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2017.6.5
2017.6.5
世界経済フォーラム(World Economic Forum=WEF)とは、
のことです。
本部はスイスのジュネーブに置かれています。
いずれの利害関係にも関与しない独立・公正な組織で、あらゆる主要国際機関と緊密に連携して活動しています。
会議はスイスのダボスで実施されることから
と呼ばれ、日本からも政府関係者や多くの企業、個人が参加しています。
世界経済フォーラムは1971年に実業家・経営学者のクラウス・シュワブの提唱で開かれた
「ヨーロッパ経営者フォーラム」
が起源で、1987年に現在の名称に変更されました。
今日では国際連合の経済社会理事会のオブザーバーの地位となり、スイス連邦政府の監督下にあります。
情報技術の競争力を評価する「グローバル・インフォメーション・テクノロジー・レポート」や、各国の競争力を計る「世界競争力レポート」等の研究報告書などでも知られています。
約1週間にわたり開催されるフォーラムには、
など3000人以上が集まり、毎年のテーマにそって議論が行われます。
そのほか、銀行や金融機関の経済アナリストが集まり、国際的な経済発展と今後の危険予知の事前予測を行います。
2016年1月に世界経済フォーラムが発表したアニュアルレポートでは、2020年に必要なスキルのランキングトップ10が発表されています。
2020年に必要とされるスキルは以下の通りです。
順位 | スキル |
---|---|
1 | 複雑な問題解決力 (Complex Problem Solving) |
2 | クリティカルシンキング (Critical Thinking) |
3 | 創造力 (Creativity) |
4 | マネジメント力 (People Management) |
5 | 人間関係調整力 (Coordinating with Others) |
6 | 情緒的知性 (Emotional Intelligence) |
7 | 決断力 (Judgement and Decision Making) |
8 | サービスディレクション力 (Service Orientation) |
9 | 交渉力 (Negotiation) |
10 | 認識の柔軟性 (Cognitive Flexibility) |
英語では「Complex Problem Solving」と表現されているスキルで、文字通り難しい問題を解決できる能力のことです。
現代はテクノロジーの進化によってカンタンな問題はテクノロジーが解決できる時代です。
グーグルで検索をすれば大抵のことは解決しますし、今後AIが進化するとさらに多くの問題をテクノロジーが解決してくれます。
ここでいう
という意味で捉えておくべきです。
英語で「Critical Thinking」、日本語にすると
です。
クリティカルシンキングができない人は、自分の考えや物事に対して「こうに違いない」と決めつけたり思い込んだりしてしまいます。
「頑固な人」「頭がかたい人」はクリティカルシンキングができない人のことを指す言葉ともいえます。
クリティカルシンキングができる人は、自分の考えや物事に対して「本当にそう?」「根拠は?」と問いかけることができます。
物事を無条件に鵜呑みにするのではなく、自分で考えを持つことができるのです。
「柔軟な人」「頭がやわらかい人」はクリティカルシンキングができる人のことともいえます。
英語では「Creativity」です。
ないものを新しくつくるのが創造です。
同じ「そうぞう」でも、「想像」は頭のなかでイメージを膨らませたりすることなので、「創造」とは異なる力といえます。
0から1を創り出す力が創造力です。
英語では「People Management」と表現されるスキルです。
部下やメンバーと信頼関係を作り、人が成果を出せる環境を整えるスキルです。
同じマネジメントでも、部下やメンバーを信頼せず、細かな指示で管理する方法もありますが、これは「People Management」ではなく「Micro Management」と呼ばれる手法です。
一般的には、「Micro Manager」は「People Manager」ではありません。
英語では「Coordinating with Others」と表現されるこのスキル、日本語では「人間関係調整力」「調整力」と呼ばれるスキルです。
具体的には
といった力のことを指します。
いわゆる「根回し」や「社内政治」も大きな意味では「Coordinating with Others」に含まれます。
日本の大企業では、最も必要なスキルかもしれません。
英語では「Emotional Intelligence」です。
知性のなかでも、統計や論理、根拠といった知性はAIのほうが得意になっていくことが予測されます。
人間は、AIにはできない情緒的な知性をスキルとして身につけるべきなのです。
例えば
という人は、情緒的知性がある人です。
英語では「Judgement and Decision Making」です。
たとえ一流の戦略コンサルタントであっても「決断に必要な情報を集め、整理する」ところまでしかできません。
AIは一流の戦略コンサルタントのクオリティをも凌駕するといわれていますが、それでもなお、最後に決断をしてその決断に責任を持つのは決断力がある人にしかできない仕事です。
英語でいう「Service Orientation」です。
サービスディレクション力とは、サービスの
を良いものにする判断力、決断力です。
PDCAを回す力や、実際に消費者に聴いてみるフットワーク、消費者の気持ちになって考えるクリティカルシンキングなど、複合的なスキルです。
英語では「Negotiation」です。
交渉力というと、論理的で、相手の矛盾をつき、相手を打ち負かすスキルというイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
相手の意見を認め、相手の要望と自分たちの要望の双方を満たす着地点を見つけ、着地点に導く力が交渉力の本質です。
人から信頼を得る力や、5位にランクインしている人間関係調整力がない人は、本当の意味で交渉力がある人とはいえないのです。
英語では「Cognitive Flexibility」です。
固定概念をなくすこと、ものごとを柔軟に捉える力のことをいいます。
認識の柔軟性はクリティカルシンキングの前提にあるスキルです。
認識の柔軟性は情報収集時に必要で、認識の柔軟性をもって集めた情報はクリティカルシンキングに役立ちます。
2020年は東京オリンピックが開催される年です。
1964年の東京オリンピックのときにも様々な技術が使われましたが、2020年にも最新技術が使われると予想されます。
そのような状況の中で、AIをはじめとする「コンピュータ」も大きな役割を担うことになると考えられます。
AIがチェスや囲碁の世界王者を倒したというニュースが世界をにぎわせましたが、「コンピュータ」が人間の仕事を奪う日も遠くはありません。
世界経済フォーラムで発表されたスキルは、どれもAIが持つことのできないと思われるスキルです。
ある意味で「人間らしい」スキルを身につけることで、「コンピュータ」があらゆる仕事をこなす世界になっても通用するビジネスパーソンになることができるのです。