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2016.11.23
2016.11.23
クリティカルシンキングとは、あらゆる情報に対して批判的精神を持って客観的に思考することです。また物事の問題を特定して、適切な判断、分析、統合をするとこで最適解にたどり着くための思考方法です。
1930年代にアメリカの教育学において主張され始め、1960年代の教育の現代化に伴い注目され始めました。日本においては1970年代に東京学芸大学の井上尚美氏らが導入しようとしました。
クリティカルシンキングはある問題に対して、常に「なぜ?」を問いかけます。個人の経験や知識、主観性に左右されがちな判断を、誰が見ても適切な解に、よりスピーディーに近づけることができると言われています。
「批判」というと「否定する」「拒絶する」といった意味にとるケースもありますが、クリティカルシンキングにおける「批判」は、「事実を突き合わせ」「判断する」といった意味合いです。否定や拒絶といった意味合いは薄いといえます。
クリティカルシンキングは論理的思考の基礎ともいえるので、社会人に限らず、様々な場面で必要になる思考法といえます。
クリティカルシンキング教育を説明するには、日本の初等教育と比較するとわかりやすいです。
日本の教育においては、経験や共感を重視する教育が行われており、批判は嫌われる傾向にあります。これは、日本の集団主義的社会に起因しているといわれています。クラスで物事を決める場合においても、みんなの意見を聞き、合理的な結論よりも時間をかけ納得する結論を選ぶという経験をしたことはありませんか。
一方で、アメリカなどで行なわれているクリティカルシンキング教育では「なぜ?」を問う教育が行われています。日本とアメリカの作文を比較すると、日本では出来事が起こった順に経験したことを書く傾向があります。これに対してアメリカでは「なぜならば…」「なので…」が多く使われます。
初等教育から「なぜ?」を問うことにより、客観的結論、論理的思考を行う習慣が浸透しているといえます。
これは、どちらが正しいということではありません。集団主義的社会か個人主義的社会かということが大きく関係しており、その文化の成り立ちにおいて一定の優位性があるために発達してきた考え方です。共感型の教育、クリティカルシンキング教育どちらにもメリットがあるといわれています。
ただ、あまりクリティカルシンキングの浸透していない近年の日本においては、ビジネスにおける優位性などからクリティカルシンキング教育の必要性が主張されるようになっています。
クリティカルシンキングは、誤った議論を回避するために多く使われます。誤った議論には以下のような事例があります。
誤った議論に引きずり込まれてしまうことで、相手に有利な議論になってしまいます。誤った議論を見抜く力はビジネスや商談において非常に重要になってきます。逆に言えば、クリティカルシンキングを理解し、実行することで、ビジネスを有利に進めることができるといえます。
クリティカルシンキングは自分の頭で考える技術でもあります。私たちは、ささいな友人との会話、ビジネスでの議論、国と国の政治的な交渉など、あらゆる対話において流されずに自分の立場を明確にして相手に伝えたいと思う場面に遭遇します。
集団主義的社会においては、物事を批判的に客観的に捉えることを嫌う傾向があります。ただクリティカルシンキングは、自分が正しい、間違っていると思っていることが、本当に正しいのか、間違っているのかを判断することができるので、相手をより深く理解する手がかりになります。
ビジネスにおいてもクリティカルシンキングは役立ちます。ビジネスパーソンなら数多くの会議や商談をこなしていると思いますが、常にクリティカルシンキングで会議や商談を進めることでより適切な解を導くことが可能です。
大切なのは自分の頭で考えることです。与えられた情報をそのまま信じるのではなく、批判的に判断することでミスを防ぐことができます。
常に頭を働かせて、クリティカルシンキングができるようになってくださいね。