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2017.3.30
2017.3.30
仮説思考とは
です。
推論された仮説を必要に応じて随時修正しながら行動を起こしていくことで問題解決のスピードは格段に上昇します。
仮説思考には
の2つのパターンがあります。
問題解決型は、「Why?(なぜ?)」の思考を重ねていくことで問題の原因と思われる結論を導き出していきます。
原因探究型は、「So What?(だから、どうした?)」の思考を繰り返すことで問題に対する解決策を探っていきます。
どちらの仮説思考においても結論から考えることで問題の全体像をつかむことを目的としています。
我々は行動をするときには何らかの基準が必要です。
仮説思考によって基準となる結論を推論していくことで次にとる行動の意思決定に役に立ちます。
仕事ができる人は問題の解決スピードが早い人とも言えます。
IT技術の革新に伴って激しく変化するようになったビジネスの世界ではスピード感が求められます。
変化の激しいビジネスシーンでは、集めた情報も変化してしまうことがあるため、多くの情報を集めてから行動するのでは遅い場合が多々あります。
多くの情報を集めることで肝心な情報が埋もれてしまい、解決策を導き出すことができないことも多いです。
仮説思考を身につけることで少ない情報でも判断や行動ができるようになります。
仮説は現在持っている情報の中で一番正しいと思われる結論で設定します。
仮説は何らかの事実に基づいた推論である必要があります。
例えば「不景気で需要が減ったから会社の売上が減少している」という考えは必ずしも仮説だとは言えません。
一理あるように思えますが、これだけではただの思いつきです。
ただ最初の仮説は思いつきから生まれます。
という思いつきであっても、何らかの事実で裏付けをとることで仮説に生まれ変わります。
上記の例に加えて、景気悪化前と比較して来店客数が急激に減少しており、他に原因が考えられない場合は仮説は成り立つといえます。
来店客数の減少という事実が思いつきを裏付けているからです。
また最初の仮説は必ずしも正しい必要はありません。
後述する仮説のプロセスにおいて検証を繰り返すことで精度を高めていきます。
最初の仮説はアイデアの数で勝負することで様々な可能性を考慮し、検証を通じてより良い仮説に改善し精度を高めることが求められます。
【仮説思考のプロセス】
解決したい問題 | ||
---|---|---|
↓ | ||
問題の原因に対する仮説 | ||
↓ | ||
仮説の検証 | 仮説 | |
↓ | ||
MECEで問題発見 | ||
↓ | ||
PAC思考で問題を検証 | ||
↓ | ||
問題解決策 | 問題解決の仮説を想定 | |
↓ | ||
シナリオ分析 | ||
↓ | ||
実証・検証 |
仮説思考では以下のプロセスを繰り返していくことで仮説を検証し、精度を高めて仮説を正解に近づけさせていきます。
複雑な社会から仮説をつくる時には、ロジカルシンキングは必要不可欠です。
特に最初の比較的粗い仮説を出すには、状況の全体像を大まかに整理することが有効であるといえます。
過去の経験やデータから全体像を把握して仮説を立てることができる場合はいいのですが、そうでない場合はMECEを活用するのがオススメです。
MECEとは「Mutually Exclutive and Collectivelity Exhaustive」の略で
です。
抜け漏れやダブリがないように精査することを指します。
ある問題を分析する時、それぞれの事象に重複や抜けがある場合、精度や効率が下がります。
そのため、MECEを活用することで効果的に分析ができるようになります。
MECEでは主に分類の基準を上手く選ぶことが重要です。
例としては年齢やライフスタイルなどの基準があります。
自分が知りたいことや目的を繰り返し考えながら、目的に望ましい基準を選択することで目的に沿った問題の仮説が組み立てられます。
例えば「女性は我が社の商品をあまり購入しない」という仮説を立てても、次にとるべき行動が分かりません。
これは仮説に抜け漏れがある状態です。
とすれば
など次に明確化すべき課題や取るべき行動が見えてきます。
MECEにそって考えた後に全体像を把握することで、問題となりうる原因を特定していきます。
