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【マーケティング①】マーケティングとは?起源は?大切なSTPって?

マーケティングとは、社会全体にとってより高い価値を生み出す活動のことです。STPのプロセスを経ることで、マーケティングの基本的な土台が出来上がります。マーケティングと聞くと「販売戦略」と思えてしまいます。しかし、定義から考えると意義は違います。本当の意味でのマーケティングとは何でしょうか?この記事ではマーケティングの起源、重要な要素であるSTP、マーケテイング戦略の事例について、2回にわたってまとめました。

マーケティングとは?

アメリカマーケティング協会によると、マーケティングとは

顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセス

と定義されています。

ビジネスにおいてモノやサービスを販売する際に、より多くのステークホルダー(=関係者)が幸せになるためにマーケティングが役立つことがわかります。

マーケティングと聞くと、どうしても販売戦略のように思えてしまいます。しかし定義を見れば「社会全体にとって」より高い価値を生み出すための活動であることが読み取れます。

せっかくビジネスを展開するならより多くの価値を生み出そう、という前向きな姿勢からマーケティングが生まれたと言えるのです。

出典:アメリカマーケティング協会

 

マーケティングは単なる広告・宣伝とは異なる

マーケティングは単なる広告・宣伝とは異なります。

広告や宣伝は、商品をより多く販売する目的で制作されるのが一般的です。したがって、商品を販売する企業の利益を最大化することが広告・宣伝には求められています。

一方マーケティングでは、企業だけでなく消費者や従業員など、より多くの人の満足度を高めることを目指しています。

具体的には、顧客の分析を丁寧に行います。顧客の詳細を企業が把握することは、企業のみならず、顧客にとっても利益となります。なぜなら、より自分が求めている商品を販売してもらえるからです。

 

マーケティングの3つの基本プロセス「STP」

マーケティングには3つの基本的なプロセスが存在します。3プロセスを経ることにより、効果的なマーケティングを行う土台が出来上がります。各プロセスで具体的にどのような取り組みが行われるのかを見ていきましょう。

3つの基本プロセス「STP」

  1. Segmentation – 細分化
  2. Targeting – 対象顧客の決定
  3. Positioning – 市場内での立ち位置の決定

 

プロセス1「Segmentation – 細分化」

マーケティングプロセスの第一段階が「Segmentation(細分化)」です。

Segmentationは、次の段階であるTargetingを行う手助けをします。具体的には市場を細分化します。どの市場を対象にビジネスを展開するのかを考えるに先立ち、どのような市場があるのか、どの市場で競争が激しいのかなどを調査します。

評価基準となる4項目を組み合わせることで、市場をより効果的に細分化します。ただ細分化しすぎると1つ1つのグループが小さくなりすぎ、対象セグメントを選びづらくなるので注意が必要です。

Segmentationの基準となる代表的な4つの項目は以下の通りです。

  1. 人口動態
  2. 地理
  3. 心理
  4. 行動

a.人口動態

人口動態とは、年齢、性別、職業などを意味します。特定の年齢層や性別の人が商品を多く購入している、などといった分析を行います。

b.地理

地理とは、主として居住地を意味します。日本で言えば、関西地方でよく売れる、大都市でよく売れる、などの傾向を見出します。

c.心理

心理面からのSegmentationでは、個人の嗜好や趣味によって市場を分類します。自動車好きの人が多い等、趣味ごとに市場を分類し、大証市場の選定に生かします。

d.行動

行動とは、購買履歴などを意味します。マーケティングと聞いて思い浮かべる人が多い項目ではないでしょうか。

近年ではビッグデータと呼ばれる膨大なデータの活用が進められています。行動面からのSegmentationの制度は今後上がっていくのではないでしょうか。

 

プロセス2「Targeting – 対象顧客の決定」

Segmentationが済めば、Targeting(対象市場の選定)を行います。Targetingでしっかりと対象とする市場を絞り込むことが、効率的な宣伝や販売戦略につながります。

  1. 利益率重視の場合
  2. 販売数量重視の場合

a.利益率重視の場合

まず、利益率を重視する場合のTargetingを考えます。

利益率を高めるためには、価格競争の少ない市場を対象とする必要があります。そのため、本来は市場としてあまり認識されていなかったセグメントを対象とするなどの工夫が可能です。

ただいくら利益率が高くても、対象セグメントが少なすぎると金額ベースでの利益はわずかとなります。そのため、候補となるセグメントをピックアップした後、他の観点からも評価できるセグメントかどうかを確認する必要があります。

b.販売数量重視の場合

次に、販売数量を重視する場合に望ましいとされるTargetingについて考えてみましょう。

販売数量を重視するケースとしては、初期の設備投資が大きく、スケール・メリットが期待できるケースなどがあります。

ブランドを認知してもらいたい場合も、販売数量を増やすことは大切です。さらに、多数の商品やサービスを販売したい場合も、より多くの潜在顧客が含まれるセグメントを選択することが重要になります。

もちろんセグメント内の購買確率を高めることも大切ですが、そもそもセグメント内に多くの人が含まれているほうが、購買数量を増やしやすいのです。

 

プロセス3「Positioning – 市場内での立ち位置の決定」

Positioningでは、市場の中で自身がどの位置に存在しようとするかを検討します。

ただし、自身の視点にこだわりすぎてはいけません。Targetingプロセスにおいて決定した対象セグメントの顧客にとって、自身がどのような位置づけをされるのかについて考えるのです。

例えば、自社製品は品質にこだわっているから、少し贅沢な商品として位置づけられるだろう、といった予測を立てます。この予測を立てることで、顧客が希望する製品やサービスの品質がどのくらいかを判断することができます。

また、顧客のイメージに合った宣伝・広告を行うことで、顧客の心理に強く訴えかけることができます。

せっかく適切な対象セグメントを見つけても、顧客がイメージする位置づけとは異なる印象を与える宣伝を行えば、購買にはつながりづらくなってしまいます。

このように、総仕上げとなるPositioningプロセスは、最終的に購買につながるかを決める重要なステップなのです。

 

本来の意義

ここまでマーケティングについて説明してきました。

マーケティングはインターネットで検索すると様々な定義が出てきます。しかし、言い回しや細かいことに違いがあるだけで、大まかな意義は変わりません。

最後に、マーケティングでは企業だけでなく消費者や企業の従業員など、様々な関係者にとってより高い価値が生まれるような取り組みが目指されているということを強調しておきます。

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