのアクションアイテムは
「実際に仕事を体験してみる」です。
インターンシップを受け入れている企業を探したり、アルバイトで雇ってもらうことを交渉したりして、実際に働きながら学べる環境を作ってみてください。
病院に足を運んでみて、病院で働く人の雰囲気やカルチャーを体験しておくのも、顧客を知るという意味で価値があることです。世界ではじめて「超高齢化社会」を経験する日本において、医療業界での仕事は、命を守る尊い仕事です。責任の重い仕事にやりがいを感じるか、考えてみてくださいね。