20代におすすめの転職エージェント全15選!選び方は?そもそも使ったほうが良い?転職サイトとの違いは...
2019.11.1
2019.11.1
金融庁が報告する「銀行免許一覧」によると、銀行は外国銀行支店を含めて日本全国に193行存在しています。その中でも、メガバンクと地方銀行の区分が一般的に知られています。
ただ、メガバンクと地方銀行は法律根拠をもとに明確に区分されているのではありません。メガバンクと地方銀行はともに普通銀行として機能しています。
各銀行の違いは特徴にあります。メガバンク、地方銀行の特徴を以下にまとめました。
出典:銀行免許一覧(金融庁)
メガバンクは都市銀行に該当します。都市銀行とは1968年の金融制度調査会の審議において、「普通銀行のうち6大都市または準ずる都市を本拠として広域営業基盤を持った銀行」として定義されました。
かつて13行あったのち、現在存続する都市銀行は以下の4行です。
中でも、りそな銀行を除いて特に影響力の大きい3行を3大メガバンクといいます。3大メガバンクの主な特徴は以下のとおりです。
メガバンクの主な特徴
3大メガバンクにはそれぞれ持株会社があり、総合金融グループを形成しています。メガバンクは持株会社と連携して経営体制を構築しています。
特徴は商業銀行、信託銀行、証券会社、カード、リースなど様々な金融分野で関連会社を設立することで幅広くカバーしているところです。詳細は以下のとおりです。
三大メガバンク | 持株会社 | 主要関連グループ会社 |
---|---|---|
三菱東京UFJ銀行 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 三菱UFJ信託銀行 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 三菱UFJリース 三菱UFJリサーチ&コンサルティングなど |
三井住友銀行 | 三井住友フィナンシャルグループ | SMBC日興証券 SMBC信託銀行 三井住友ファイナンス&リース 三井住友カード 日本総研など |
みずほ銀行 | みずほフィナンシャルグループ | みずほ信託銀行 みずほ証券 みずほ情報総研 みずほ総合研究所など |
総合金融グループを形成する主なメリットは柔軟な対応力が備わるからです。近年は国内外で事業環境が大きく変化し、不透明感を強めています。世界的な資源安やマイナス金利政策といった環境変化に対して対応を取り間違えたら、直接経営成績に響く可能性もあり、金融分野での総合力を備えることが重要になってくるからです。
また、複雑な顧客ニーズに対してもグループが一体となれば、高度なトータルソリューションを提供することができるようになります。
3大メガバンクは本社を東京に置き、日本全国の主要都市に支店を構えています。また、海外にも支社や現地法人を構えています。各銀行の公式ホームページ「会社概要」によると、基盤は以下のとおりです(※三菱東京UFJ銀行:2018年3月末現在、三井住友銀行:2019年3月31日現在、みずほ銀行:2019年6月30日現在)。
メガバンク | 国内支店数 | 海外支社数・現地法人数 |
---|---|---|
三菱東京UFJ銀行 | 754店舗 | 79ヶ所 |
三井住友銀行 | 443店舗 | 19ヶ所 |
みずほ銀行 | 464店舗 | 87ヶ所 |
以上の表のように、3大メガバンク並みに膨大な支店数・強固な基盤を持った銀行は他にありません。みずほ銀行は47都道府県全てに支店を構える唯一の普通銀行です。
出典:MUFG 会社概要
出典:三井住友銀行 会社概要
出典:みずほ銀行 会社概要
圧倒的な顧客基盤を抱える3大メガバンクは大企業取引が盛んです。大企業はメガバンクが持つ基盤や資金力、情報力、グループ総合力を求めています。財閥系である三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行は財閥と関係が深く、みずほ銀行はメガバンク唯一の中立系の強みを活かして大企業との関係を強化しています。もちろん中小・中堅企業との取引も盛んに行われています。
3大メガバンクは世間一般に比べて平均年収が高いとされています。詳細は関連記事にてご覧ください。なお、40代を越えると全体の約32%の銀行員が年収1000万円以上であるとされています。
地方銀行とは一般社団法人全国地方銀行協会に加入する普通銀行を指します。一般社団法人全国地方協会の公式ホームページによると、2016年3月末時点で日本全国に地方銀行は64行あります。
地方銀行の主な特徴は以下のとおりです。
地方銀行の主な特徴
地方銀行は地域経済の担い手として機能することが使命です。
具体的には、地元企業の課題を地方銀行による金融サービスで解決することが地域社会の振興や街づくりへの貢献につながるということです。地方銀行は地域に根ざして地域の個人や企業を顧客基盤として抱えています。
地方銀行は基盤とする地域内において、メガバンクよりも支店数やATMの台数が多いです。地域内での利便性が高いため、地域内での顧客利用率が高い傾向にあります。
顧客が引っ越さない限り他の銀行への乗り換えは少ないため、銀行の基盤がしっかりしているといえます。
地方銀行は営業エリアが違っていても提携に至るケースが多くなりました。主な理由は情報共有やシステムの効率化が該当します。企業再生の例を共有したり、顧客企業同士のマッチングの成功率を高めたりする効果があります。
限定したエリアを基盤としているので、地域内での異動は多いですがメガバンクのように全国異動は基本的にありません。
ネットバンクは従来型の支店を構えるような銀行ではなく、インターネットを通じて銀行取引を行うことができる銀行です。金融庁ではネットバンクを新たな形態の銀行として分類しています。
ネットバンクの主な特徴は以下のとおりです。
ネットバンクの主な特徴
インターネットでほとんどの取引を行うことができます。
従来型の銀行では、取引をするのに窓口やATMまで出向く必要があります。銀行窓口が開いている時間が限られているのに対して、ネットバンクは一般的に24時間365日取引できます。現代人のニーズを汲みとった結果、ネットバンクが生まれました。
また、ネットバンクは人件費や土地代などコストを削減できるので、その分預金金利が高い傾向にあります。
ネットバンクはコンビニやゆうちょ銀行、メガバンクのATMと提携しており、顧客は提携先ATMを利用することで現金の入出を行います。ネットバンクは全国をカバーしているといえます。ネットバンクの中にはコンビニ、普通銀行のATM手数料がかからないところがあります。
メガバンク、地方銀行との最大の違いは個人顧客との取引が中心であることです。メガバンクや地方銀行は法人顧客との取引が中心です。ネットバンクは人の手がかからないため、あまり法人向きではないとされています。
これまで各種銀行の特徴を見てきたとおり、メガバンク、地方銀行、ネットバンクの役割は異なります。個人で利用する銀行を選択するだけでなく、就職活動の際にも自分の軸と照らしあわせて選考を受ける銀行を決定していくことができます。
例えば、家族と離れるような転勤がしたくないのであれば、メガバンクへの就職はオススメできません。
どの銀行も一長一短です。その中で各種銀行の役割と自分の選考軸を合致させることができれば、強力なアピールの1つになるのではないでしょうか。