20代におすすめの転職エージェント全15選!選び方は?そもそも使ったほうが良い?転職サイトとの違いは...
2017.1.5
2017.1.5
私が勤めていた会社では、お客様ごとに担当者がいるということが売りになっていました。
ところがその担当者が辞めてしまったらお客様はどう感じるでしょう。自分も退職してしまった身分なのでお客様には本当に申し訳ないという気持ちが今でもあります。
大丈夫ですよ、なんて声をかけてくれる人もいますが、本音のところはいいものではないということは自分も同じ立場であれば感じるのでわかります。
担当者が退職した場合、そのお客様は基本的に同じ支社の営業が引き継ぎます。ただ保険会社は一般的に離職率が高いです。
私の会社でも10年所属する割合がおよそ10%ですから、その分担当者がいなくなるお客様もかなり増えています。社内でもその対策が1番の問題になっていました。
私も在職中退職した営業から50名のお客様を引き継ぎました。
退職したメンバーがもともとソフトウェア開発会社出身だったので、その会社はもちろん、取引先などIT関係のお客様がほとんどでした。
自分の業務の中でさらに引き継いだお客様を訪問しなければならず、しかもお客様の人数も多いので結構大変です。50名ですから週3名にお会いできても約5ヶ月はかかります。
電話してアポイントをいただき週3名訪問するという活動を新たに始めることになりました。
せっかく訪問するので、現在の契約内容を確認してもらうことはもちろん、新たなニーズはないか、またご紹介もできればお願いしようと、成果につながる時間の使い方としようと決めていました。
訪問活動を始めて2ヶ月ほどたったころ、退職した営業の大学時代の先輩で、大手家電メーカーに勤める方を訪問したときのことでした。
退職して新しく担当になること、また現在の契約内容を伝え、さらに新たなニーズがないかを聞きました。特にないとのことだったので、最後にご紹介を依頼した時のことでした。このことが発火点となり先方が怒り出したのです。
そもそも訪問に来るのが遅い、前任者が同席しないのはおかしい、にもかかわらず紹介してくれとは図々しいにもほどがある。こんなような主旨のことを延々とお話されました。
その先輩がいうことはすべてもっともで、自分としては申し訳ございませんというしかありませんでした。平謝りに謝って会社に戻ったところ上司から呼び出されました。
「きょう会った人から苦情が来てるぞ」
今日訪問した方が、私に延々と伝えた苦情をお客様センターにも連絡していたのです。
お客様センターに入る電話の内容はすべて担当はもちろん上司にも伝えられます。なかでもクレームは素早くとりかからなければいけない1番の重要事項で、今回のことはクレームにあたります。
ことの経緯を上司に伝えたところ、それは仕方がないということで今回はおさまりました。
その1ヶ月後、お客様センターにまたその方からの連絡入りました。今度は、担当が変わって最初に引き継ぎの挨拶に来てから1ヶ月が経つのに、その後連絡もなにないという苦情です。
連絡を受けすぐにその方に電話し訪問することになりました。お会いするとなぜ訪問しなかったのかという怒りを延々と私に話し、よくよく聞くと月に最低でも一回は訪問して欲しいということでした。
それから毎月1度その方にお会いすることになりましたが、最初のことがあるためご紹介の依頼などできる訳がありません。
この方には大変失礼な言い方になるのですが、個人事業主の営業として、成果につながらないことに時間を使わなければいけないことほど苦痛なことは他にありません。
毎月毎月訪問し、たわいもない会話をして帰っていく。そんなやり取りをしばらく続け、年末年始時期がやってきました。
この時期にはカレンダーを持ってご挨拶をかねてお客様を訪問します。この方にもカレンダーを持ってご挨拶に伺ったところ、何か勝手が違うわけです。するとその方は、
「毎年もらっていたカレンダーはもっと大きいものだったんだけど、君に変わったらカレンダーも変わるの?」
自分としてはそんなつもりはなかったのですが、毎年どんなカレンダーを送っていたかまで引き継いでいませんでした。
どんなカレンダーなのか具体的に聞いて後日再度持って行ったのですが、ここでまたお客様センターへの電話です。カレンダーの大きさが変わっていたという苦情を電話で伝えていたのです。
ここまでくると、申し訳ないですが本当に呆れかえりました。これがいわいるクレーマーなのです。
ただ原因はこちら側にあるのです。そもそもの担当であった大学の後輩が辞めたことが大きな原因だと推測できます。その後の自分の最初の訪問時の出来事も多分あるでしょう。
先方としては何か軽んじられている、大切されていないという印象を受けたからなのではないでしょうか。
前任に聞くと、そんなようなことするタイプの人ではなく、むしろいろいろと応援してくれるいい方だということでした。ただ何かのきっかけでこのような対応をしてしまうのです。本人は悪気がないのかもしれません。毎月会うのが億劫で、私にとっては苦行でした。