次に特定した原因となる問題を取り巻く状況はどのようなものであるかを検証していきます。
PAC思考に基づいてより論理的な正しさを検証していくのがオススメです。
PAC思考とは
の頭文字を取ったものです。
事実をもとに仮定を設定して結論を出していく思考方法です。
PAC思考においては事実と結論を結びつける仮定が非常に重要な役割を果たします。
仮定が異なると同じ事実からでも異なる結論が導き出されてしまうことがあるからです。
なお、仮定と仮説は異なるものですので注意してください。
PAC思考で用いるのが仮定で、PAC思考を用いた結果検証されるのが仮説です。
PAC思考においては仮定をサポートする事実や反する事実などを提示することで、仮定を検証・反証していきます。
この検証を行うことで発見した問題の仮説が正しいのか検証し、修正していきます。
この検証にはあまり時間をかけないでください。
仮説思考は迅速な解決策を特定することを目的としており、仮説の証明は目的ではないからです。仮説は8割程度実証できれば十分です。
仮説の問題をMECEで見つけてPAC思考で問題を検証したら、以下の手順で問題解決の仮説とシナリオを立てます。
原因の検証を終えた後には解決策の仮説を立てていきます。
仮定を立てる際のポイントは以下の2つです。
解決の仮説を立てる際には、具体的な行動につながるものを立てる必要があります。
また、結果を数字で表した仮説であるほうがより望ましいといえます。
例えば
という仮説では具体的な行動には結びつきません。
という仮説を立てることで、次にどのような行動をすればいいのか分かりやすくなります。
その仮説が間違っていた場合でも、仮説が過大評価であったか過小評価であったかの検討がしやすくなります。
複数の仮説をたてることができたら、シナリオ分析を行うことで最も妥当性の高い解決策を選択します。
シナリオ分析とは
の手法です。
不確定要素を洗い出すことで最高と最悪の結果を想定することができるようになります。
不確実なビジネスの世界で解決策を行うためにはシナリオをシミュレーションすることが仮説を立てる時に役立ちます。
シナリオは、まず自分の意思でコントロールできる結果の変化を書き出します。
その後、書き出された結果ごとに自分では制御できない不確定要素による結果の変化を考慮していくことで、それぞれの場合で予想される結果をシミュレーションしていきます。
シナリオ分析で一番良いと思われる解決策を実行していくことで、想定と現実の差を検証していきます。
効果が想定と違っていた場合には、MECEによる問題発見のプロセスに戻り、仮説の精度を高めていきます。
仮説思考を身につけると、必要な情報のみを集めるため無駄な仕事をすることが少なくなります。
その分、意思決定の時間を確保でき、質の高い意思決定ができます。
仮説思考を身につけることは人を動かす時にも効果的です。
俯瞰的に眺めた後、重要と思われる部分を選択して時間を費やすという思考スタイルを身につけることで、大まかな流れを説明することができるようになります。
さらに、不足している情報が何であるのかが明確になるからです。
そのため、上司に自分が行うことを説明する、もしくは部下に仕事を頼むときに認識の間違いを減らすことができます。
仮説思考を高めるためには
を習慣付けるのがオススメです。
仮説思考の練習は日常生活で実践していくことができます。
例えば
と考えた場合
という問題が想定されます。
それが事実であるかをラジオを通じて交通情報を確認するなどして正しいのかを検証します。
その問題に対して「朝早くに家を出る」といった解決策を考えて実行していくことができます。
このように習慣づけて仮説思考の練習を積んでいくことで、よい仮説を立てるようになります。
何の見識もない状態で良い仮説を立てるのには限界があるものです。
そのため、市場や経営学の基礎知識など幅広い分野での見識がある方が仮説の精度が高くなります。
日常において、幅広い分野でのアンテナを張り巡らして情報を集めておくと、それらをベースにより精度の高い仮説が立てられる可能性が増すといえます。
仮説思考は、変化がより激しくなるビジネスの世界の中で思考と行動を早く効率的に回すスキルとしてより重要性が増していくと考えられます。
素早く解決策を導けるように、仮説思考を身につけてください。